「妊娠適齢期」や「妊娠と年齢の関係」正しく知っていますか?【不妊治療の現実】

 「妊娠適齢期」や「妊娠と年齢の関係」正しく知っていますか?【不妊治療の現実】
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精子も老化する

一方、卵子と違って精子は日々誕生していますが、卵子と同じように35歳頃から精子をつくる精巣もだんだん古くなって、数や運動率は低くなる上、DNAも傷つきやすくなっていきます。

また、日常生活の過度なストレスや睡眠不足、食品添加物の成分、環境問題となっている空気中の化学物質や海水中に漂うマイクロプラスチックなど、生活は便利になっている反面、生殖機能の低下を加速させています。

一般的に不妊は大半が女性側の問題と考えられがちですが、不妊の原因は男女とも等しく潜んでいるため、決して女性だけの問題ではないのです。

妊娠・出産 or キャリア

今は働く女性は当たり前ですが、出産に適した年齢というのは、社会経験を積んで責任ある職務を任され、仕事にやりがいを感じる時期と重なります。同時に直接的、間接的に「早く結婚した方がいい」「子どもはまだ?」そんなフレーズに敏感になってくる人もいます。もしもカチンとくることがあったら、女性としてのライフプランを改めて考えるサインがきてるのかもしれません。

NPO法人Fine(※)の調査では「不妊治療と仕事の両立が困難で5人に1人が退職」という結果が出ています。これは不妊治療を受けている女性がキャリアを断念しても子どもを授かりたいという気持ちの表れです。表面化していませんが、不妊治療で退職している現状から見た経済的損失は1,345億円にもなります。国や企業は人材確保を望むのなら、女性のライフプランに寄り添った働きかたにシフトするべきです。

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