骨盤の過前傾と後傾を放置できない理由|硬くなる6つの筋肉
通常、骨盤の向きは前傾が基本となりますが、普段の体の使い方によって過度に前傾し、いわゆる反り腰状態になってしまったり、逆に後傾し、猫背になってしまったりします。それによって様々な筋肉の柔軟性や筋力にも影響が出てきてしまいます。今回は骨盤の向きによって引き起こる筋肉の硬さについて解説します。
そもそも骨盤の「前傾」「後傾」って?
骨盤の前傾、後傾とは体を横から見た時に分かる骨盤の傾き方のことです。指導者は真横から対象者の骨盤を見て、上前腸骨棘や上後腸骨棘と呼ばれる骨の位置を確認したりしますが、もっと簡単に調べる方法としては壁に背中を向けて立ち、壁に接している体の部位から判断していきます。お尻と背中が同じように壁に接しており、腰の隙間に手のひらがギリギリ1枚分入れるくらいであるなら標準です。しかし、これが手のひらがすっぽりと簡単に入ってしまう場合は過前傾で反り腰状態であり、逆に腰の隙間に手のひらが入らなかったり、壁に接している背中のほうがお尻よりも早く付いてしまう場合は骨盤が後傾している状態です。
骨盤の向きによって引き起こされる、硬くなりやすい筋肉
骨盤の過前傾(反り腰)の場合
1.腸腰筋
2.大腿直筋
3.脊柱起立筋
他にも硬くなりやすい筋肉はありますが、おおまかに分けてこの3つです。1の腸腰筋は股関節を屈曲させる筋肉。腰椎から骨盤を通り大腿骨まで付着しており、体幹を安定させたり、走る動作にも大きく関係しています。2の大腿直筋は太ももの前側に付着する筋肉で、股関節を屈曲させるほか、膝を伸ばす作用があります。3の脊柱起立筋は背中に付着する筋肉で、背骨を反らす働きをします。
骨盤の後傾の場合
1.腹直筋
2.大臀筋
3.ハムストリングス
1の腹直筋は腹部の表層にある筋肉。体幹を丸め、スポーツや日常動作でもよく使われます。2の大臀筋はお尻の筋肉で、股関節を伸展させる働きがあり、歩行するうえで重要な役割を担っています。3のハムストリングスは太ももの裏側に付着しており、膝を曲げる動作や歩行、走る動作で使われます。
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