【ぶどう】皮ごと食べてよいぶどうの見分け方は?皮ごと食べるメリットと注意点を栄養士が解説
夏から秋にかけての時期が旬のぶどう。ぶどうの栄養は、皮に豊富なことをご存じですか?ぶどうに含まれる栄養素や効能について、ぜひ知っておきましょう。また皮ごと食べる際の注意点についても、詳しく解説します。
ぶどうは皮ごと食べると栄養豊富!
ぶどうは栄養豊富な果物ですが「皮ごと」食べると栄養素をさらにたっぷりと摂れます。特にぶどうから摂りたいのは、ポリフェノールという成分。ぶどうの色素成分でもあり、果肉の部分にはあまり含まれておらず、皮の部分に豊富です。ポリフェノールは、老化防止や生活習慣病の対策に効果が期待できるとして注目されています。またぶどうの皮には、ほかの栄養素も豊富に含まれています。皮つきと皮なしでどのくらい含有量が違うのか、100gあたりの栄養成分値を比較してみましょう。
▼100gあたりの皮つき/皮なしの栄養成分値の比較
・食物繊維:0.9g/0.5g
・カリウム:220mg/130mg
・β-カロテン:39μg/21µℊ
・ポリフェノール:200mg/―
いずれの栄養素も皮つきのほうが優れており、特にポリフェノールはたっぷり含まれていることがわかります。
皮ごと食べられる品種なら食べやすい
皮ごと食べられる品種は、皮が薄くて食べやすく、渋みも少ないのが特徴です。具体的な品種は「シャインマスカット」「ナガノパープル」「サマーブラック」などの国産品種や「レッドグローブ」「シードレス」などの輸入品種などがあります。
皮ごと食べられない品種の皮は食べてよい?
「ピオーネ」「巨峰」「デラウェア」などのぶどうの皮は、剥いて食べるのが一般的ですが、皮ごと食べてもOKです。硬かったり渋みがあったりするため剥くことが多いのですが、気にならない場合は食べても問題ありません。これらのぶどうの皮にも栄養素がたっぷり詰まっているため、ムダなく摂りたい場合は皮ごと食べてみましょう。
ぶどうに期待されるうれしい効能とは
ぶどうには下記のうれしい効能が期待されます。
・ポリフェノール…老化防止(美肌づくり)、動脈硬化の予防、生活習慣病の予防
・β-カロテン…老化防止(美肌づくり)、目の健康を守る、粘膜の乾燥を防ぐ
・カリウム…むくみ解消、高血圧予防
・食物繊維…腸内環境を整える、生活習慣病の予防
またぶどうには、アミノ酸の一種であるGABA(ギャバ)という成分が含まれ、血圧上昇を抑えたり、ストレスを軽減させたりするなどの機能も期待されています。
ぶどうを皮ごと食べる際の注意点
ぶどうを皮ごと食べるときは、下記の点に注意しましょう。
よく洗う
皮には汚れや残留農薬がついている場合があります。残留農薬は基準があるため心配しすぎる必要性は低いのですが、汚れを落とす意味でも水洗いが必要なため、しっかり洗うようにしましょう。
食べすぎない
ぶどうの皮が体によいからといって、食べすぎには注意しましょう。
・食物繊維が豊富なため消化不良の原因になることがある
・ぶどうは比較的カロリーが高いため、カロリーを摂りすぎることがある
ぶどうなどの果物は、あわせて1日200g程度が目安とされています。ぶどう1房の重さは品種によって異なりますが、巨峰だと300~400g程度。およそ1/2房が目安となります。
続けてたくさん食べる機会がある場合は、食べすぎに注意してくださいね。
甘くてジューシーなぶどうは、おいしいだけでなく栄養補給にもなる果物です。ぜひ旬の時期はぶどうを味わいましょう!
【参考文献】
・文部科学省,日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
AUTHOR
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く