【切り干し大根】は栄養満点すぎる!生の大根より優れているポイントとは|管理栄養士が解説

 【切り干し大根】は栄養満点すぎる!生の大根より優れているポイントとは|管理栄養士が解説
古山有紀
古山有紀
2025-01-03

季節を問わず、いつでも手に入る便利な食材「切り干し大根」。保存食として古くから食べられてきましたが、実は栄養面でもとても優れた食品です。本記事では、そんな切り干し大根の栄養について解説します。

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切り干し大根とは

切り干し大根は、生の大根を細く切って乾燥させた食品です。冬の間など、野菜の少ない時期の食糧として昔から食べられてきました。天日干しすることで、旨みや栄養素が凝縮され、カルシウム、鉄、ビタミンB群の含有量が増加、さらに食物繊維も豊富な栄養価の高い食品です。

切り干し大根と生の大根を比較

切り干し大根と生の大根、可食部100gあたりに含まれる主な栄養素を表にまとめました。

  カルシウム カリウム 食物繊維 ビタミンC 葉酸
切り干し大根 500㎎ 3,500㎎ 21.3g 3.1㎎ 28㎎ 210μg
生の大根 24㎎ 230㎎ 1.4g 0.2㎎ 12㎎ 34μg

比較すると、切り干し大根の方が圧倒的に多くの栄養素を含んでいることがわかります。

切り干し大根に含まれるカルシウムは、骨や歯の材料となる栄養素です。骨粗鬆症予防のためにも積極的に摂りたい栄養素です。

鉄分は赤血球を構成する成分であり、貧血予防に役立つ栄養素です。女性は月経もあり、特に貧血になりやすいので、切り干し大根を常備菜にしておけば、こまめな鉄分補給が可能です。

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切り干し大根が生の大根より優れているポイント

切り干し大根は、乾燥させることにより栄養素が凝縮されるため、少量でも多くの栄養素を摂取することができます。また、切り干し大根に含まれる食物繊維は、水に溶けにくい不溶性食物繊維であるため、腸内で便のカサを増し、便秘の改善に役立ちます。

切り干し大根はスーパーなどでいつでも手に入り、長期保存が可能という点も利点です。自宅にストックしておけば、もう一品欲しいなというときにもすぐに使えて便利です。

生の大根で補う栄養素

切り干し大根は栄養豊富な食品ですが、生の大根に特有の成分もあります。

生の大根には、でんぷん消化酵素である「アミラーゼ」、たんぱく質、脂質の消化を助ける「オキシターゼ」が含まれています。これらの酵素は熱に弱いため、加熱調理を必要とする切り干し大根には含まれていません。

これら酵素の働きを取り入れたいときには、生の大根を食べるのがおすすめです。

必要に応じて、切り干し大根と生の大根を上手く使い分けながら、栄養素を摂取しましょう。

 

【参考】

農林水産省|食文化 うちの郷土料理 切り干し大根の煮物 栃木県

文部科学省|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

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【大根】「加熱」「生食」「切り干し」どれが一番栄養価が高い?管理栄養士が、比較して解説!

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古山有紀

古山有紀

大学卒業後、管理栄養士として病院に勤務し、患者様の栄養管理及び栄養指導に従事。 出産を機に独立し、ダイエットサポートや健康維持のための食事カウンセリングを行う。また、食事と健康、美容、ダイエットに関する記事を中心にライターとしても活動中。



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