ハワイでトレーニングを受けた初の日本人マシンピラティスインストラクター誕生


この記事を読んでいる方の中にも、海外で働いたり、海外でヨガやピラティスの資格を取ったりすることに興味を持っている人も結構多いのではないでしょうか。ローカルの人に英語でクラスを教えることはもちろん、英語のネイティヴに混じって資格コースに参加するのは結構ハードルが高いものですが、色々なハードルを乗り越えてその夢をハワイで叶えたピラティスインストラクターにインタビューしました。
2013年10月に私がハワイに来た時にはホノルルにはマシンピラティスが指導可能な日本人インストラクターがおらず、そのため「ホノルルで唯一の日本人ピラティスマシンインストラクター」と名乗っていました。それから6年が経過し、2019年末にハワイでコンプリヘンシブ(マットとマシンの両方)トレーニングを受けた初の日本人インストラクターが誕生しました。
今回インタビューをしたYukoさんとは、外出禁止令が出ているハワイでオンライン越しに初めて会うことができました。
ハワイに来たきっかけ
Yukoさんがハワイに来たのは2017年の7月。長く勤めていた仕事をやめたのがきっかけで、心機一転ハワイに来ることを決めました。現在ハワイ在住3年目。当初は学生としてハワイに来たそうです。
他のどの都市でもなくハワイを選んだのは大自然の美しさに惹かれたのが大きな理由。2016年の9月にHonolulu Century Rideというロードバイクのイベントに参加したのが人生で2度目のハワイ渡航でした。その時、ホノルルをロードバイクで駆け抜けながらハワイの大自然の中で心身ともに解放されたような気持ち良さを感じたことが、ハワイを選ぶ大きな後押しとなりました。

ピラティスとの出会い
「ピラティスを始めたのはまだ日本にいた2014年。当時は立ち仕事が多く運動不足も感じて始めたのがきっかけでした。その時すでに趣味でロードバイクを始めていて、体幹を鍛えるとパフォーマンスが向上しそうだと思ったのも一つの理由です」と話すYukoさん。最初にピラティスを行った時は「難しい」という印象でしたが、骨模型などで解剖学をわかりやすく教えてくれるようなインストラクターと出会えたことで、身体への理解が深まり、まずはフィジカルな変化を感じ始めました。そして、回数を重ねるうちに集中力も高まるなどメンタルの変化も感じ始め、だんだんとピラティスにはまっていきました。
その後ハワイに来る直前の2017年頭にピラティスマットの資格を日本で取得。その時点でマットピラティスをすでに2年継続していて、その後ハワイに引っ越すことが決まっていました。「ハワイに行く前に何か形になるものが欲しいと思い、集中的にマット資格が取れるコースに参加しました。その後、ハワイに来る直前にはアメリカの本土の学校に通う機会もあり、その時に初めてピラティスマシンReformerを体験することになりました」(Yukoさん)。
養成コースを受けることになったきっかけ
ハワイに来てからは学生として学校に通うかたわら「Pilates O Ka La」というピラティススタジオに通い始めます。半年くらい通っていた時に、スタジオオーナーのChelseaから「今度スタジオで養成コースをやるので受けてみない?」と声をかけられたのが養成コースへの参加を決めたきっかけでした。
当時はまだあまり英語力に自信がなかったそうですが「やってみたい!」という気持ちが強く参加を決めました。「実際に養成コースが始まってしまったら、実技指導の進行は早く、その上解剖学の講義となると1日5〜6時間ひたすら英語を聞いている日も。ライブだけで全て習得するのが難しかったので、自宅に帰ってからも授業の内容をビデオで見て復習しました」(Yukoさん)。辞書を引きつつ英語を聴き続けていると集中力が続かず、コース中も何度もやめたいと思ったのだとか。
「それでも、最後まで頑張れたのはクラスメイトに恵まれたお陰。お互いに助け合いながら養成コースを無事に修了することができました」とYukoさん。参加者は全部で5人。日本人はYukoさんだけという環境でしたが、みんなでテキストの内容を確認したり、エクササイズの練習を一緒にしたり「仲間がいたから頑張れた」という思いが強く、今でもクラスメイトとは強い絆で結ばれているそうです。
養成コースを修了する時に最後に受けた最終テストで、養成コースを担当したインストラクターのChelseaがYukoさんのテストが終了後に目に涙をためていたのがとても印象に残っているそうです。「英語を母語としない生徒を導くのはChelseaにとってもチャレンジングな経験で、感極まってしまったようです。彼女の涙を見て感じたのは『これはゴールではなくて、今からがインストラクターとしてのスタートだ』ということ。これからはピラティスのスキルを磨いていく責任を強く感じました」(Yukoさん)。
Yukoさんが目指すのは、言葉のハンディがありながらも、タクタイル(アジャスト)を使って的確に指導できるインストラクター。インストラクターの情熱は、言葉からだけで伝わるものではないということを尊敬するインストラクターが教えてくれたそうです。英語のスキルも磨きつつ、ティーチングのスキルも同時に磨いて行くことを目標としているそうです。
現在レッスンを担当しているスタジオ
今Yukoさんが教えているのは、養成コースを受けた「Pilates O Ka La」というスタジオ。日本人にも人気のカフェなどがあるモンサラット通りにあります。プライベート用のスタジオと、グループ用のスタジオとが2箇所あり、自然の光が入るとても落ち着くステキな雰囲気のあるスタジオです。現在は10名ほどの登録インストラクターがいて、日本人はYukoさん一人です。
「普段は日本語でのマシングループとプライベートレッスンを教えていますが、現在はコロナの影響で全てのクラスがオンラインとなっています」(Yukoさん)。Yukoさんはオンラインで土曜日の8時〜オンラインマットクラスを担当しています。日本時間だと真夜中の午前3時に当たるので、日本からの受講は難しいかもしれませんが、またハワイに旅行ができるようになったら、ぜひ日本人の方にも来て欲しいステキなスタジオです。
普段のライフスタイルは
まだ外出ができていた頃は、サーフィンやロードバイク、ハイクやカヤック、ビーチでのヨガなどハワイの内外でアウトドアのアクティビティを楽しんでいたYukoさん。「ハワイに来たのもアウトドアアクティビティをしたかったというのもあります。ピラティスを始めてからは、動きの質が向上し、疲れにくくなりました。体幹や骨盤が安定することで腕や脚を効率よくうまく使えるようになりました。脚力も強くなった感覚もあります。外出禁止の今は自宅でのピラティスを楽しんでいます」(Yukoさん)。

