【梅干】疲れたときこそ食べるべき!クエン酸、ミネラルが多く疲労回復に効く「梅干の健康効果」とは
昔から食されてきた「梅干し」。なんとなく”身体に良い”という事はわかるけど理由まで知っている方は少ないですよね。今回はそんな梅干しの健康効果を解説していきます。
クエン酸が多くエネルギーが作れる
梅干しには「クエン酸」という物質が多く含まれています。クエン酸は酸性なので舐めると酸っぱい味がします。そう、梅干しが酸っぱいのはクエン酸が多いからなのです。
このクエン酸、実は私たちの身体の細胞にあるミトコンドリアという場所で、エネルギーを作り出す「クエン酸回路」で使われます。
エネルギー=身体を動かす元気の素ですので、エネルギーが作られなければ身体を動かしたり、考えたり、話したりといった普通の事ができにくくなります。エネルギーがしっかり作れていると疲れにくく、疲労も回復しやすくなります。酸っぱい梅干しは細胞レベルで見ても元気の素なんですよね。
ミネラルが多く含まれる
梅干しには、クエン酸の他にも「ミネラル」が非常に多く含まれています。ミネラルは人体に必須のもので、梅干しは特にカリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄といったミネラルが多く含まれています。
前述のクエン酸回路の代謝にはマグネシウムなどのミネラルが必要なので、梅干しはクエン酸+ミネラルが一度に摂取できてエネルギーを作るためにとても効率が良い食品だという事が分かります。
殺菌効果で腸内環境を良好に
梅干しに多いクエン酸は「殺菌作用」も持ち合わせています。
クエン酸は有機酸の一種です。クエン酸をはじめとする有機酸は菌の体内に入り込み菌体内のpHを低下させ生化学的な酵素の障害を起こす「低pH効果」や、「有機酸分子自体の抗菌性」で殺菌作用を示します。この殺菌効果のおかげで、腸内の菌バランスを整える事ができます。
エネルギーという私たちの元気の素を作ったり、腸内環境も良くしてくれる梅の健康効果は素晴らしいですね。1日1粒でも良いので、梅干しをぜひ食生活に取り入れてみて下さいね。
『オールガイド食品成分表2020』(実教出版)
『基礎から学ぶ 生物学・細胞生物学』(羊土社)
「酸ストレスによる細菌細胞の損傷とその耐性機構」
「食品分析開発センター 食品工場の微生物制御への有機酸の利用技術」
「Mitochondrial Mg2+ homeostasis decides cellular energy metabolism and vulnerability to stress」
AUTHOR
立山貴美恵
6年の闘病経験から「分子栄養学」に出会い、分子栄養学カウンセラー・カラダリビルドコーチとして活動中。症状を薬などで対処し続ける事ではなく”不調の根本原因”を探するアプローチや、体を立て直し再構築する考え方を提供。栄養、食事、代謝、ホルモン、メンタルについて記事執筆。HP『カラダリビルド』。様々な不調に悩む方へ個人カウンセリングや栄養療法クリニックでの指導を行う。食欲コントロールダイエットインストラクターとしてもオプティマルヘルスの実現をサポート。
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