王室も推進!"ハーブ大国"英国に学ぶ、暑い季節におすすめハーバルライフ
イギリスでは古くからはハーブ大国と言われており、多くの人が日々の生活にハーブを取り入れています。今回は今の時期におすすめのハーブをおすすめします。
紀元前より薬草として世界中で親しまれているハーブですが、そのハーブの薬効は古くから知られイギリスではメディカルハーバリストが多く存在します。ハーブ医学療法として、人々の不調や体質に合わせて治療薬として処方している国であり、国全体が代替補完医療に理解を示しているとしても有名です。病名がつく場合などを除き、風邪やだるさなどのちょっとした不調にはメディカルハーバリストに相談し合ったものを処方してもらうことが多く人々の生活に欠かせないものとなっています。
チャールズ皇太子や英国王室たちが代替補完医療を積極的に支持していることから、限られた場所でまだ多くはないもののイギリスの国民医療サービス(NHS)でも、鍼灸やホメオパシーなどに加えてアロマセラピーなどのハーブ療法も行なっているそう。
イギリス生まれのハーブコーディアル
コーディアルとはイギリスで飲み継がれているハーブシロップ。ハーブなどを煮詰めて作る濃厚なシロップで、水やお湯、炭酸水・アルコールなどで割ってドリンクとしていただきます。民間療法として体調を整えるために飲用され古くから愛されています。
「万能の薬箱」エルダーフラワー
エルダーフラワーとはスイカズラ科の落葉小高木、日本では「ニワトコ」と呼ばれニワトコの花の部分を指すハーブです。ヨーロッパ各地で5月から6月にかけて公園や野原・家庭の庭で咲き、イギリスではエルダーフラワーの開花で夏の訪れを感じると言われているほど馴染みのあるハーブです。初夏の一ヶ月ほどだけオフホワイトの小さな可憐な花をつけマスカットのような香りがあることから、甘味類や柑橘と漬け込んだコーディアル(シロップ)にしたりドライにしてハーブティーや料理に使ったりと各家庭の工夫によって楽しまれイギリスの伝統的な食のひとつとなっています。
エルダーフラワーの効能
デトックス効果
エルダーフラワーに含まれるケルセチンやクロロゲン酸には汗や尿を促す効果があり、痰を除去しやすくする作用があります。体の血の巡り、水の巡りの改善に効果に期待されています。
抗炎症作用
初期症状の風邪(鼻水・鼻づまり・喉の痛みなど)やアレルギー鼻炎・花粉症などの症状も緩和し予防してくれます。
リラックス効果
マスカットのような優しい香りの成分には気持ちを落ち着ける効果があると言われており、寝る前にエルダーフラワーティーを飲むことで安眠効果や睡眠の質を上げる手助けをしてくれます。
筋肉痛や関節痛の緩和
花の部分だけではなく木や茎や葉にも薬効があり、筋肉痛や風邪をひいた時の関節痛の痛みを和らげると言われています。
また過去にロイヤルウェディングのウェディングケーキでレモンとエルダーフラワーコーディアルを使ったスポンジケーキが使われていたことから、日本でも話題となりました。まだ日本ではあまり馴染みがないですが、コーディアルも手に入りやすくなってそう。
夏のだるさや汗をかきづらい時など、イギリスの知恵で快適な日々を過ごしてみてはいかがでしょうか。
ライター/成瀬美紀
ヨガインストラクター。2010年にピラティス・ヨガを始める。その後、国内外でピラティスやヨガ・サップヨガなどのインストラクター資格を取得し、東京にてインストラクターとして活動。 現在はイギリスロンドンに在住。
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