【冬の鍋】知らないと損!老化防止になる意外な「鍋の具材」とは?管理栄養士が解説
寒い冬になると、体が温まるという意味もかねて、食卓に鍋が並ぶ頻度が増えるという人も多いのではないでしょうか?鍋は体を温める以外にも私たちの体にとって嬉しい効果が期待できるため、今回は冬に鍋がおすすめな理由をご紹介します。
鍋とは
肉や魚、野菜などを煮込んだ料理全般を「鍋」「お鍋」「鍋料理」などと呼びます。シンプルに骨つきの鶏肉と野菜を煮込む水炊きや鶏だしやボーンブロス(骨だし)、魚介だし、ベジブロス(野菜だし)で具材を煮込み、塩・醤油・味噌で味つけしたもの、トマト鍋やカレー鍋、キムチ鍋などの変わり種鍋とさまざまなバリエーションがあります。また、加熱することで野菜のかさが減り、野菜をたっぷりと食べられるのも特徴です。
鍋がアンチエイジングや風邪予防におすすめな理由とは
鍋はいろいろな食材を一度に食べることができる料理です。単体では、たくさん食べるのが難しい食材の場合も、他の食材と組み合わせることで食べやすくなることはあります。
加えて、食材の組み合わせ次第では、いろいろな効果を期待できるため、アンチエイジングや美肌作り、便秘改善・予防、風邪予防など目的に合わせて食材を選ぶこともおすすめです。また、基本的には、食材をカットして煮込めばできる料理であるため、料理が苦手な人や料理に時間をかけるのが難しいという人にも取り入れやすいです。
鍋におすすめな食材
基本的にはどんな食材でも鍋には取り入れやすいですが、その中でも代表的におすすめな食材を紹介します。白菜やキャベツなどの葉茎菜類は、生ではかさがあり、一度にたくさん食べるのが難しいですが、鍋にすることでかさが減り、食べやすいです。他にも、体を温めてくれる作用が期待でき、加熱することで甘くなる白ネギやスタミナ野菜と呼ばれるニラ、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれており、加熱でかさが減るきのこ類、調理油でではなく脂質も摂取できるたんぱく源としての肉や魚、食物繊維(特に水溶性食物繊維)が豊富な白滝などがおすすめです。
アンチエイジングにおすすめな2つの鍋
石狩鍋
鮭をメインに、豆腐やきのこ、野菜をたっぷりと食べられる北海道の郷土料理でもある石狩鍋は、アンチエイジングにおすすめです。鮭は、老化の原因でもある活性酸素が増えるのを抑える抗酸化力の強いアスタキサンチンが赤い身の部分に豊富に含まれています。他にも、肌の材料にもなるコラーゲンが豊富です。そして、味付けはアンチエイジングには欠かせない働きをサポートする酵素を豊富に含む味噌が使用されています。もし、酒粕がある場合、体を作る材料でもあるたんぱく質や美肌に欠かせないビタミン・ミネラルも豊富に含まれているため、使用すると良いでしょう。
トマト鍋
アンチエイジングに欠かせない抗酸化力が高いβ-カロテンとリコピンを豊富に含んでいる食材のひとつがトマトです。トマトに含まれるリコピンは加熱することで、細胞壁を壊して体内で吸収されやすくなると言われているため、生よりも鍋に入れて加熱して食べる方がアンチエイジングのためには良いでしょう。また、リコピンは脂溶性でもあるため、脂身のある鶏肉や豚肉、魚などのたんぱく質と組み合わせることもおすすめです。そして、よりアンチエイジング効果を期待する場合、腸内環境を整えることも必要なため、きのこ類などの食物繊維が豊富な食材も一緒に取り入れると良いでしょう。
今年は冬野菜たっぷりでいろいろな鍋を楽しみませんか?
誰でも簡単に作れて、体を温めるためにももってこいの鍋は、アンチエイジングしたい人にもぜひおすすめなおうちごはんです。今年の冬は、野菜をたっぷり使用したいろいろな組み合わせの鍋料理を楽しんでみませんか?
【参考文献】
文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年
独立行政法人農畜産業振興機構|鍋ほか推進プロジェクト2009
ライター/管理栄養士 亀崎智子
管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、満月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム:kamegohan0528
AUTHOR
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の 商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事 業を行っている。 また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢 献活動を行っている。
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