ヨガにピラティスはどう活かされるのか
ヨガはピラティスに比べてダイナミックな動きが多いので、コアの強さがとても重要になります。アメリカではヨガ実践者のケガも増えていると聞いています。ヨガでケガをしやすい肩、背骨、膝などを守るためにピラティスを応用できる場面はたくさんあります。特に女性は柔軟性が高い方も多いので、柔軟性だけに頼ってポーズを取ることでケガのリスクが高まります。柔軟性と筋力バランスをバランスよく鍛える必要があります。そういう意味で、ピラティスはヨガに限らずどんなアクティビティにとっても、身体の機能的な動きを学ぶ最良のメソッドであると言えます。ピラティスインストラクターとして活動する私自身も、ピラティスを学び始めてからの方がヨガのポーズが深まった感覚があります。
外出禁止中のハワイからのメッセージ
ハワイは3月23日より外出禁止中で、ほとんど家にいることが多いですが、時々は気分転換に外に散歩に出たりしています。暗いニュースも多いですが、ハワイの美しい景色は変わりなく存在していて、外に短時間出るだけでも美しい自然に癒されています。
今はみなさんも外出を自粛して自宅にいることが最前の方法だとは思いますが、コロナが1日も早く収束してまたハワイに観光客が戻ってくる平和な日が早くくることを心から祈っています。
ライター/寺岡早織
2003年からヨガを始め、その後ピラティスを始める。2010年BASIピラティスインストラクター資格(マット、マシン)を取得し、ピラティス指導を開始。結婚を機に2013年ハワイに移住し、その後もピラティス指導を続ける。2015年よりハワイでの日本人向けRYT200の解剖学講師を務める。2018年よりヨガ・ピラティスインストラクターに特化したプロフィール写真のカメラマンとしても活動を開始。趣味は絵を描くこと。Instagram (ピラティスアカウント):@saori_pilates、Instagram(ハワイ写真アカウント):@saori_hi_photography
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