【前屈で股関節に詰まりを感じる人必見】意識を変えるだけ!前屈がぐっと深まる「イメージ練習法」

 【前屈で股関節に詰まりを感じる人必見】意識を変えるだけ!前屈がぐっと深まる「イメージ練習法」
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ヨガを続けていると「こんな風にアーサナができるようになりたい」という憧れや目標ができるものです。ところが理想通りには体が動いてくれず、逆に体のどこかに違和感や痛みを感じることもしばしばあります。そこで、無意識の力みによる影響と効率的な体の使い方について探究しているアレクサンダーテクニークの実践者が、思考から体の使い方を変える方法を提案します。18回目のテーマは「前屈で股関節に詰まりを感じる」です。

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膝を伸ばそう、背中をまっすぐにしようという思いが体に余計な準備をさせる

ヨガにおいて前屈はポピュラーなアーサナのひとつですが、股関節に関する悩みと常に隣り合わせです。股関節が痛いというほどではなくても、詰まりを感じて前屈が行ないにくいと悩んでいる人は多いことでしょう。

前屈で股関節に詰まりを感じるのは股関節が硬いせいだけではなく、前屈に対する思い込みが影響しているのかもしれません。
前屈とはできる限り膝を伸ばして行なうものと思って、膝を伸ばしきろうと頑張っていませんか?
そして良い姿勢で行なう方が効果的だと思って、背中をまっすぐにしようと気負ってはいませんか?

これらの思い込みによって、前屈に入る直前に股関節の動きを制限するよう、自分で自分の体に余計な準備させている可能性があります。

太ももやお腹の筋肉が力んで股関節の筋肉まで過剰な力が入る

膝を伸ばしきるということは、膝を伸ばしたままロックして、関節としての可動性を失わせるということです。このとき膝の曲げ伸ばしに使われる、太ももの前や裏側の筋肉に必要以上に力が入ります。また、背中をまっすぐに保とうという意識によって、自然とお腹や背中の筋肉までも力んでしまいます。

股関節の曲げ伸ばしに使われる筋肉は、太ももとお腹・背中の筋肉の間にあって常に連動しています。そのため、太ももとお腹・背中の筋肉が力んでいれば、同じように過剰に力が入ってしまうのです。その状態で前屈しようとするから、股関節本来の可動性を活かしきれずに無理が生じます。これが股関節の詰まりの正体です。

膝を伸ばすことや背中をまっすぐにする代わりのイメージ法

しっかり伸びた膝や背中のままで行なう前屈は素敵ですが、その意識が強過ぎると上述の通り、太ももやお腹・背中が必要以上に緊張します。そこで、伸びた膝や背中の代わりとなるものを思考する方法をおすすめします。

1. まずはまっすぐな背中の代わりに、頭と脊椎のことを意識する

まっすぐな背中の代わりに頭と脊椎のことを意識する
イラストAC

脊椎はゆるいS字カーブを描いていて、頭はそのカーブの先にあります。上の画像を見て、これが自分の体にもあると思ってください。そして頭頂部は天井へ向かっていくとイメージしてください。

2. 膝は曲がってもいいと思いながら前屈をする

膝は曲がってもいいと思いながら前屈をする
イラストAC & illustration by Mia Hotaka

能動的に膝を曲げろというわけではありません。曲がってもいいと自分に許可を出すことで、膝が曲がる可能性が思考に残り、太ももに過剰に力が入ることを防ぎます。
前屈するときには、天井に向かっていた頭頂部の向きが時計の針のように変わっていくようなイメージを思い描いてみましょう。このように動作の軌跡を思考することで、結果的に前屈が深められます。

力で深めていた前屈が思考だけで変わるとしたら、とてもお得です。思うだけでいいので、ぜひ試しみてくださいね。

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AUTHOR

ホタカミア

ホタカミア

ライター、グラフィックデザイナーとして会社と自宅の往復に追われる中、ヨガと出会う。また、30代後半から膠原病であるシェーングレン症候群と咳喘息に悩まされ、病と共に生きる術を模索するようになる。現在は、効率的な身体の使い方を探求するアレクサンダーテクニークを学びながら、その考えに基づいたヨガや生き方についての情報を発信中。解剖学にはまり、解剖学学習帳「解動学ノート」の企画・制作も行う。



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