「先延ばしにしてしまう」意外な原因とは?明日からできる対処法|臨床心理士が解説

 「先延ばしにしてしまう」意外な原因とは?明日からできる対処法|臨床心理士が解説
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南 舞
南 舞
2020-06-24
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先延ばし、どう対処する?

対処法① やることを視覚化する

先延ばしにしてしまう人は、やることとゴール設定を頭の中でイメージすることが苦手だったりします。メモやスケジュール帳に書き出すなどして、やることとゴール設定を視覚化しましょう。視覚化されることで、イメージが持ちやすくなるため、いつ・何をやれば良いのかがクリアになります。その際に、期間や方法などを詳細にしていくと、より具体的になり、作業しやすくなりますよ。

対処法② とにかくやってみる!を合言葉に

真面目で完璧主義な傾向が強い人の場合、クオリティの高いものや完成度の高いものを目指して考えすぎるので、結果ギリギリになってしまうという場合があります。クオリティも大切ですが期日を守れないと信頼関係にも影響が出てしまうので、『とりあえずやってみよう』を頭の中に入れておくと良いでしょう。また、目標やハードルもかなり高めなので、どんな時もスモール・ステップ(簡単に達成できるようなレベルから始め、達成できたら徐々に上げていく)も意識してみて

対処法③ セルフ・コンパッションを高める

先延ばしをする人の特徴として挙げられるのが、『自分に対して批判的なので、無意識に自分に対する自信を削り取っている』『心理的なプレッシャーがかかる場面に弱い』『失敗が怖い』ということ。自己批判によって自尊心が弱まると、抑うつ状態に陥り、力を発揮しにくい状態になります。それが先延ばしを招くのです。この状態から抜け出す方法として近年注目されているのが、【セルフ・コンパッション】を高めること。セルフ・コンパッションとは、自分に向ける思いやりや優しさ、慈しみのことで、自身の長所・短所を含めて『あるがままの自分を肯定的に受け止められる』心理状態のことをさします。ヨガでも注目されているマインドフルネス瞑想の中に、【慈悲の慈愛の瞑想】がありますが、慈悲と慈愛の考え方がセルフ・コンパッションに対応すると言われています。セルフ・コンパッションの高まりによって、『失敗しても大丈夫』『やる気が持てないこともある』と、自分に対して優しく理解しようという姿勢へと変化していくでしょう。

先延ばしがクセで、そんな自分が「ダメだなあ」と思っているのであれば、まずは「何が要因で先延ばししてしまうのか」を掘り下げてみて。難しい場合は専門家と話すことで、その正体がクリアになっていくかもしれません。

ライター/南 舞

臨床心理士。岩手県出身。多感な思春期時代に臨床心理学の存在を知り、カウンセラーになることを決意。大学と大学院にて臨床心理学を専攻し、卒業後「臨床心理士」を取得。学生時代に趣味で始めたヨガだったが、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングと近いものを感じ、ヨガ講師になることを決意。現在は臨床心理士としてカウンセリングをする傍ら、ヨガ講師としても活動している。

Instagram: @maiminami831

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