在宅勤務のストレスを乗り切る4つのポイントとは?|臨床心理士が解説

 在宅勤務のストレスを乗り切る4つのポイントとは?|臨床心理士が解説
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南 舞
南 舞
2020-05-11

新型コロナウイルスの影響により在宅勤務を余儀なくされている方が多い中、緊急事態宣言が延長され、在宅勤務をしなければいけない期間はまだまだ続くと思われます。慣れない在宅勤務による心理的な負担とどう付き合っていけば良いのでしょうか。

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在宅勤務での起こるストレスとは?

ユーロファウンド(欧州生活労働環境改善財団)が先進国を中心に14か国を対象に行った労働条件とウェルビーイングの調査によると、在宅勤務者の41%が強いストレスを感じているのだそうです。その原因とは一体何でしょう?

労働時間の不規則さから来る不眠・疲労

在宅勤務だと就業時間が全て自分の裁量に任されるため、休憩を取らない・夜遅くまで仕事してしまうなどの事態が起きやすく、睡眠不足などから疲労が溜まりやすくなります。

スマホやPCなどを頻繁に見なくてはいけない

人と会えない分、メールやテレビ電話などを利用する機会が増えますね。そうすると1日のほとんどがスマホやテレビと睨めっこ。なんて言う状況になり、仕事とプライベートの境界線が無くなってしまいます。

同僚からの孤立

職場での煩わしい人間関係を見なくて済むと思うと最初は良いのですが、長期化してくると誰とも話さない時間が増え、孤立感が増してきます。また距離がある分、分からないことを聞くなど相手に連絡する事に気が引けてしまうため、結果的に一人で抱え込んでプレッシャーになってしまうのです。

仕事以外に邪魔が入る

自宅にいるとプライベートな電話に出なければいけなかったり、家族や子どもたちがいる場合は、仕事中なのに大声で騒がれる、邪魔をされるなどして仕事に集中できないという問題が起こります。

新型コロナウイルスに対する不安・恐怖

新型コロナウィルスに関する情報が毎日のように入ってきて、不安や恐怖で頭の中がいっぱいになっている人もいるのではないでしょうか?慣れない在宅勤務に加えて、収束がいつになるか分からないという先の見えない不安が不眠や心身の疲弊をさらに増加させてしまうのです。

在宅勤務によるストレスとうまく付き合っていくには?

ストレスを最小限に抑える環境設定とルール作り

仕事をする際は家の雑音などからなるべく離れられる場所を設定しましょう。家族がいるとそれが難しいこともありますが、そんな時は『みんなで静かに過ごす時間』『どのような時に仕事を中断しても良いか』などのルール作りを話し合いで決めると良いでしょう。家族がいるといつもの勤務時間内での仕事が難しくなる時があると思うので、上司や同僚に相談して早朝や深夜など集中しやすい時間に変えるのも手でしょう。また、コロナウイルスに関する情報を目にする時間を調整して、その分の時間を趣味や散歩の時間に当てたりしてリフレッシュするのも効果的です。

目標と境界を設定する

在宅勤務をする人はそうでない人に比べて、勤務時間が多くなり、それによって家庭と仕事の境界が曖昧になりやすいという調査結果があります。『今日はこれを終わらせる』など毎日目標を立てて行うことをオススメします。また、そういった目標を家族と共有することもひとつです。

社会的なつながりを求める

在宅勤務をする人は、職場で働く人に比べて孤独を感じやすい傾向があるそう。ビデオ通話などをうまく活用しながら、上司や同僚、顧客とのコミュニケーションが絶えないように工夫しましょう。仕事の話題だけでなく、そこで生まれる雑談が心理的なストレスを和らげてくれるという効果もあります。

『今』に意識を向けることを習慣にする

新型コロナウイルスの影響により、不安や焦りなどのネガティブな感情が引き起こされる機会が増えがち。人はネガティブな感情にとらわれる時、心は「今」にありません。過去にあった嫌な出来事を思い出しているか、未来に起こり得る嫌な想像に頭を巡らせています。つまり「今」じゃないところに心がとらわれているため、それが起こってしまうのです。そんな時こそヨガをしましょう。ヨガのアーサナは、バランスが不安定な心と身体を調和の取れた状態に戻してくれますし、呼吸法や瞑想は今この瞬間に起きていることなので、【マインドフルネス】を体験するのにとても効果的だと言われています。

在宅勤務によって、慣れないことを強いられる人も多くいることでしょう。なかなか職場の環境と同じようには行かないと思いますが、在宅勤務という限られた中だからこそできることもあるはず。まずはできることから始めてみましょう。

ライター/南 舞

臨床心理士。岩手県出身。多感な思春期時代に臨床心理学の存在を知り、カウンセラーになることを決意。大学と大学院にて臨床心理学を専攻し、卒業後「臨床心理士」を取得。学生時代に趣味で始めたヨガだったが、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングと近いものを感じ、ヨガ講師になることを決意。現在は臨床心理士としてカウンセリングをする傍ら、ヨガ講師としても活動している。

Instagram: @maiminami831

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