ストレスを溜める人と発散できる人の違いとは?知っておきたい「ストレスコーピング」とについて
ストレスコーピングとは?
ストレスコーピングとは、日常の様々な場面でストレスを感じた時に、そのストレスをうまく扱う、乗り切るためのスキルのこと。適切なストレスコーピングを知っておくと、心理面でも肉体面でも負担を減らすことができると言われています。ストレスコーピングは主に2種類に分けられます。
(1) 問題焦点型
ストレッサー自体に働きかけ、問題を解決しようという考え方。ストレスに直接働きかける方法(問題焦点型コーピング)や、誰かに相談してアドバイスを受けるなどの社会的支援を模索する方法(社会的支援探索型コーピング)も含まれます。
(2) 情動焦点型
ストレッサー自体ではなく、ストレッサーによって発生した感情をコントロールするという考え方。傷つきや悲しみを誰かに話したりして整理していく方法(情動焦点型コーピング)や、ストレッサーに対する捉え方や考え方、認知のゆがみを変えていく方法(認知的再評価型コーピング)があります。
例えば、ストレッサーが対人関係である場合、
① 相手の人に直接働きかけて問題を解決する ⇨ 問題焦点型
② それに対する自分の考え方や付き合い方を変えてみる ⇨ 情動焦点型
となります。ストレッサーそのものが対処によって変化する可能性が高い場合は、問題焦点型コーピングが良いですが『他人は変えられない』という言葉があるように、問題そのものを変化させるのはなかなか難しいことも多いですよね。そんな時には、情動焦点型コーピングがオススメ。ストレッサーが対処しても変化しないという時は、『自分の考え方や認知の発想転換をする』のがストレスを早期解決し、重症化を防ぐのに役立ちます。
ストレスについて考える上で大切なことは?
ストレスを完全になくす、というのは現実的に難しいですよね。大切なのは、【ストレスコーピング】を知り、ストレスとうまく付き合っていくこと。ストレスへの対処が分かっていれば、ストレスを軽減することはできます。次回は【自分でできる、ストレスコーピングを見つける方法】について取りあげます。
ライター/南 舞
臨床心理士。岩手県出身。多感な思春期時代に臨床心理学の存在を知り、カウンセラーになることを決意。大学と大学院にて臨床心理学を専攻し、卒業後「臨床心理士」を取得。学生時代に趣味で始めたヨガだったが、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングと近いものを感じ、ヨガ講師になることを決意。現在は臨床心理士としてカウンセリングをする傍ら、ヨガ講師としても活動している。
Instagram: @maiminami831
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