名医ディネッシュに聞く!アーユルヴェーダの意味と役割とは?
体・心・魂へのアプローチで心身を健やかに
伸枝:アーユルヴェーダはインドで生まれたものと聞きましたが、インドとスリランカのアーユルヴェーダにはどのような違いがありますか?
Dr.ディネッシュ:考え方やアプローチ法に少しずつ違いがあります。スリランカには、もともと古くから伝わる伝統医療がありました。その伝統医療に、インドから入ってきたアーユルヴェーダがミックスされたものが、現在のスリランカのアーユルヴェーダです。また、宗教的な背景について、インドはヒンドゥー教、スリランカは仏教の国という違いがあり、特にスリランカでは、仏教の教えがアーユルヴェーダの教えと密接な関係にあるのが特徴です。例えば、スリランカのアーユルヴェーダでは、肉を使った食事のメニューがありませんが、これは仏教が殺生を禁じていることに起因しています。アプローチ法では「フィジカル=体」に加え、「メンタル=心」と「ソウル=魂」に働きかけることを重視するのも、スリランカのアーユルヴェーダの特徴です。
伸枝:ひと口にアーユルヴェーダといっても、奥が深いですね。「フィジカル=体」「メンタル=心」「ソウル=魂」へのアプローチが気になったのですが、例えば、アーユルヴェーダのトリートメントでは、どのようにアプローチされるのですか?
Dr.ディネッシュ:トリートメントでは、まず体にアプローチし、全身の血液の流れや循環を良くして肩の凝りや腰の痛みなど体の不調を癒します。体の不調が解消されると、緊張感から解放され、リラックスした気持ちになることから、心へのアプローチへとつながっていきます。そして、心穏やかにハッピーな気持ちで過ごすことで、魂へのアプローチにつながります。今を幸せに過ごすことが、次の人生に良い影響をもたらすと、アーユルヴェーダでは考えます。
伸枝:それぞれ独立しているのではなく、すべてつながっているのですね。日本では美容的な側面がピックアップされがちですが、こうした背景を知っておくと、アーユルヴェーダのトリートメントを受けるときにより深い効果を感じることができそうですね。
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