地味に気になるおりもの…おりものシート難民に勧めたいOops WOMBの布製おりものシートとは
お気に入りのショーツの汚れを防いでくれるおりものシートは、産婦人科医でも賛否両論が分かれるということをご存知ですか?一方で、Oops WOMB(ウープス ウーム)のおりものシートはつけている方が快適だと思えるほどなんだとか。その秘密は?ブランドマネージャーの小川友菜さんに伺いました。
今回お話を伺ったのはピルのオンライン診療サービスを展開するOops WOMB(ウープス ウーム)のブランドマネージャーを務める小川友菜さん。インタビュー前編では、Oops WOMBのピルのオンライン診療についてお伺いしました。後編では、地味に気になるおりものの悩みを解決すべく誕生したおりものシートについてお伺いします。
地味に気になるおりもののケアも、よりピースにしたい
– ピルのオンライン処方の他にも、おりものシートの販売をされていますよね。
小川さん: はい。ピルとおりものシートって、全然違うもののようにみえて、これは「WOMB(子宮)」というポイントでつながっているんです。最初にお話した通り、子宮まわりって悩み抱えやすいよねっていうところですね。色々な悩みに対して、解決策を提供できるブランドにしていきたいなと思っています。
– なぜナプキンではなくて、おりものシートだったんですか?
小川さん: ナプキンには種類が結構あるのに対して、おりものシートって種類が少ないんですよね。
– 確かにそうかもしれませんね。
小川さん: 私たちは、ソングタイプ(Tバックタイプ)のおりものシートも展開しているんですけど、このタイプのおりものシートって本当に限られているんですよ。あったとしても、パッケージデザインが結構攻めてるものだったり...
– イメージに偏りがある感じですかね。
小川さん: ブランドメンバーの中にソングタイプ派でおりものシートを愛用しているというメンバーがいるんです。彼女から「自分っぽくないなと思いながら仕方なく買っていた」という話が持ち上がったんです。そこから、ナプキンって選択肢が結構あるけれど、おりものシートって選択肢が少ないよねって話になりました。おりものって地味に、気になっている人が多いんですよね。おりものの色だったり、量だったり、においだったりが気になるっていう人もいて。
– 気になります!
小川:その領域もよりピースにできるアイテムがあったらいいねっていう思いから、おりものシートも展開することを決めました。
毎日つけられるおりものシート
– 実は、私はおりものシートは30歳手前で知ったんです。ナプキンは学校の性教育で習うけれど、おりものの話とか、おりものシートの存在って教えてくれないじゃないですか。私には子供がいるんですけど、妊娠後期に助産師さんから、尿もれ対策やおしるし対策にいいですよと言われて知りました。「そんなものがあったんだ!」と、感動したのをよく覚えています(笑)私の場合は無知すぎると思うんですが、おりものシートって皆さん使ってるものなんですか?
小川さん: おりものシートの利用は分かれると思いますね。中には「おりものシート命!」っていうくらい(笑)毎日利用している人もいれば、おりものの分泌が多い時期(排卵日あたり)だけに利用する人、あとは使ったことない人ももちろんいると思います。
– おりものシートを開発する上で、気をつけたポイントはありますか?
小川さん: おりものシートを毎日は使わない人(おりもの量が増える時期にだけ使う人)や全く使わない人が、なぜ毎日あるいは全く使わないのかということを考えた時に、おそらくおりものシートに不快感があるからだと思うんです。一番よく耳にする不快感は、蒸れです。デリケートゾーンが蒸れることって膣の環境にもよくないと言われていて、実はおりものシート反対派の婦人科の先生も結構いらっしゃるんです。だから、おりものシートはよっぽどの時に付けるとか、あとはこまめに変えるならよいですよと言うように。とはいえ、おりものシートって1日に何度も変える人ってそんなにいないと思うんです。
– ナプキンならまだしも、おりものシートを変えるのは忘れますね。下手したら1日同じシートをつけている時もざらにあります。婦人科の先生に怒られてしまうかもしれませんが。
小川さん: 普通にショーツだけをはいている状態よりは、おりものシートって蒸れや摩擦も起きやすくて黒ずみなんかの原因にもなると考えられています。でも、おりものでショーツが汚れてしまうのが気になるから手放せないという方もいたりして。
– 確かにおりものシートを付けてない時に出てると「あぁ~出ちゃった…」ってちょっと落ち込みます(笑)
小川さん: だから、毎日安心してつけられるように、肌に優しくて、蒸れなくて、環境負荷も手間もなるべく抑えて、でも一番防ぎたい、どろっとしたたんぱく汚れをしっかりカバーできるっていうところにこだわって、おりものシートを作りました。
– どんなおりものシートなんですか?
