暑い季節の作り置き。冷蔵保存してるから大丈夫?避けた方がいい?管理栄養士が回答
バタバタと忙しい平日を助けてくれる作り置きのおかずや常備菜。これからの季節、気温や湿度が高くなると「今まで通り作っていても大丈夫かな…」と不安になったことはありませんか?この記事では、夏に作り置きを行う時に気をつけるポイントをご紹介します。
夏の作り置きはここに気をつければ大丈夫!
夏に作り置きをする時は寒い季節に比べて傷みやすいので、気をつけるポイントがいくつかあります。ここでは、夏に作り置きをするときのポイントを解説します。
中までしっかり加熱して冷めてから冷蔵庫に入れる
食材をしっかり加熱することで食品の中にいる菌を死滅させ、菌の繁殖を予防することができます。中まで火が通っているか不安な方は、食材を切って中まで熱くなっているか確認してみてください。
また、粗熱が残っている状態で冷蔵庫に入れると、冷蔵庫の中が生ぬるくなってしまい他の食品の保存状態も悪くなります。冷蔵庫へは保存容器のふたに水分がつかなくなる程度まで冷ましてから入れましょう。早く冷ましたい場合は大きな容器に広げて冷ましたり、保冷剤を下に敷いておくのもおすすめです。なるべく短時間で冷ますようにしてくださいね。
保存容器はしっかり洗って消毒しておく
特に夏の作り置きでは、作った料理を保存する容器を前もって消毒しておくことが大切です。耐熱性のものなら熱湯をかけて乾かし、熱に弱い容器であれば食品に使用できるアルコールスプレーをかけて乾燥させた保存容器を使いましょう。キッチンペーパーでふき取ると早く乾かすことができますよ。また、食品を容器に移すお箸も洗った清潔なものを使いましょう。
夏の作り置きにおすすめ!傷みにくい味付け
酢を使ったもの
夏は菌が繁殖しやすい条件が整っているので、殺菌効果の強いお酢を使った味付けがおすすめです。さらに酸味のあるお酢を使ったおかずは、食欲が低下しやすい季節でもさっぱりと食べることができます。ただし、元から甘みがついている調味酢を使う場合は殺菌効果が弱いので、加熱してから保存しましょう。
唐辛子やにんにくを使ったピリ辛味
酢と同じように唐辛子やにんにくには殺菌作用があります。刺激的な味と香りなので、こちらも食欲がわき、蒸し暑い時期には重宝する味付けです。
砂糖や醤油を使った甘辛い味付け
作り置きのおかずは保存期間が長くなるほど味が落ちるので、濃いめの味付けをしておくと味の劣化がわかりにくくなります。また、甘辛い味付けに使う砂糖やしょうゆは保存性が高いのでおすすめです。
食べる時は「早めに」・「しっかり加熱」を守ろう
夏は食品が傷みやすい季節なので、冷蔵庫を過信せず早めに食べきることが大切です。作った日付を記録しておき、保存期間は冷蔵庫で2〜3日を目安に食べましょう。
また、食べる時は調理の時と同じように中までしっかりと加熱すると食中毒のリスクを減らすことができます。中心部までアツアツになるくらい温めてから食べてくださいね。
まとめ
この記事では、夏の作り置きを行う時の注意点やおすすめの味付けをご紹介しました。毎日の食事作りを助けてくれる作り置きですが、作る時や保存の時に気をつけないと食中毒になってしまう可能性もあります。暑い時期に作り置きをするときは、中までしっかり加熱したり殺菌作用のある味付けを選ぶようにし、いつもより早めに食べきりましょう。
AUTHOR
野口久美子
管理栄養士/調理師。大学卒業後、保育園栄養士と食品開発の仕事を経てフリーに転身。現在は子育てをしながらライターとしてレシピ紹介や栄養に関する分野でコラムを執筆している。
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