レバーだけじゃない。貧血気味の人が食べるべき食材3選|管理栄養士が解説

 レバーだけじゃない。貧血気味の人が食べるべき食材3選|管理栄養士が解説
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栗城智子
栗城智子
2024-05-15

貧血気味の方向けの食材というと、鉄分が豊富な「レバー」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。レバーはたしかに少量で鉄分を摂れる食材ですが、下処理が大変で日々の食事作りには取り入れにくい面もあります。本記事では、貧血の方が積極的に摂取したい栄養素や、それらを含む食材について解説します。

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貧血気味の方が摂るべき栄養素とは?

貧血気味の方が摂るべき栄養素は、やはり鉄です。鉄はもともと吸収率が低く、体内に留めておくことができません。また女性は月経や妊娠などによる鉄の損失が多いことから、より多く摂取する必要があります。鉄以外にもたんぱく質やビタミンB群に所属する葉酸、鉄の吸収率アップに貢献してくれるビタミンCも一緒に摂るのがおすすめです。

貧血の方におすすめ食材①牛赤身肉

今回紹介するのは調理しやすく食べやすい牛の赤身肉です。もも肉やヒレ肉、肩肉などの部位を指します。貧血気味の方の場合、脂身の多いバラ肉よりも赤身を選ぶと鉄分をより摂ることができます。たんぱく質もあわせて摂ることができます。レバーはたしかに鉄が豊富な優等生食材ですが、たくさん食べることでビタミンA過剰症となった場合、頭痛などの体調不良を引き起こします。妊娠中のビタミンA過剰は胎児の先天異常につながることもあるため、できるだけ控えるようにしましょう。

貧血の方におすすめ食材②あさりの缶詰

あさりの缶詰には鉄が豊富に含まれています。缶詰であれば殻剥きや砂抜きが不要のため、忙しい食事作りでも手軽に取り入れられます。パスタやシチュー、スープや味噌汁など、ジャンルを問わずさまざまな料理にプラスしてみてください。

貧血の方におすすめ食材③納豆

鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄の2種類があります。ヘム鉄の方が体に吸収されやすいですが、非ヘム鉄はビタミンCと合わせることで吸収率が上がるとされています。納豆は非ヘム鉄を豊富に含む食品です。主菜で肉・魚料理を作る際、納豆を用いた副菜を合わせるのもよいでしょう。

まとめ

本記事では、貧血気味の方が摂るべき栄養素や食材を解説しました。レバーに頼らずとも、さまざまな食材を合わせることで鉄分を摂ることができます。ただし、女性は隠れ貧血の方も多いとされており、検査の数値によっては治療が必要な場合もあります。貧血の症状として思い当たることがある場合は、自己判断せずに受診をしてください。

〈参考文献〉

・厚生労働省|e-ヘルスネット|貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう

・文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版(八訂)

・厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|1-6ビタミン(1)脂溶性ビタミン

・食品安全委員会|お母さんになるあなたと周りの人たちへ−妊娠の前から気をつけたい食べ物のこと−

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栗城智子

栗城智子

大学卒業後、食品メーカーにて商品開発や品質保証の業務に従事し、管理栄養士を取得。特定保健指導やドラッグストア勤務において、人々の食事や健康、サプリメントに関する悩みに寄り添う。上記資格のほかフードスペシャリスト、離乳食・妊産婦食アドバイザー、日本化粧品検定1級、アロマテラピーアドバイザーなどの資格を保有。食と健康について学びを続けている。現在は子育てをしながら管理栄養士ライターとして執筆や商品監修に携わる。



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