【人間の脳にスプーン1本分のマイクロプラスチック!?】研究で明らかに

 【人間の脳にスプーン1本分のマイクロプラスチック!?】研究で明らかに
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2025-02-26

マイクロプラスチックは世界の至る所に拡散し到達している。そして人間の脳も例外ではない。

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新しい分析により、人間の脳内のマイクロプラスチックの量が時間とともに増加していることが示唆された。

脳には他の臓器よりも高レベルのマイクロプラスチック

研究者は、2016年と2024年に死亡した患者の脳、腎臓、肝臓の組織、及び1997年から2013年の間に死亡した患者の脳組織を調査した。一部の脳は、認知症と診断された患者のものであった。結果、患者の年齢、性別、人種、民族、死因に関係なく、2016年から2024年にかけて脳内のプラスチック濃度が約50%増加していた。また、脳サンプルには、腎臓や肝臓よりも7~30倍多くの微細なプラスチック片が含まれていた。「平均年齢45歳から50歳程度の健常者の脳組織で確認されたプラスチック濃度は、1グラムあたり4,800マイクログラム、脳の総重量に対して0.48%でした。」「つまり、現代人の脳は99.5%が脳で、残りはプラスチックということになります。」と、この研究の共同筆頭著者ニューメキシコ大学薬学教授マシュー・カンペン氏は述べる。これは標準的なプラスチックスプーン1本分に相当するという。

しかし、現在の測定方法では、体内のプラスチックの量を正確に評価できていない可能性があり、カンペン氏は「現在、精度の高い推定値を得るために努力しており、来年中には可能になるだろうと考えています。」と話している。

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認知症患者の脳内には健常者の数倍のマイクロプラスチック

また、認知症患者の脳におけるマイクロプラスチックの濃度は、認知機能が正常な人の脳と比較して3~5倍高かった。ただ、注意すべき点として、この研究では脳内のマイクロプラスチックの濃度が高いことと認知症との相関関係は認められるが、因果関係は証明されていないマイクロプラスチックが認知症の要因となるのか、それとも、認知症による脳の変化によってより多くのマイクロプラスチックが侵入しやすくなるのかどうかは明らかになっていないのだ。しかしやはり、この調査結果は憂慮すべきものだと研究者らは述べている。

多く残る不明点

マイクロプラスチックが健康に及ぼす潜在的な影響については、依然としてほとんど分かっていない。しかし、近年のいくつかの研究では、人体に有害である可能性が高いことが示唆されている。2024年3月に発表された研究では、動脈内のマイクロプラスチック濃度が高い患者は、心臓発作、脳卒中、死亡のリスクが高いことが明らかになった。

そもそも、マイクロプラスチックやナノプラスチックがどのようにして脳に到達するのかについても依然として謎のままであり、今後の研究が期待されている。「プラスチックは脂肪分、脂質を好むため、私たちが食べた脂質とともに侵入し、脂質を好む器官に運ばれるという説があります。脳は脂質を好む器官の中でも特に上位に位置します。」とカンペン氏は話す。

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プラスチックの使用を減らすには?

ボストン大学生物学教授フィリップ・ランドリガン教授は、プラスチックの使用量を減らすために以下のようなアドバイスをしている。

  • 買い物には布製のバッグを使う。
  • 家庭、またはオフィスでも、ガラス等のプラスチック以外の食器やコップ、カトラリー、保存容器を使用する。
  • 食品を電子レンジで温める際はプラスチック以外の容器に移し替えて加熱する。「プラスチックを加熱すると、食品へのマイクロプラスチックの流出が加速します。」とランドリガン教授は話す。

「避けられないプラスチックもあります。」「しかし、避けられるプラスチックへの接触は最小限に抑えるようにしてください。特に、使い捨てプラスチックは避けるべきです。」とランドリガン教授は述べる。

出典

https://www.smithsonianmag.com/smart-news/the-human-brain-may-contain-as-much-as-a-spoons-worth-of-microplastics-new-research-suggests-180985995/

https://edition.cnn.com/2025/02/03/health/plastics-inside-human-brain-wellness/index.html

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