「ふと取り残されたような気分に…」更年期からの孤独感、原因と自分でできる対策とは?


孤独が性格に変化をもたらす
さらに、孤独や私たちの性格を変化させてしまうこともあります。人間には、自律神経という生命活動をコントロールしている神経があります。自律神経には興奮しているときに優位になる交感神経、リラックスしているときに優位になる副交感神経の2つがあります。孤独を感じているときは、交感神経が優位になります。孤独な状態=誰にも助けてもらえない状態だと脳が錯覚をして、リラックスできない状態が続きます。誰にも助けてもらえないとなると、いろいろなことに警戒をするようになります。自分はもう誰からも歓迎されていない、敵だと思われていると錯覚してしまっている状態です。

例えば、友人どうし、あるいは仕事の関係の飲み会に誘われなかったとしましょう。孤独を感じていない状態であれば「自分の趣味に時間を使おう」「ほかの友だちと飲みにいこう」といった行動ができます。しかし、孤独を感じている状態であれば、「私が呼ばれなかったのは、私がみんなに嫌われているからだ…」といったネガティブな解釈をする傾向が誰にでも現れます。もし誘われたとしても、「この会に私が誘われたのは、私を利用しようとしているからだ」といった極端な解釈をしてしまいがちになります。
これは、孤独ゆえに警戒態勢に入っているために起こることです。この常に警戒している状態は、人に大きなストレスを与えます。長期間ストレスにさらされ続けると、血圧が上がっていきます。高い血圧は血管を傷つけ、血管の炎症につながり、冒頭で紹介したとおり命に関わる脳梗塞や心筋梗塞といった心血管疾患のリスクを上げてしまいます。
“ニコポン”で孤独を防ごう
孤独を防ぐには、どうすればよいのでしょうか。私が考える今すぐできるアイデアを紹介しましょう。そのアイデアとは、誰かに自ら連絡してみる、話しかけてみることです。友だちに自分からニコニコしながらポンと肩をたたいて「元気?」と声をかけてみる。友だちでもかまいませんし、自分の両親、おじいちゃんやおばあちゃんには連絡をとっているでしょうか? もしかしたら自分よりももっと孤独を感じているかもしれません。

ほかにも、ご近所さんとスモールトークをする習慣をつけるのもおすすめです。マンションのエレベーターで一緒になったご近所さんに「寒くなりましたね」といったたわいもないことを勇気を出して話しかけてみるイメージです。
孤独は人間ならば大なり小なり全員が感じるものです。あなただけではありません。そういった孤独を感じている人かもしれない人に、もしくは孤独を感じている自分から一人でもよいので連絡をとってみる。ニコニコしながらポンと肩をたたいてみる。そんな小さな「ニコポン」の行動が、孤独を救い、ひいては世界を救うのではないか。そう私は考えています。こうして孤独に対処することは、自分や他の人の健康を維持し、寿命を延ばすことにつながるでしょう。小さな行動が、社会貢献にまでつながるのです。
さらには今回お伝えしたとおり、孤独を感じるのは脳の仕組みのせいであると知っていれば、客観的に対処でき、心も軽くなります。この記事を読んだみなさんには、ぜひ日々のちょっとした行動で、「孤独」を手放し、健康的な毎日を送っていただきたいなと思っています。
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