〈塩分を排出する食べ物〉塩分を摂り過ぎたときに積極的に食べたいものは?管理栄養士が解説

 〈塩分を排出する食べ物〉塩分を摂り過ぎたときに積極的に食べたいものは?管理栄養士が解説
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古山有紀
古山有紀
2024-06-29

塩分は、体にとって必要な栄養素の1つです。しかし、塩分の摂り過ぎは、健康を維持するにあたって良くない影響を与える場合もあります。そこで今回は、塩分を摂り過ぎてしまった時などに役立つ、塩分排出におすすめの食べ物を紹介します。

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塩分とは?

塩分というと食塩を思い浮かべる方は多いと思います。これは正解です。さらに食塩は化学的には「塩化ナトリウム」と呼ばれ、一般的に塩分の摂り過ぎとは「ナトリウム」の摂り過ぎを指しています。

悪者にされがちなナトリウムですが、体内ではカリウムと共に重要な役割も果たしています。体内の水分バランスの調整、筋肉の収縮、血圧の調節、栄養素の吸収などに必要で、欠かすことのできない栄養素です。

1日に必要な塩分量は?

厚生労働省から出されている日本人の食事摂取基準(2020年版)では、成人が1日に必要な食塩相当量は男性7.5g、女性6.5gとされています。

通常の食事を摂っていれば、食塩が不足することはありません。しかし、多量の汗を書いた時や激しい下痢、嘔吐の時には欠乏する場合もあります。

現在の日本人の食生活では過剰摂取の方が問題とされています。塩分が過剰になると、生活習慣病のリスクを高めることになるからです。そのため、塩分を摂り過ぎたと感じた時には塩分を排出する食べ物の摂取を心がけましょう。

塩分の排出を助ける栄養素「カリウム」

塩分を排出するポイントとなる栄養素が「カリウム」です。カリウムの働きは、先述したナトリウムと同様に細胞の浸透圧を維持したり、神経伝達、心臓や筋肉の働きの調整などがあります。それに加え、ナトリウムを体の外に排出しやすくする作用があるため、体内の摂り過ぎた塩分を調整してくれます。

塩分を多く摂り過ぎた時には、塩分を体外に排出する働きのあるカリウムを多く含む食べ物を摂るのがおすすめです。

カリウムを含む食べ物

塩分の排出を促すカリウムはさまざまな食べ物に含まれています。その中でも特にカリウムを多く含む食べ物を紹介します。

●海藻類:ひじき、わかめ、こんぶ など

●果物類:バナナ、かき、イチゴ、メロン、アボカド、干し柿、干しブドウ など

●野菜類:ホウレンソウ、ブロッコリー、カボチャ、切り干し大根 など

●肉類:豚もも赤身肉、牛もも赤身肉 など

●魚類:さわら、かんぱち、真鯛 など

カリウム
カリウムを豊富に含む食べ物 photo by Adobe Stock

カリウムは水に溶けやすい栄養素であるため、煮たり茹でたりすると流出してしまいます。そのため、野菜や果物は生のまま食べるのがおすすめです。生が食べにくい場合は、スープにして汁まで食べると、溶け出したカリウムも摂取することができます。

果物においては、ドライフルーツにすると成分が凝縮されるため、より効率的にカリウムを摂取することができます。ただし、糖分も多くなるため摂り過ぎには注意が必要です。

カリウムを多く含む食べ物を食べる際には、調理方法も工夫するようにしましょう。

【参考】

・厚生労働省/e-ヘルスネット ナトリウム

・公益財団法人 長寿科学振興財団 カリウムの働きと1日の摂取量

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AUTHOR

古山有紀

古山有紀

大学卒業後、管理栄養士として病院に勤務し、患者様の栄養管理及び栄養指導に従事。 出産を機に独立し、ダイエットサポートや健康維持のための食事カウンセリングを行う。また、食事と健康、美容、ダイエットに関する記事を中心にライターとしても活動中。



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