〈枕問題〉高さ、低さの正解は?枕難民に伝えたい、枕を選ぶ前にすべきこととは|睡眠コーチに聞いた!

 〈枕問題〉高さ、低さの正解は?枕難民に伝えたい、枕を選ぶ前にすべきこととは|睡眠コーチに聞いた!
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自分にとってしっくりくる枕に出会えない人、必読!実は枕そのものではないところに原因が?15万人の日本人のデータを集め睡眠改善をしてきた「上級睡眠健康指導士」角谷リョウさんに聞いてみました。

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ーー枕の高さ問題について今日はお話を伺いたいです。良い睡眠に適した枕って、人それぞれあるとは思うものの、何か選び方のコツがあるんじゃないかと思って。私自身も枕難民で、いくつも枕を買っては合わない…を繰り返してきていて、これがベスト!っていう枕に出会えた試しがないんです。どういうことをポイントにすればよい枕に出会えるのかな、というのを教えていただきたいです!

角谷さん:簡単にいうと、高い枕はまず良くないですね。寝るときの姿勢から考えても、首の角度的にも良くないし、呼吸という観点から考えても良くない、神経的に考えてもとにかく良くないのが「高い枕」です。

ーー高い枕はNGと。

角谷さん:よく「適度な高さで合わせて、ピローアドバイザーに合わせてもらって…」なんていうアドバイスもありますよね。でもね、そもそもの話をすると…まず、枕だけを変えてもだめなんです。なぜかっていうと、自分の首に原因があるからなんですよ。

ーー首に!?

角谷さん:要は、スマホだったりPC作業によって悪い姿勢が常態化してますよね。その悪い姿勢をリセットしなかったら、結局どの枕を使っても合わないっていうことになるんです。

ーわかる気がします!私の場合も、いい感じの高さの枕を使っているはずなのに、なんかものすごく首に緊張を感じることがあるんですよ。

角谷さん:おお、いい気づきですね!でもね、気づいたらその先が重要。首の緊張をリリースするためのフォームローラーとかストレッチポールとか首をケアしたり姿勢を良くするアイテムを使って、首の緊張をとって姿勢をリセットしない限り、どんな枕を使ってもフィットしないんです。

ーーそうなんですね!じゃあ首の緊張をリリースしない限り、高価な枕を買ってもあまり意味がないと。

角谷さん:お高い枕だとしても、高さや形状はそんなに変わらないですよね?通気性とかは多少違いがあるかもしれないけど。

ーー首の緊張をとってからであれば、あとは好みの枕でいい…ってことなんでしょうか?

角谷さん:もちろん、高いのは良くないし低すぎても良くないんだけど、ちょうどいい高さを選ぶためには…そうだな。最初にまず、高さを細かく10段階ぐらいで調整できる「高さ調整枕」というのがあるから、それを買ってきて、これ楽だなっていう高さを見つける。その高さを一回覚えてしまえば、次からはその高さのものを選ぶようにすると、合う枕に出会えると思います。

ーー人それぞれ体格も違うから、合う高さというのもそれぞれで見つけないといけないんですね。

角谷さん:寝返りを打った時、首が自然に回る、負担なく回るという高さと、気道が確保できる高さというのが基本の考え方ですね。高すぎず低すぎず、ナチュラルなアーチを描くぐらいの高さかな。なんにせよ、首の緊張をとってからベストな枕の高さを見つける。これが最適解かと思います!

お話を伺ったのは…角谷リョウさん

1970年、名古屋生まれ。上級睡眠健康指導士。 NTTドコモ、サイバーエージェント、損保ジャパンなど160社以上、15万人以上のビジネスパーソンの睡眠改善をサポートしてきた実績あり。 認知行動療法や心理学をベースにした独自の睡眠改善メソッドによるサポートは評価が高く、講義・サポート依頼が殺到。 また、経営者1,000人以上の睡眠改善を通じて得た経験を活かし、現在は経営者特化型のサポートも実施中。 著書『働くあなたの睡眠術』は台湾・中国・韓国で翻訳出版されるなど、ベストセラーとなっている。 「人は、強制されても生活や行動は変わらない」をモットーに、楽しくみずから自分を変えたくなるようなサポートを追求している。LIFREE 株式会社共同創業者。著書に『働くあなたの快眠地図』(フォレスト出版)、『働く50代の快眠法則』(フォレスト出版)がある。2024年9月にYouTubeチャンネル「【睡眠最適化コーチ】角谷リョウ ー今のあなたに最適な睡眠へカスタマイズ」を開設。

超熟睡トレーニング
『超熟睡トレーニング』(角谷リョウ・著/Gakken)

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ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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