イラッ!とした時の処方箋|誰でもできる慈悲の瞑想

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イラッ!とした時の処方箋|誰でもできる慈悲の瞑想

伊藤香奈
伊藤香奈
2019-05-09

慈悲の瞑想とは?

これは、慈悲の瞑想の練習で行われる練習方法の一つです。「慈悲」とは「存在を肯定する」という意味。慈悲の瞑想では、自分も相手も同じように肯定することを行っていきます。相手と自分は対等で、自分も「自分の気持ちをわかってほしい!」と思っているように、相手も「自分の気持ちをわかってほしい!」と思っているし、自分自身のことを大切にしたいと思っている、と考えてみましょう。言葉を心の中で唱えてもいいし、「そうだよな、相手もそう思っているよな」と一瞬気づくだけでもOK。そうすることで、この状況を少しだけ客観的に見ることができ、相手への怒りの感情や自分の心の中のざわつきが、少し落ち着いてくるかもしれません。そして、相手に対して少しだけ優しい気持ちになれるかもしれません。

自分も相手も悪くない

相手を責める気持ちを持つことは、自分は責められていると自覚させてしまうことにもつながります。相手を加害者にすれば、自分は被害者になることになります。事態を余計に深刻にとらえさせてしまうのは、相手ではなく自分自身の捉え方なのです。ヨガの教えで、「良いも悪いもジャッジしない」という言葉が良く言われますが、これも同じ考え方です。ポーズができることを良いとしてしまうと、できない時は悪いになってしまいます。そしてできない自分を悪いと捉えてしまうのです。しかし、インストラクターも周りの人も、ポーズができていないあなたを「悪い」と言ったことは一度もないでしょう。悪いと決めつけて自分を責めているのは、自分自身の考え次第なのです。

自分にも相手にも慈悲の気持ちを

ここで間違えたくないのは、自分だけを肯定し相手を否定してしまうこと。それは結果的に自分を苦しめることにもつながります。例えば、上司に急に仕事を振られたことに腹を立てて上司を否定し、自分を肯定するような考えを持った場合。相手の存在を否定しながらも、その相手に相談したり、指示を仰いだり、必ず助けてもらう必要が出てきます。自分はその相手を嫌っていながらも、その相手に頼らなければならない。そんな自分をちっぽけに思えたり、自分の存在を否定したり、気持ちに矛盾が生まれてしまうことがあるのです。相手を肯定できないと、まわり回って自分も肯定できない状況が生まれてくるのです。

イラっと気持ちがざわついた瞬間に慈悲の気持ちを持つのは、とても練習がいることかもしれません。(もちろん、それができるのが理想ですが!)イライラしている時にそんなことを感がられないよ!と思った人は、それでもOK!ただ、なかなか腹の虫が収まらないという時は、少しだけ慈悲の瞑想の考え方を思い出して、自分と相手に対して肯定する気持ちを持ってみて。自分の中で、何か変わってくるかもしれません。

ライター/伊藤香奈
2012年、全米ヨガアライアンス200時間を取得。新規ヨガイベントの立ち上げや新人講師発掘オーディションのプロデュース責任者等を歴任。800人以上のインストラクターと出会い、現在ヨガ雑誌やイベントの第一線で活躍するインストラクターを数多く育成、輩出する。2017年に、セミナー講師、ヨガインストラクター、ヨガワークライフコンサルタント、ヨガインストラクター向けキャリアアドバイスセミナー講師として独立。

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