ピーマンのわたと種、食べても大丈夫?捨てた方がいい?管理栄養士が回答
鮮やかな緑色で栄養価も高いピーマンは、スーパーなどでも年中手に入りやすい野菜です。ピーマンを調理する際は、わたと種を捨ててしまうという方も多いのではないでしょうか。今回は、ピーマンのわたと種は食べても大丈夫なのかについて解説いたします。
ピーマンのわたや種は食べても大丈夫?
実は、ピーマンはわたも種も食べることができます。しかも、豊富な栄養素も含まれているのです。
ピーマンの青臭さのもとは「ピラジン」という物質です。また、ピーマンの独特な苦みは「クエルシトリン」という渋味物質が「ピラジン」と合わさることで感じてしまうのです。
しかし、どちらも健康や美容に嬉しい効果があり、「ピラジン」は血流改善作用、「クエルシトリン」は便秘改善、降圧、抗炎症作用などが報告されています。
そのため、ピーマンのわたや種を丸ごと食べることで、ピーマンの栄養を余すことなくとることができます。
ピーマンのわたと種|食べ方のポイント
普段はあまり食べる機会のないピーマンのわたや種。いざ食べようと思っても、抵抗を感じる方も多いでしょう。そこで、ピーマンのわたと種のおいしい食べ方のポイントをご紹介いたします。
レンジで加熱で苦みも和らぐ
ピーマンのわたと種は苦味の強い部分です。しかし、ピーマンを丸ごとレンジで加熱すると簡単に調理ができ、独特の苦みも和らぎます。
わたも種も柔らかくなるので丸ごと食べることができ、捨てる部分もなくなるのでゴミの削減にもつながります。
マヨネーズやドレッシングと組み合わせる
風味の評価や分析をしたところ、マヨネーズやドレッシングを利用することでピーマンの苦みが和らぐことが分かっています。
食べる際はマヨネーズ炒めにするなど、組み合わせを工夫することでピーマンの苦みも感じにくくなります。
ピーマンのわたと種のおすすめな食べ方
わたと種を丸ごと使ったピーマンの食べ方をご紹介いたします。
丸ごとピーマンの煮びたし
ピーマンは丸ごと手でかるくつぶしておきます。あとは、鍋にピーマンと酒やめんつゆなど調味料を入れて弱火で10分ほど煮るだけです。種もわたも丸ごと煮込むので、切る手間がなく生ゴミも出ません。
ピーマンに煮汁がしみこみ、中まで柔らかくおいしくいただくことができます。夏は冷やして食べるのもおすすめです。
わたと種つき!ピーマンの肉詰め
ピーマンは半分に切ってわたと種はとらずに肉だねを入れます。わたと種を残すことで肉だねがはがれにくくなり、ピーマンの栄養もしっかりととることができます。
他にも半分に切ってそのまま炒め物や揚げ物に使用したり、みじん切りにして肉団子の具材にしたりといろいろな調理法があります。
まとめ
ピーマンのわたと種には栄養がたっぷり含まれています。また、わたと種を残すことで、調理の手間が省け、時短やエコにもつながります。ピーマンのわたと種を普段は捨ててしまうという方も、ぜひ一度、召し上がってみてはいかがでしょうか。
【参考資料】
AUTHOR
津端奈緒美
管理栄養士/ライター。大学卒業後、病院の管理栄養士として栄養指導などに従事しながら社会人学生として修士課程を修了し、現在は博士課程を履修中。ライターとして栄養や健康に関する分野で科学的根拠に基づいた記事やコラムを執筆している。
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