人生最大のピンチをチャンスに変えたフラダンサー|カプアナニ由美子グリーン
フラがつないでくれた出会い
長くシングルマザーとして頑張っていた由美子さん。ある日、フラを通じて運命的な出会いが訪れます。いつものようにフラショーで踊っているところを年上の白人男性に見染められ、そこから縁が繋がり4年前に再婚することになりました。その結婚によって家族が一気に増え、なんと息子3人、孫4人の幸せな大家族となりました。
脊柱側湾症との戦い
私(筆者)がここ1年くらいで由美子さんとの交流を深めたのは、由美子さんの脊柱側湾症がきっかけでした。ふとしたことから由美子さんが「思春期特発性側湾症(AIS)*」という背骨の病気を患っていると知ります。ピラティスインストラクターとして何かできることはないだろうかと、由美子さんに側湾症に特化したピラティスのプライベートセッションを提案したのがちょうど1年前でした。
専門医によると「もうすぐにでも手術をした方がいい」というレベル。この病気を持つ人は、程度にもよりますが真っ直ぐに立っているのも辛く、女性なら見た目も気になります。由美子さんはフラで長年腰を使った動きをしてきたことで背骨に過度な負担をかけてきました。
50歳を目前にした健康診断で、側湾症が原因で身長が縮んでいるのに気付かされました。今まで多忙を理由に自分の身体をケアして来なかったことを悔やみはしましたが、これからは自分の体と向き合う時間を大切にしようと決意しました。
*「思春期特発性側湾症(AIS)」脊椎が三次元的にねじれていく原因不明の脊柱疾患の一つで、10歳以降の主に女児が発症します。有病率は2~3%。程度によって外科手術やコルセット療法が勧められますが、運動療法は特に日本では未発展の分野。
ハワイでフラと共に生きる
フラというハワイの伝統の中で外国人として道を切り拓くのは決して容易ではなかったと思いますが、由美子さん自身の強い意志があったからこそフラに導かれてここまで成し遂げられたのだと感じます。笑顔を忘れず自分のできることを最大限にやり抜く意志の強さこそが、困難な状況にあってもチャンスを掴む秘訣だと感じました。
Kapuanani Yumiko Instagram:@kapuananiyumiko
ライター/寺岡早織
2003年からヨガを始め、その後ピラティスを始める。2010年BASIピラティスインストラクター資格(マット、マシン)を取得し、ピラティス指導を開始。結婚を機に2013年ハワイに移住し、その後もピラティス指導を続ける。2015年よりハワイでの日本人向けRYT200の解剖学講師を務める。2018年よりヨガ・ピラティスインストラクターに特化したプロフィール写真のカメラマンとしても活動を開始。趣味は絵を描くこと。 Instagram (ピラティスアカウント):@saori_pilates、Instagram(ハワイ写真アカウント):@saori_hi_photography
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