小川さん:コットン100%の1枚布で、吸水体はないんですけど、たんぱく汚れはきちんとカバーできるようになっています。もちろん蒸れも防いでくれます。
– すごくシンプルですね。
小川さん:ニッチだけど、個人的には絶妙なニーズを捉えた商品だと思っています。
布製で使い捨ての理由は...?
– 布製で使い捨てなんですよね。
小川さん:はい。そうです。
– 布製だけど使い捨てにした理由はどうしてですか?今って、リユーザブルの生理用品が多いじゃないですか。
小川さん:まず布にしたのは、肌への優しさを考慮したからです。使い捨てにした理由は、生理用ナプキンならまだしも、手洗いするおりものシートが、毎日使う人の選択肢にはならないと思ったんです。
– 確かに多くはないでしょうね。
小川さん: せっかく良いものだから、毎日使う人の選択肢にならないと意味がないと思ったんです。布なので、捨てるっていうのはエコじゃないっていうイメージにつながるかもしれないんですけど、私たちが持っている考え方は、「使い捨て=エコじゃない」「繰り返し使える=エコ」っていう単純な計算式では成り立たないというものです。洗って使える商品って原材料になっている資源は節約できますが、汚れた水をきれいにするためには、多くの水とエネルギーが必要とされているわけですよね。だから、見えないところで発生しているエネルギーもあると思っているんですね。
– おっしゃる通りですね。
小川さん: 私たちのおりものシートは、100%コットンを使用しているので、土壌に埋めると2〜3ヶ月で分解されます。通常通りごみとして廃棄していただいても、燃焼時のCO2排出量とコットン生育時に光合成で吸収したCO2量が同量なので、所謂カーボンニュートラルを実現した製品です。石油系原材料が用いられる一般的な紙製品と比べると環境負荷も少ないと考えています。
運動をしている人に使ってほしい!
– おりものシート購入者の方からは、どんな声をもらっていますか?
小川さん:「つけてないみたい!」というユーザーボイスはよくいただきます。あとは、元々おりものシートをつけていた方だと思うんですけど、「つけていた方が心地が良いって初めての体験でした」っていうお声を頂くこともありました。また、自分を労りたい時につけたいと言ってくださった方もいらっしゃいます。
– 小さな選択の中で生活が潤う感じですかね。どんな方におすすめの商品だと考えていますか?
小川さん:個人的には、ヨガや筋トレ、ランニングなど運動している方におすすめです!運動中って、どろって出た感じ、気になりませんか?(笑)
– うん、ありますね!「あっ…」みたいな(笑)
小川さん:ですよね(笑)けど、運動時に普通のおりものシートをつけておくと、汗もかくので蒸れやすいんですよね。あと、折れ曲がってお尻に食い込んだりすることもあったり。
– あります!イテってなります(笑)しかも、運動中だから食い込みを直せないことの方が多いですし。
小川さん:それもまた不快感ですよね。けれど、私たちのおりものシートにはそれが本当にないんですよ。
– 地味かもしれませんが、運動をしながらおりものシートを利用している人には、すごく小さな喜びがあると思います。最後に、今後の展開などは予定されていますか?
小川さん:もちろんです!子宮まわりの不快感や痛みや悩みに寄り添いながら、正しい医療へのアクセスをサポートできるようなサービスや製品を拡充していきたいと思っています。
取材協力: Oops WOMB ブランドマネージャー 小川友菜
1996年生まれ。2019年に新卒で入社した企業で、美容ブランドの起ち上げや新商品の企画制作、SNS運用などを担当。2023年に株式会社SQUIZにジョイン。重い生理痛をはじめ、子宮まわりの病気や妊娠・中絶など、自身がさまざまな不安や悩みを経験したことから、Oops WOMBをローンチ。趣味はランニング、特技は起きて15分で家を出ること。
Oops WOMB:公式HP
AUTHOR
桑子麻衣子
1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。
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