上司の矛盾に対処しよう「ダブルバインド」状態とは|臨床心理士が解説

 上司の矛盾に対処しよう「ダブルバインド」状態とは|臨床心理士が解説
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南 舞
南 舞
2019-11-01
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ダブルバインドへの対処法は?

1.誰かに相談する

まずはこの状況から抜け出すことが大切。他の上司や同僚など相談できる人に話してみましょう。難しければ、カウンセリングなどの専門的な機関を活用するのも一つ。自分の置かれている状況を客観的な視点から見てもらい、どう対応していくか考えていくと良いでしょう。

2.感情を大切にする

ダブルバインドを受け続けていると、自分の感情がマヒし、「こんなことで怒ってはいけない」とか「悲しいけど自分が悪いから」という錯覚に陥りやすくなりますが、決してそんなことはありません。感情もコントロールされてしまうのがダブルバインドの特徴です。【怒り】や【悲しみ】を感じていたら、信頼できる周囲の人にその気持ちを吐き出しましょう。

3.相手を冷静に観察する

応用になりますが、1や2の段階を経て少し自分の気持ちが安定してきたら、相手を客観的に観察してみましょう。言動や行動に矛盾があることが見えてくるはず。ダブルバインドの背景には、自分のことにいっぱいいっぱいで周囲が見えなかったり、その人自身の精神的な未熟さがあることが多いので、そういった背景が見えてくると精神的に余裕を持って相手に接することができるかもしれません。

ダブルバインドの怖さは、『自分が悪いから言われてしまう』と思わされてしまうこと。一人で抱え込もうとせずに、周囲の人を味方に付け、第三者の客観的視点を取り入れましょう。このようなコミュニケーションに風通しを良くすることが、ダブルバインドを防ぐことへの近道かもしれませんね。

ライター/南 舞
臨床心理士。岩手県出身。多感な思春期時代に臨床心理学の存在を知り、カウンセラーになることを決意。大学と大学院にて臨床心理学を専攻し、卒業後「臨床心理士」を取得。学生時代に趣味で始めたヨガだったが、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングと近いものを感じ、ヨガ講師になることを決意。現在は臨床心理士としてカウンセリングをする傍ら、ヨガ講師としても活動している。

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