〈寝ている間にも起こる、つらいこむら返り〉を予防する!アキレス腱ほぐし&ツボ押し

 〈寝ている間にも起こる、つらいこむら返り〉を予防する!アキレス腱ほぐし&ツボ押し
photoAC×canva

寝ている間に突然激痛におそわれる「こむら返り」。普段はなんともないのに、寒い季節はこむら返りを起こして夜中に目を覚ましてしまう人も多いのではないでしょうか。

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こむら返りとは

「こむら」とはふくらはぎのことを指し、身体のある部分が突然つることをこむら返りと呼びます。主にふくらはぎがつるパターンが多く、これはふくらはぎの筋肉が異常に緊張しすぎてけいれんを起こしている状態で、寝ている間や運動中に起こることが一般的です。

こむら返りの原因

ミネラルバランスの乱れ
筋肉の収縮や神経の伝達をスムーズにする役割を持つカルシウムやカリウムの不足、さらに、その2つのミネラルを調整する役割を持つマグネシウムの不足が大きな原因と考えられています。
特にマグネシウムが不足すると筋肉がゆるみにくくなり、筋肉が縮みすぎるのを防ぐセンサーの機能も衰えてしまいます。

水分不足
水分が不足すると、体内のミネラルバランスが崩れ、筋肉の疲労やけいれんを招きます。

冷え
冷えると血行が悪くなり筋肉が緊張しやすくなります。特に、寒い季節は重要な臓器が集まる身体の中心の温度を一定に保つことを優先させようとして、末端には血液が流れにくくなってしまいます。

「肝」の不調
東洋医学で指す「肝」は、血の貯蔵と全身に送る血をコントロールする役目があり、肝の働きが弱まると血の巡りが低下し身体が冷えて、こむら返りが起きやすくなります。

加齢
年齢を重ねると筋肉量が減り、筋肉が縮みすぎるのを防ぐセンサーの機能も衰えていきます。中高年になると疲労回復も遅くなるため、筋肉疲労が蓄積してこむら返りのリスクが高まります。

こむら返りの予防

まずは、ミネラルバランスを意識した食生活を意識してください。ナッツ類、ゴマ、昆布やワカメなどの海藻、海苔などはマグネシウムが豊富に含まれています。
肝の不調には、苦味、酸味のある食材や鉄分を豊富に含む食材をとり、夜は早めに寝るようにしましょう。
そして、夏だけでなく一年を通してこまめに水分をとるようにして隠れ脱水を防ぐ必要があります。湯船にエプソムソルト(硫酸マグネシウム)や炭酸ガス系の入浴剤を入れて、入浴で血行を促進するのもオススメです。

アキレス腱ほぐし&承山のツボ

こむら返りの予防には、日頃からふくらはぎをほぐして筋肉をしなやかにしておくことも大切です。筋肉は、骨についた付着部分をゆるめることで中央の肉感のある部分もしっかりほぐれてくれる性質を持っています。ふくらはぎの筋肉はカカトの骨についているため、まずはアキレス腱をほぐすと効率が良いです。

イラスト 承山 ツボ
イラスト:イラストAC

そして、ふくらはぎの中央部分には「承山(しょうざん)」のツボがあります。ふくらはぎの中央、具体的にはつま先立ちをした時にへこむ部分にあり、脚の疲れ、冷え、むくみに効くツボです。アキレス腱ほぐしの後にこのツボも刺激しておきましょう。ここにお灸をするのも良いですし、普段からこの部分を冷やさないように服装も工夫してください。

やり方

こむら返り 予防
photo by Yukari Takayama

1)左足首の上を右手の指でつかみ、3カウントじっくり押さえる。手を上にスライドさせていき、足首からふくらはぎの中央まで圧迫する。

2)足首の上を手の平で包みこんで、ふくらはぎの中央までさする。両手を交互に動かし、何度か繰り返す。

3)承山のツボに親指を重ねて5カウント指圧する。

こむら返り 予防
photo by Yukari Takayama

4)膝を伸ばして、足首を曲げ伸ばしする。

5)反対側も同様に行う。

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AUTHOR

高山ゆかり

高山ゆかり

ヨガインストラクター。【姿勢と自律神経を整え健やかに】 をコンセプトに活動。長年の運動不足により体調を崩したことをきっかけにヨガを始める。ヨガに筋膜リリース、ピラティスを取り入れることで硬かった体がほぐれ、インストラクターの資格取得に至る。福岡市内のスタジオ、自宅にてヨガレッスンを行う。RYT200/チェアヨガ/ピラティスインストラクター/アロマテラピー検定1級。プライベートでは2児の母。



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