【夏の痩せごはん】冷凍トマトでダイエット効果◎管理栄養士が教える、冷凍トマトとツナのそうめん
トマトのダイエット効果を知れば、きっとトマトが食べたくなります。ここではダイエット効果アップの食べ合わせも紹介。旬の安くたくさん手に入る時期だからこその冷凍テクニックとともに、ぜひお試しください。
トマトの「ダイエット効果」について
強い抗酸化作用を持つリコピンには、脂肪細胞の増殖を抑える働きがあることがわかっています。また、豊富なビタミンCとともにシミのもととなるメラニン色素の生成を防いだり、コラーゲンを増やすことで、美肌効果も期待できるのです。
トマトに多く含まれているペクチンは、果物などに豊富な水溶性食物繊維です。糖質の吸収を遅らせて血糖値の上昇を穏やかにすることで、余分な体脂肪の蓄積を防ぎます。また大腸まで届いたペクチンは、常在菌のエサとなり、発酵代謝によって短鎖脂肪酸を生成します。短鎖脂肪酸は大腸のエネルギー源となり、蠕動運動を促し、便秘改善への効果が期待できるでしょう。短鎖脂肪酸には、体脂肪の蓄積を抑える働きがあることもわかっています。
そして何と言っても、旬のトマトはとびきりおいしいものです。トマトは6〜8月に旬の時期を迎えます。トマトの旨味成分はグルタミン酸です。真っ赤な完熟トマトほど多く含まれています。グルタミン酸は脳の興奮を鎮め、ストレス低減効果が期待されるGABAの材料でもあります。また、近ごろのトマトは、極めて甘味が強くなっています。子供の頃にトマトが嫌いで、そのまま食わず嫌いになっている方も、改めて挑戦してみたら意外と美味しく食べられるかもしれません。さらにトマトの持つほどよい酸味は、夏の疲れた胃腸の働きを活性化するものです。そのほか、ミネラルもバランスよく含まれており、胃での消化機能を助けます。豊富なカリウムはむくみの解消にも役立つでしょう。
うれしい効能を持つ、おいしいトマト。イタリアでは安くたくさん手に入る夏時期に、大量のトマトでソースを作って、瓶などに保存しておきます。ここではもっと簡単に、トマトを冷凍保存してみましょう。
「冷凍トマト」を作ってみましょう
真っ赤な完熟トマトはグルタミン酸が豊富です。食べきれない時も捨てたりせずに、一口大のざく切りして、ジプロックなどに入れて冷凍保存しましょう。保存期間の目安は1ヶ月ぐらいです。そうめんへの活用は次の項目で解説します。
また、ミニトマトも冷凍保存できます。洗ってヘタを取り除いたら、そのままジプロックなどに入れて冷凍庫へ。前述のようにカット工程を含まないため、保存期間は2ヶ月ぐらいです。凍ったままのミニトマトを水にさらせば、つるりと薄皮が剥けます。ミニトマトとピクルス液や浅漬け液(→市販の調味液を使うともっと簡単!)をジプロックに入れて冷蔵庫で数時間…… さっぱりおいしい、夏らしい1品の完成です。
では、これらを夏の定番そうめんに活用してみましょう。ダイエット効果アップのポイントとともに解説します。
トマト「ダイエット効果アップ」の調理ポイント
ビタミンCやカリウムは水溶性の栄養素なので、トマトはそのまま食べたいものです。またリコピンは脂溶性の栄養素ですので、油と組み合わせることで吸収率が上がります。そこでおすすめしたいのが冷凍トマトとツナのそうめんです。
トマトは解凍せず、凍ったまま使います。めんつゆに流れ出た、トマトの栄養素や旨みや甘みまでまるごといただきましょう。また、ツナ缶のオイルはリコピンの吸収を高め、ダイエット効果アップに繋げられるでしょう。
材料
そうめん、めんつゆ、冷凍トマト、(オイル漬け)ツナ缶
作り方
①そうめんをゆで、流水で冷やして、しっかり水気を切る。
②めんつゆに凍ったままのトマト、ツナ缶(オイルごと)加える。
③そうめんをめんつゆにつけながら食べる。
とっても簡単ですので、ぜひお試しください。
AUTHOR
石松佑梨
サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。
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