「もう動けない…」筋肉が疲労したときに食べたほうがいい食べ物・飲み物とは?管理栄養士のおすすめ

 「もう動けない…」筋肉が疲労したときに食べたほうがいい食べ物・飲み物とは?管理栄養士のおすすめ
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日々の生活や運動などで筋肉が疲労を感じたとき、どういった対策をされていますか?寝る、お風呂につかる、マッサージなどもありますが、この記事では簡単に取り入れられるおすすめの食べ物や飲み物をご紹介します。食事のポイントも合わせてお伝えするので、疲労を感じた時にぜひお試しください。

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トレーニング後に疲労を感じた時の食事ポイント

なるべく早く食事を摂る

筋肉が疲労したときは、筋肉が傷ついている状態なのでなるべく早めに栄養を補給して修復する必要があります。可能であれば運動後30分〜1時間後くらいには食事をとりたいところですが、食欲がない場合は無理をせず食べやすいものや口当たりのよいものでエネルギーを補給しましょう。

炭水化物とたんぱく質をセットで食べる

筋疲労を感じているときは筋肉の材料になるたんぱく質はもちろん、筋肉回復のエネルギー源として炭水化物が必要になります。炭水化物はとりすぎると脂肪に変わってしまうので、たんぱく質:炭水化物=1:3の割合を意識するのがおすすめです。

筋肉が疲労したときにおすすめの食べ物

●豚肉

豚肉には「ビタミンB1」という疲労回復にうれしい栄養素が豊富に含まれています。ビタミンB1が不足すると糖質がエネルギー源になるための代謝がうまく回らず、筋肉痛になったり疲労を感じたりします。運動後や疲労を感じるときは、体内でビタミンB1が必要とされているので、食事から積極的にとりましょう。特に消化にやさしいヒレやモモなど脂質の少ない部位がおすすめです。

豚肉
豚肉 Photo by Adobe Stock

●鶏むね肉

筋トレ後=鶏むね肉というイメージがある方も多いと思いますが、これはたんぱく質の補給だけではありません。鶏むね肉に含まれる「イミダゾールジペプチド」という成分は、高い抗疲労効果と細胞の働きをスムーズにする抗酸化作用があると報告されています。イミダゾールジペプチドは、熱に強い成分ではありますが、水溶性の成分なのでゆでたり煮たときは煮汁も一緒に食べるようにすると効果的です。

●玉ねぎ、ニラ、ニンニクなどの香味野菜

玉ねぎやニラ、ニンニクなどにはアリシンと呼ばれる栄養成分が含まれており、刻んだりすりおろして空気に触れることで発生するという特徴があります。特に上でご紹介したビタミンB1と組み合わせると、ビタミンB1の吸収率がアップします。加熱には弱い成分ですが油と一緒に調理すると分解されにくいので、フライパンで炒めてから調理に使うとよいでしょう。

筋肉が疲労したときにおすすめの飲み物

●甘酒(米麹甘酒)

甘酒は「飲む点滴」とも呼ばれ、ブドウ糖やビタミンB群、体で作ることができない必須アミノ酸がバランスよく入っている飲み物です。とはいえ主成分は糖質なので飲みすぎは禁物!1日あたり100ml〜200ml程度にとどめておきましょう。酒粕から作られる甘酒はアルコールが含まれるので、飲む前に原材料をチェックしてくださいね。

●ビネガードリンク

リンゴ酢やザクロ酢といったフルーツビネガーは、さっぱりした飲み口で疲れたときにも飲みやすいのが特徴です。フルーツビネガーに含まれる酢酸やクエン酸は、疲労すると体にたまる乳酸の代謝をサポートしてくれ、疲労の軽減に役立ちます。水や無糖の炭酸水などで割ると飲みやすいですよ。

まとめ

筋肉が疲労したときにおすすめの食べ物と飲み物をご紹介しました。疲労を感じたときは、いつもの食事内容を少しだけ意識すると翌日の疲れが変わってくるかもしれません。休息を大切にしながら食事や飲み物を上手に利用して、疲労がたまりにくい体を目指しましょう。

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AUTHOR

管理栄養士 野口久美子

野口久美子

管理栄養士/調理師。大学卒業後、保育園栄養士と食品開発の仕事を経てフリーに転身。現在は子育てをしながらライターとしてレシピ紹介や栄養に関する分野でコラムを執筆している。



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