運が重なる食材〈冬至の七種〉を知っていますか?|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん

 運が重なる食材〈冬至の七種〉を知っていますか?|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん
Megumi SekineMe
関根愛 
関根愛
2020-12-24

SNSで見かける、彩り豊かな食事の写真。見るからに栄養がありそうで、こんな食生活を送ってみたいと思う人は多いでしょう。でも「そんなに頑張れない…」という人も少なくないはずです。時間もない、料理が得意じゃない、不器用なあなたに伝えたい「頑張らないごはん」。意識すべきポイントは、とってもシンプルです。今日からできる「簡単な食養生」、教えてくれるのはマクロビオティックマイスターの関根愛さんです。

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先日ようやく「冬至」を迎えましたね。夏至からだんだん短くなっていった日昇時間が、冬至を境にふたたびゆるやかに長くなっていきます。揺るがない自然の営みをこうして感じられるのは嬉しいことです。

昔から冬至に陰が極まり、以降は陽が復するといわれます。太陽が復活する日ともいわれるので、「一陽来復(いちようらいふく)」ということばもあります。温度のある、すてきな響き!

江戸時代ごろからは、冬至の日にかぼちゃを食べゆず湯に入ると風邪をひかずに冬を越せる、と言い伝えられてきました。またそういった厄払いとしてだけでなく、実際に血の巡りを良くしてくれたり、肌をきれいに保つクエン酸やビタミンCを含んでもいるので、冬の間は習慣づけてあげても良さそう。

特にゆずの出荷は12月がピークといわれ、今がもっとも旬でエネルギーが高い食材といえます。ゆず湯は乾燥しがちなお肌がつるつるになるだけでなく、リモネンやシトラールなどの香り成分の効果で全身の力が抜けリラックスできるので、寒さで体のこわばりやすい今の時期は特におすすめです。

冬至の七種を食べて、健康に冬を越せる体をつくろう

ところで皆さんは「冬至の七種(ななくさ)」を知っていますか。お正月を過ぎたら七草がゆとしていただく「春の七草」を知っている人は多いと思いますが、実は冬至にも七種と呼ばれる食材があります。冬至は一年の締めくくりとされるため、名前に「いろはにほへと~」の〆にくる「ん」の付く食べものを食べると縁起が良いとされているんです。また「ん=運」という解釈からも、食べると運気が良くなると信じられてきました。

「冬至の七種」は特に縁起が良いものということで「ん」が二回つく食べものを指します。運が重なって特に良い食べもの、ということなんですね。南瓜(なんきん=かぼちゃ)、にんじん、れんこん、ぎんなん、金柑、寒天、うどん(うんどん)の七つです。

こちらも願掛けだけでなく実際にこの時期に美味しくなるもの、つまり栄養価が高いものばかりなので、ぜひ覚えておいてスーパーや八百屋さんで見かけたら手にとってみてくださいね。おうどんをベースに七種の野菜たちをトッピングしたけんちんうどんはとても簡単なので、温まりたい今の時期にもってこいです。

 

おすすめ!銀杏の炊き込みご飯レシピ

「冬至の七種」のひとつ、銀杏を使ったシンプルなレシピをシェアします。銀杏というと小料理屋さんで出てきそうな一品、家庭ではちょっと手を出しにくいイメージがありますが、今回はとても簡単なホクホクの銀杏ときのこの芳醇な香りが美味しい冬の炊き込みご飯です。

銀杏
photo by Megumi Sekine
 

お好きなきのこ類(中でもまいたけがオススメ)を食べやすく切り、お米と一緒にいつものように炊きます。味付けは醤油、みりん、塩を入れますが、お好みの分量でととのえます。銀杏も一緒に炊き込みますが、水煮を使えば手間いらずです。炊き上がったら鮮やかな小ねぎと白ごまをちらして、できあがり。人参やれんこんなど他の「冬至の七種」の食材を入れてさらに栄養価アップしてもいいですし、こんにゃくや油揚げを小さく切ったものを入れて炊いてひと味ちがった食感を楽しんでみてください。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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