ゴロゴロしながらできる【寝たままエクサ】腰痛・ぽっこりお腹を解消するインナーユニットエクサ
インナーユニットという言葉、聞いたことありますか? 体幹部の4つの深層の筋肉を指す部分ですが、ここを鍛えることで、腰痛、肩こり、尿漏れ、ぽっこりお腹などの解消に効果があります。さらには集中力アップや運動パフォーマンスの向上にも期待できます。私たちの心身の安定の鍵を握っていると言われるインナーユニットを鍛える「3ステップエクサ」をご紹介します。
腰痛・ぽっこりお腹解消の鍵を握る「インナーユニット」とは?
インナーユニットとは、体幹部の4つの深層の筋肉、横隔膜・腹横筋・多裂筋・骨盤底筋群で構成されています。これら4つの筋肉に囲まれた部分を指して呼ぶ名前です。インナーユニットは、これら4つの筋肉が上部(蓋)、下部(底)、腹側、背側(側面)をかたちどっていて、ちょうど容れ物のような形になっています。
インナーユニットは、日常の呼吸や姿勢に大きく関わっているだけでなく、妊娠・出産に伴う女性特有の体の変化にも影響を与えます。また、ヨガやスポーツのパフォーマンス向上やケガ防止とも関わりがある、とても重要な部位です。
インナーユニットを鍛えるメリット
インナーユニットが機能的に働くことで、主に腹横筋の腹圧が高まり、姿勢の調整や保持、骨盤帯や腰椎の安定、さらには内臓の保護などの役割を果たします。インナーユニットがしっかり機能し、体の安定性が増すことで、集中力や心の安定に影響するとも言われています。インナーユニットを鍛えることで得られるメリットは、以下のとおりです。
・姿勢が安定するため、疲労軽減や腰痛、肩こりなどを予防する
・運動パフォーマンスの向上とケガ防止
・代謝アップ
・ぽっこりお腹引き締め
・尿もれ防止
【寝たまま呼吸】インナーユニットを鍛える3ステップエクサ
インナーユニットを鍛えるには、腹横筋を収縮させること。腹横筋が収縮すると、連動するほかの3つの筋肉も収縮して腹圧が高まります。大切なのは呼吸。今回は、体への負担が少なく呼吸が意識しやすい仰向けの姿勢で行うエクサをご紹介します。仰向けでできるようになるといずれ、四つ這い・座位・立位などどの姿勢でも動きながらできるようになりますよ。
ステップ1
①仰向けになり膝を立て、骨盤を前後に動かします。まずは骨盤の動きとそれに伴う背骨の動きを、体を動かしながらじっくり観察しましょう。
・骨盤が前に倒れている(前傾)時は、 腰と床の間に隙間ができている状態。
・骨盤が後ろに倒れている(後傾)時は、腰と床の間の隙間がなくなっている状態。
ステップ2
①おへそを床にくっつけるイメージで、息を吐きながらお腹を体の中に引き入れます(ドローイン)。ステップ1で腰と床の隙間がなくなった時の感覚を目指して、息を吐きながら行いましょう。
②息を吸うとお腹が緩み、腰のカーブが戻ります。(腰と床の間に隙間ができます)
③息を吐き、再度お腹を引き入れ、腰と床の隙間をなくします。これを数回繰り返しましょう。
ステップ3
①お腹を引き込み、腰と床の間の隙間をなくした状態をキープしたまま、脚を浮かせます。脚の付け根と膝を直角に曲げ、膝が脚の付け根の真上に来る位置で保ちましょう。
②息を吐きながら片脚ずつ脚を下ろし、足先を床にタッチします。この間、呼吸は止めずに。お腹は終始体の中に引き込み薄くしたまま、息を吸うたびにお腹を横に広げるイメージで呼吸します。
【NG例】お腹の力が抜けて腰が曲がったり、肋骨が広がりすぎないように注意しましょう。腰に負担がかかり腰痛の原因になります。
動画はこちらからご覧ください
AUTHOR
井上浩子
2002年、留学先NYのバレエスクールの授業でヨガに出会う。厳しいプロ生活で心身を壊したことをきっかけにヨガは欠かせないライフワークに。自身の経験から、「自分に安心できる感覚と自分への愛おしさを取り戻す」をモットーにレッスンを展開。 解剖学に基づく効果的なシークエンス構成と 誰にでもわかりやすいインストラクションに定評がある。日米指導歴14年・バイリンガル講師・RYT500。オンライン&対面レッスン、指導者養成のほか、ヨガ関係の通訳・翻訳も行う。
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