【無限ピーマン】痩せたいなら、青ピーマン?赤ピーマン?どっちを選ぶ?|管理栄養士の痩せ冷奴
ぱりぱりピーマンの青っぽい香り。真っ赤で肉厚な甘酸っぱいパプリカ。どちらも旬の時期を迎えています。では、痩せたいならどっちのピーマンを選べばいいのでしょうか? 今夜は、ピーマンORパプリカを使った無限ピーマンをのっけた冷奴で決まり!箸が止まらないことまちがいなしです。
痩せたい人の「無限ピーマン」×「豆腐」
おいしくて無限に食べられる「無限〇〇」。代表的なものが無限もやし、キャベツ、ピーマンではないでしょうか。今回、痩せ食材として取り上げるのが、旬のピーマンです。
無限ピーマンのレシピは様々ですが、細切りしたピーマンにツナや塩昆布、ごま油などを和えて作ります。そのまま生食するレシピもあれば、電子レンジで加熱するレシピもあるようです。
ご飯やそうめんなどの炭水化物と組み合わせて食べるときは、不足するタンパク質をツナで補いましょう。今回組み合わせるのは、冷奴(ひややっこ)組で、豆腐からタンパク質が摂れるため、ツナは使っていません。
無限ピーマン冷奴の作り方
①細切りピーマンに塩昆布、生姜、ごま油を和える。
②冷奴に①をのせる。
では、この「無限ピーマン冷奴」が痩せるしくみについて、以下で解説します。
ピーマンで痩せるしくみ
旬のピーマン。ビタミンCの含有量はトップクラスです。かたい組織に守られているビタミンCは、加熱調理にも強いのが特徴です。油と合わせて摂ることで、βカロテンとビタミンEの吸収が良くなり、ビタミンCとの相乗効果で強い抗酸化力を発揮します。夏の紫外線をはじめ、日々のストレスから生じる活性酸素をとり除くことで、老化を防ぐ効果が期待できるでしょう。
ピーマン特有の青っぽい香りはピラジンという成分です。特にタネやワタの部分に多く含まれていて、血流を良くする作用があります。青っぽい香りが苦手でなければ、タネやワタを取り除かずに、調理するのもおすすめです。また毛細血管を強くするビタミンPも豊富です。
ピーマンの緑色成分はクロロフィル。血中コレステロールを下げるほか、免疫強化の作用も期待されています。豊富な食物繊維は、夏のデトックスに役立つでしょう。
このように、ピーマンには巡りをよくすることで、代謝を高める効果が期待できます。では、青色ピーマンと赤ピーマンでは、どちらが痩せるのでしょうか?
青ピーマンと赤ピーマンどちらが痩せる?
完熟したピーマンは赤くなります。中でも肉厚の赤パプリカは、夏の定番野菜でしょう。青ピーマンよりも青臭さや苦味が減って、甘味を増すため、苦手な人も少ないはずです。またピーマンは赤くなることで、ビタミンCをはじめ、抗酸化ビタミンの含有量も増えます。
赤ピーマンの赤色色素 キサントフィルも抗酸化物質です。赤血球の酸素運搬能力を高める働きが認められています。ビタミンACEとの相乗効果で、代謝アップの効果が期待できるでしょう。
では、青ピーマンと赤ピーマンでは、どちらが痩せるのか・・・・・?
結論としては、どちらのピーマンにも代謝を高め、消費エネルギーを増やす効果が期待できます。より抗酸化作用を期待したいときは赤ピーマン、血液サラサラを目指したいときは青ピーマンをを選んでみてはいかがでしょうか。旬の時期に、積極的に食卓に取り入れていきましょう。
そんな最強ピーマンの弱点が、タンパク質の少なさです。これは野菜全般に言えることです。それを補うために、ここでは豆腐と組み合わせています。
ちょい足しで痩せ効果アップ
無限ピーマン冷奴の痩せ効果を、さらに高める「ちょい足し」を3つ紹介します。
塩昆布
昆布には腸内環境を整える水溶性食物繊維が豊富です。豆腐のオリゴ糖とともに、大腸まで届いて腸内細菌のエサとなり、短鎖脂肪酸の生成に役立ちます。短鎖脂肪酸は大腸のエネルギー源として便秘解消に働くほか、体脂肪の蓄積を抑える働きも期待できるものです。また旨み成分グルタミン酸が、淡白な豆腐に旨みと塩味を補います。
生姜
ヘルシーな昆布や豆腐にもじつは弱点があります。それが身体を冷やしすぎることです。ピーマンにも、海藻ほどではないですが、身体を冷やす作用があります。そこで、無限ピーマンに生姜の千切りを加えましょう。ピリリとした生姜は、味の引き締めにもなります。
ごま油
ピーマンに含まれる脂溶性の栄養素は、油とともに摂取することで吸収率が高まります。さらに、淡白な豆腐にコクや香りを補うことで、おいしさもアップします。ごま油は、オリーブオイルやえごまオイルなどでも代替できます。オリーブオイルには強い抗酸化力が、えごまオイルには体内で合成できないオメガ3系脂肪酸が多く含まれており、どちらも代謝アップに繋げられます。
いかがでしたか。ピーマンもパプリカもどちらも強い抗酸化力を持っています。夏の蒸し暑さや冷房による冷えは、私たちにとって大きなストレスです。避けられないストレスは、できるだけ早い段階で取り除きましょう。細胞の老化を防ぎ、代謝を下げないことにつながっていきます。とくにストレスを感じやすい人は、積極的に摂ってほしい野菜です。
AUTHOR
石松佑梨
サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く