作り置きの注意点|暖かくなってきた今、気をつけたいことは?栄養士が教える、食中毒を防ぐポイント
忙しい毎日の中で食事を準備するのは大変なことから、休日などにまとめて「作り置き」を実践される方も多いのではないでしょうか。作り置きは自炊をする上でとても便利な手法ですが、誤った保存・保管方法をした場合には食中毒のリスクが高まります。とくに気温が上がってきた春頃から梅雨の時期は、食中毒が増加するため注意が必要です。本記事では、作り置きをする際に食中毒を防止するための注意ポイントを解説します。
作り置き注意ポイント①手・食材・調理器具は清潔に
作り置きに限ったことではありませんが、手はしっかり洗ってから調理に取り掛かりましょう。家庭での調理においても、指輪や時計は外すことをおすすめします。野菜などの食材もよく洗いましょう。まな板や包丁などの調理器具も、清潔な状態で洗浄・保管したものを使用します。作り置きは複数の料理を同時進行で作る方が多いと考えられますが、野菜をまとめてカットしておき、その後に肉・魚を触るようにしましょう。ハンバーグなどの手ごねをする際は、使い捨てゴム手袋を使うのがおすすめです。
作り置き注意ポイント②保存容器は清潔なものを使用
作り置きに活躍する食品コンテナは、よく洗って乾かしたものを使いましょう。ジッパー付きチャック袋は、ラップで包んだものを入れて保管する分には再利用できますが、直接食品を入れたものは再利用しないようにしましょう。いつ作ったものかわからなくなってしまうことを防ぐため、日付と料理名をメモしておくのもポイントです。
作り置き注意ポイント③粗熱を取ってから冷蔵・冷凍保管
加熱調理した料理は、出来立ての状態では細菌は少なめです。しかし、冷めていく過程の中で増えてしまうウェルシュ菌のような細菌もいます。よってカレーなどの冷めにくい料理を冷凍保管する際は、小分けにしてなるべく早く冷まし、冷凍庫に入れるようにしましょう。
カレーを翌日に食べる際も鍋のまま室温で放置することはせず、皿に移してラップをかけ、冷蔵庫で保管してください。筆者は洗い桶に保冷剤と水を張って急冷することで、粗熱を取っています。食品コンテナの粗熱を取る際は、ケーキクーラーなどの網に乗せ、下に保冷剤を敷くのもおすすめです。
まとめ
本記事では、作り置きをする際の注意ポイントを解説しました。上記の注意ポイントのほか、温め直す際は料理の中心部までしっかり加熱することも大切です。家庭調理においても食品衛生に十分注意し、作り置きを上手に活用してみてはいかがでしょうか。
〈参考文献〉
AUTHOR
栗城智子
大学卒業後、食品メーカーにて商品開発や品質保証の業務に従事し、管理栄養士を取得。特定保健指導やドラッグストア勤務において、人々の食事や健康、サプリメントに関する悩みに寄り添う。上記資格のほかフードスペシャリスト、離乳食・妊産婦食アドバイザー、日本化粧品検定1級、アロマテラピーアドバイザーなどの資格を保有。食と健康について学びを続けている。現在は子育てをしながら管理栄養士ライターとして執筆や商品監修に携わる。
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