ネガティブな時期はチャンスもある時期?生理前の期間を快適に過ごす方法
女性には月のリズムがあり、周期によっては心や体のバランスが崩れてしまうという人も少なくないはず。一定とはいかなくともネガティブな時期をチャンスとして活かすことで安定に近づけるのが「マインドフルネス」です。今回は、筆者がPMSなど心や体が乱れがちな時に意識しているマインドフルネスの方法をご紹介します。
マインドフルネスって?
「マインドフルネス」とは、簡単に説明すると「気づき」のこと。「今、この瞬間」に常に意識を向けてありのままを観察する、言わば「気づきのトレーニング」。
多くの人が無意識に「今」ではない、過去や未来を考えながら生きています。過去に戻ることはできないし、未来は何が起こるか分からない。だからこそ、一番大切にしたいのは、目の前にある「今」です。
マインドフルネスを実践することで、知らず知らずのうちに過去や未来に思いを馳せている自分に気づき、「今」に集中することへ導いてくれます。
ネガティブな時期にはチャンスもある
気分は落ち込むし、体はだるいし、眠くてやる気も出ないし、でも、イライラするし、暴食しちゃうし…など、ネガティブ思考になりがちなPMSの時期。
2016年にドコモ・ヘルスケアが、ヘルスケアアプリ「カラダのキモチ」の利用者を対象にしたアンケートデータによると、利用者の97%が生理前に不調を感じていることが分かっています。具体的な症状としては「イライラ」「眠気」「だるさ」などでした。
何を隠そう、筆者自身も少し前までは、PMS期間にはやる気が起こらなかったり、イライラしてしまうことで、自分はだめな人間、とまで思うこともしょっちゅうありました。
けれど、最近その考え方を改め始めたのは、PMSに対して自分なりに向き合い色々なことを試すようになったから。「PMSって決して悪いことばかりではないのかも」とも考えています。
いくつかの研究によると、ネガティブな時期は、人は敏感になりやすいと言われています。物事を鋭く見る力が備わり、短期的な課題や目標と向き合うことに適した時期、とも言われているようです。
実際、敏感な時期だからこそ細かい仕事をしてみるのは、筆者としてはかなりおすすめです!例えば、普段はお掃除しない見えにくい箇所を念入りにお掃除してみたり、たまりがちな事務作業に手を付けてみたり。あえて後回しにしがちなことに取り掛かってみると意外と集中できて、作業が終わった頃にはイライラが払拭されていることも。
PMS期間も「気づく私」になるための5つの方法
1. 自分を理解する
まずは自分のことをよく知ることが「気づく自分」になる第一歩。周期をベースにして自分を観察してみると色々感じるところがあり、自分の癖や良いところも見えたりします。
もちろん、ストレスや環境の影響を受けやすい毎月の周期ですから、必ずしも一定というのは今の時代にとても珍しいのかもしれません。それでも、だいたいでいいので、自分の流れを知ること。それが「気づく自分」へ繋げてくれます。
例えば、基礎体温計を記録する、生理トラッカーを利用する、日記をつける(体調や心の変化などを記録する)などは、私がおすすめしたい周期をするための方法です。
特に、日記はおすすめ。毎日つけるのは難しいかもしれませんが、誰に見せるわけでもないので簡単に記録を付けてみて下さい。見えていなかった自分に気づくかもしれません!
2. 宣言をする
自分の周期と、周期をベースにした自分の傾向が分かっていると「もうすぐPMSだ」「生理5日目だからイライラしやすい日だ」などということがある程度予測できるようになります。
ですので、私はネガティブ時期に差し掛かる時「今日PMSだからイライラしやすい日なの」「生理が来そうだから体がダルい」など、家族に宣言するようにしています。
宣言をする狙いは周囲への理解というよりも、「自分へのリマインダー」。
「お母さん、今余裕がないから手伝ってあげられないの」など言葉にして娘に伝えることで、「あ!私、余裕がないんだ」と改めて今の自分を理解でき、状況に気づくようになります。
3. スケジュールの断捨離
自分がネガティブになりやすい時期はなるべく、ゆっくり過ごすようにするのもポイント。
仕事の予定を入れすぎない、家事を手抜きをするなど…
また、アウトプットよりもインプットを多めにするのも個人的にはおすすめです。クリエイティブなことやアイディアをたくさん出すのはポジティブな時期にして、PMSや生理時期にはたくさん本を読んだり、ポッドキャストを聞いたりして、知識や世界を広げるようにするのが私のお気に入りの過ごし方です。
4. 掃除を丁寧に
「部屋は心の状態を映し出す鏡」と言いますよね。きちんとされている方であれば当てはまらないかもしれませんが、私の場合はすごく当てはまります。
自分で散らかしたわけではなくとも、娘が出しっぱなしにしたおもちゃなどを片付けないままでいると、「ここは戦場か?」と思うこともしばしば。
整理整頓された部屋だとやっぱり、気持ちも落ち着いて冷静でいられます。この時期はたくさん予定を入れないことも多いので、掃除をいつもより丁寧にして心をきれいに保つようにもしています。
5. ヨガ
ヨガの目的は本質的な自分に気づくこと。
1つ1つのポーズや呼吸に意識を集中することで、客観的に自分を見る力を身につけることができます。
私は、ポジティブな時期はアクティブなポーズの練習を、PMSや生理の時期はリラックスできるポーズを中心に練習するようにしています。
どんな自分も受け止めて
ポジティブな自分、ネガティブな自分、どんな自分でもそれは自分です。事実を受け止めると、自然と進むべく方向が見えてくるのではないでしょうか。PMSや生理の時期、どんなステージにいたとしても、それをチャンスに変えられる人が増えますように。
医師監修/冨田理紗子先生
医療法人 静和会浅井病院 精神科部長救急部門担当。川崎医科大学を卒業後、日本医科大学精神神経科入局。平成23年から静和会浅井病院に非常勤、平成25年から常勤として勤務し、現在精神科部長救急部門担当。
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AUTHOR
桑子麻衣子
1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。
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