【乾燥パスタ】袋のまま保存するのは良くない?乾燥パスタの正しい保存方法|管理栄養士が解説

 【乾燥パスタ】袋のまま保存するのは良くない?乾燥パスタの正しい保存方法|管理栄養士が解説
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長期間保存できるため、常備している家庭も多い乾燥パスタ。しかし保存方法まで気を遣っている方は少ないのではないでしょうか。保存方法が間違っていると、パスタの風味が落ちたり、パスタにカビが生えたりすることがあります。そこでこの記事では、乾燥パスタの正しい保存方法を解説します。この機会に、乾燥パスタの保存方法を見直してみてください。

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「袋のまま保存」はNG

乾燥パスタの賞味期限は長く、未開封では3年間保存できるとされています。開封後の賞味期限については明確な基準は設定されていませんが、正しく保存できていれば未開封の状態とほぼ同じ程度の期間、品質を保てるといわれています。

乾燥パスタは長期間保存していても品質があまり変化しないため、保存方法がぞんざいになりがちです。乾燥パスタの袋の口を輪ゴムやクリップなどで閉じて、常温で保存している家庭が多いのではないでしょうか。この保存方法、実は正解とはいえません。

袋の口を輪ゴムやクリップで閉じていても、わずかな隙間があります。そこから虫が侵入して、繁殖するかもしれません。乾燥パスタは湿気を吸収しやすいため、湿度が高ければカビが発生することもあります。乾燥パスタを取り扱うときも、濡れた手でパスタを触らないように気をつけましょう。

密閉容器で常温保存が正解

袋のまま保存していませんか?乾燥パスタの正しい保存方法を解説
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虫や湿気の被害を防ぐために、乾燥パスタは密閉できる容器に入れて保存してください。専用のパスタケースのほか、市販の密閉できるキャニスターや、チャック付きポリ袋に移し変えるとよいでしょう。 

身近なものでは、ペットボトルが乾燥パスタの保存容器として使えます。1.5リットルか2リットルのペットボトルを洗い、よく乾燥させてから乾燥パスタを移し替えて使用します。保存の際は、フタをしっかり閉めて密閉してください。飲料の匂いが乾燥パスタに移らないように、ミネラルウォーターのペットボトルを使うのがおすすめです。

ペットボトルの口からパスタを出すと、そのまま1人前の分量になるのも便利なポイントです。ペットボトルの口の直径は、パスタ90〜100g程度に当たるため、計量する手間なくそのままパスタをゆでられます。

乾燥パスタは「湿気・高温・直射日光」を避けた場所に保存しましょう。湿気がたまりやすいキッチンのシンク下、高温になるコンロの近く、直射日光が当たる窓周辺は乾燥パスタの保存場所に適しません。できるだけ風通しがよく、涼しい場所に保存するのが理想的です。

乾燥パスタは冷蔵・冷凍できる?

袋のまま保存していませんか?乾燥パスタの正しい保存方法を解説
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「食品の保存は冷蔵庫に入れておけば安心」と思う方がいるかもしれませんが、乾燥パスタの冷蔵庫保存はおすすめしません。

乾燥パスタを冷蔵庫から出し入れすると、温度変化で結露が発生し、湿気でカビが生えるおそれがあります。また乾燥パスタは匂いを吸収しやすいため、冷蔵庫内の食品の匂いが移る可能性があります。冷凍庫保存も同じことがいえるので、乾燥パスタは常温で保存してください。

乾燥パスタは上手に扱えば、長期間保存できる便利な常備食品です。いつでもおいしいパスタを食べられるように、正しく保存しましょう。

【参考文献】
一般社団法人 日本パスタ協会 「マカロニ類の賞味期限の年月表示に係るガイドライン」
ニップン よくあるご質問「パスタの上手な保存方法は?」

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AUTHOR

いしもとめぐみ 管理栄養士

いしもとめぐみ

管理栄養士。国立大学文学部を卒業後、一般企業勤務を経て栄養士専門学校に入学し、栄養士資格を取得。病院給食、食品メーカーの品質管理、保育園栄養士を経験して2022年に独立。食が楽しくなるレシピを発信するほか、栄養・健康分野の記事執筆を中心に活動中。



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