運動エラーを改善する方法【前屈の場合】|理学療法士がヨギに知ってほしい体のこと

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運動エラーを改善する方法【前屈の場合】|理学療法士がヨギに知ってほしい体のこと

得原藍
得原藍
2019-07-09

理学療法士として活躍する得原藍さんが、ヨギに知ってほしい「体にまつわる知識」を伝える連載。今回は、「運動のエラー」をする原因と根本的に改善する方法について学びます。

運動のエラーを見つけて改善することができるようになるには

運動にはいくつもの選択肢があります。ひとつの運動を実施するにも、関わる関節・筋は多様で、例えばグループで同じアーサナを実行するときにも、隣の人とあなたとが同じ運動を行なっているとは限りません。

前屈に置きかえて考えてみましょう

試しに、前屈を例に考えてみましょう。立った状態から前屈をするとき、あなたはどこに窮屈さを感じますか。同じ質問を10人にすれば、7名くらいの人が「太ももの裏側が突っ張る」と訴えると思います。それは、太ももの裏側のハムストリングスの柔軟性が低下している人が多い、という事実を示しています。身体には「多くの人に共通して起こる問題」というものがあるのです。では、ハムストリングスを緩める、ということがこの問題の解決に繋がるのでしょうか。

弛緩を利用したストレッチは根本的解決手段にならない

フォームローラーのような道具を使って直接筋やその周囲の組織にアプローチすることができます。あるいは、大腿四頭筋というハムストリングスの拮抗筋を収縮させることで神経学的にハムストリングスを弛緩させることもできます。そのほかにも、収縮させた後で生理学的に起こる弛緩を利用したストレッチ方法などもあります。

このような方法は、一旦ハムストリングスを緩めるのには効果があるので、前屈で起こる不快感を改善することに繋がるかもしれません。けれども、これらは対処療法に過ぎないのです。風邪をひいたときに、熱が上がれば解熱剤を飲む、それと同じことです。本当の解決方法は免疫を正常に働かせるために休養を取る、ということであって、目の前に発生した熱を抑え込むことではありません。その方法では、また同じ問題が起きるでしょう。不快な部分にアプローチして改善しても、本来の目的である原因を解決することには繋がらないのです。

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