臨床心理士が教える〈自然の中で瞑想する効果〉具体的なやり方は?

 臨床心理士が教える〈自然の中で瞑想する効果〉具体的なやり方は?
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石上友梨
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2024-09-12

皆さん、日々の生活に疲れていませんか?ストレス解消はできいますか?少しずつ暑さが和らぐ秋の季節に、自然の中に出かけゆったりと瞑想をするのはいかがでしょうか。今回の記事では自然の中で瞑想する効果について解説します。

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自然の中で瞑想する効果について

自然の中で瞑想することは、心と体の健康に多くの効果をもたらします。まずはその効果についていくつか紹介します。

1. ストレス軽減

自然環境に身を置くことで、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が抑えられ、心の緊張がほぐれます。瞑想と自然が相乗効果を発揮し、リラックスを促進します。

2. 集中力の向上

都会の喧騒から離れ、自然の静けさの中で瞑想すると、集中力が高まります。また、瞑想自体に集中力や生産性が向上する効果が報告されています。

3. 創造性の向上

自然環境は、心を穏やかにし、自由な発想を促進します。クリエイティブなアイデアが浮かびやすくなることで、実生活に良い影響があるかもしれません。

4. 免疫力の向上

森林浴や自然との触れ合いが、免疫系を強化する効果があることが研究で示されています。心の健康だけではなく、身体の健康維持にもつながります。

5. 感情の安定

自然の中での瞑想は、マインドフルネスを高め、感情のバランスを整える効果があります。これにより、日常生活でのストレスやネガティブな感情に対する耐性が強化されます。

6. 自然との一体感

自然の中で瞑想を行うことで、周囲の環境と一体化した感覚が得られ、より深いリラクゼーションが得られます。

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自然の中でできる瞑想方法

自然の中で取り組みやすい瞑想方法をいくつか紹介します。初心者でも取り組みやすいものなので、自然の中だけではなく、日常生活のリラックスできる環境でも試してみてください。

1. 呼吸瞑想

呼吸に意識を集中する瞑想法です。

方法: 楽な姿勢で座り、目を閉じます。鼻からゆっくりと息を吸い、息を吐くことに意識を向けます。鼻の穴から呼吸が出入りする感覚や、お腹や身体が呼吸に合わせて膨らんだり縮んだりする感覚を味わいましょう。途中で雑念が浮かんでいることに気づいたら、再び呼吸に意識を戻します。

時間: 5〜10分から始め、慣れたら少しずつ時間を延ばしていくと良いです。

2. 歩行瞑想

歩きながら行う瞑想で、自然の中で行うとさらに効果的です。

方法: ゆっくりとしたペースで歩きます。足が地面に触れる感覚、足を持ち上げる動作、筋肉の動きなどに意識を集中させます。周りの景色や音にも注意を向け、今この瞬間の様々な体験に意識を向けることが重要です。自然の中をゆったりと散策しながら実施しましょう。

時間: 10〜15分ほど歩くと、リフレッシュ効果を感じやすいです。

3.  五感を使った瞑想

五感に意識を向ける瞑想法です。

方法: 自然の中で五感を働かせます。例えば、目に見えるものを確認します。風の音、鳥の声など聞こえる音に耳を澄ませます。木々の香り、土の香りなど匂いを感じます。そして、風が肌に触れる感覚など触覚に意識を向けます。もし、自然の中で何かを食べたり飲んだりするなら、その味わいに意識を向けましょう。

時間: 10分〜15分など、心地よい範囲で五感に意識を向けましょう。

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これらの瞑想法はどれも手軽に始められ、リラクゼーションや集中力向上に効果的です。自然の中でもちろん、自宅や日常でも毎日少しずつでも取り組むと、心の安定感を実感できるようになります。

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石上友梨

石上友梨

大学・大学院と心理学を学び、心理職公務員として経験を積む中で、身体にもアプローチする方法を取り入れたいと思い、ヨガや瞑想を学ぶため留学。帰国後は、医療機関、教育機関等で発達障害や愛着障害の方を中心に認知行動療法やスキーマ療法等のカウンセリングを行いながら、マインドフルネスやヨガクラスの主催、ライターとして活動している。著書に『仕事・人間関係がラクになる「生きづらさの根っこ」の癒し方: セルフ・コンパッション42のワーク』(大和出版)がある。



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