キウイの皮は食べられる?栄養はある?管理栄養士が教える、皮ごとキウイを食べるメリット&注意点
果物は皮をむいて食べる。それが常識。と思っている方は多いのではないでしょうか。しかし、中には皮ごと食べた方がメリットの多いものもあります。その一つが「キウイフルーツ」なんです。管理栄養士が皮の栄養素に着目し解説します。皮ごと食べる方法も紹介しますので、気になる方はぜひ読んでみてくださいね。
皮に腸内環境を整える栄養あり
意外かもしれませんが、キウイフルーツは皮ごと食べることができます。十分に洗って、表面にある柔毛を取り除けば良いのです。キウイを皮付きで食べると、皮なしで食べるよりも食物繊維をおよそ50%多く摂取することができます。腸内細菌のエサになり、短鎖脂肪酸などの有用な代謝物質が生成されます。腸内環境を整える、肥満予防といった効果が期待できます。
女性に嬉しい栄養素も
キウイの皮には、他にも抗酸化作用を持つポリフェノール、血流を良くする効果が期待できるビタミンE、ビタミンBの仲間である葉酸も含まれています。葉酸は皮なしで食べるよりも34%多く摂取することができます(ゴールドキウイの場合)。抗酸化作用により美肌効果、シミやシワを予防する効果が期待できることはご存知の方も多いのではないでしょうか。葉酸は赤血球の生産を助けるビタミンです。妊娠を望む方、妊娠中の女性に有用な栄養素です。
農薬の心配はある?
気になるのは安全性ですよね。国内で流通する輸入キウイフルーツの98%はニュージーランド産です。輸出時にはニュージーランド農業省による残留農薬の検査が行われ、さらに日本国内へ到着時に農林水産省、厚生労働省による厳しい検査が行われます。「皮を含む実」がその対象です。皮ごと食べても健康面への影響はない、と両国政府から認められたものが食卓に届けられているのです。それでも心配な方は、国産で無農薬栽培のキウイフルーツを選ぶと良いですね。
「アルミホイルボール」でつるつるに
キウイの表面の柔毛は簡単に取り除くことができます。丸めたアルミホイルで、軽くこすり、水で洗い流すだけ。あっという間に表面がつるつるになります。輪切りにすると、皮の部分が少なくなり食べやすいです。
キウイの皮を食べる時の注意点
食物繊維が多く、消化に時間がかかることがあります。消化器が未発達な乳幼児、胃腸が弱い方は注意しましょう。またシュウ酸を含むため、尿路結石症の方は控えましょう。
まとめ
キウイの産地であるニュージーランドでは、皮ごと食べるのは全く珍しくないのだそうです。とはいえ、どんなに栄養価が高くて安全だとしても、食べるうえで重要なのはおいしいこと。皮の口当たりと食感、味などは、一度食べてみてご自身で検証してみてください。そして、キウイの新たな一面を知る機会にしてみてはいかがでしょうか。
参考情報:
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瑞樹
⼤学を卒業後、⼤⽇本印刷グループ⼊社。社員⾷堂運営、従業員の健康管理事業、特定保健指導。その後、レシピアプリを提供するIT系ベンチャー企業に⼊社し、栄養⾷事指導、記事執筆サービス企画など。現在は管理栄養士・琉球料理伝承人として、食・栄養に関する執筆やメディア出演、伝統料理の伝承・普及活動を行う。
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