自己肯定感よりも自己効力感の時代?自分の力を信じるための4つの心得

 自己肯定感よりも自己効力感の時代?自分の力を信じるための4つの心得
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南 舞
南 舞
2020-11-04

「自分にはできる!」「自分なら大丈夫!」そう思えたら、人生の中で起こる大変な事やしんどい事も乗り越えていけそうですよね。そういった心理状態を作り出すために必要なことを臨床心理士である筆者が解説します。

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自己肯定感ではなく自己〇〇感?

【自己〇〇感】という自分に関する概念が流行っているかと思いますが、今日紹介するのは【自己効力感】という言葉。自己効力感とは、心理学者のアルフレッド・バンデューラが提唱した「自分自身への信頼感や有能感」をあらわす概念です。自己効力感があれば、その時々の状況で必要の行動を「自分の力でやり遂げられるはず」と自分の可能性を信じることができます。自己効力感のポイントは、主観的であるということ。実際の能力や周りからの評価は別として、自分自身が「できる/やれる」と思っていれば、自己効力感が高いということになります。自信があるということがモチベーションを生み出し、それによって目標や困難を乗り切れると自信になり、結果としてさらに自分に対する自信が高まっていくのです。

自己肯定感との違いは?

似たような概念で【自己肯定感】がありますが、心理学では両者をしっかり区別しています。自己肯定感は、自分は価値がある大切な存在と肯定し、結果に囚われず、ありのままの自分を受け入れること。カウンセリングの中で扱うのは【感情】であり、これまでの経験や自分の考え方よりも、今ここで何を感じるかという感覚の方が大切にされます。一方で自己効力感は、自分の目標や可能性、結果に対して「できる」という自信を持つこと。カウンセリングで扱うのは【認知】です。これまでの経験や自分の考え方が自己効力感の高低に大きく左右されると言われます。

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