ペットボトルの水は賞味期限が切れたら飲めない?安全に飲むポイントを管理栄養士が解説
日常的に飲んでいる「水」はどのくらいで飲めない状態になってしまうのでしょうか?ペットボトルの水なら「腐りにくいのでは?」と思う方や「そもそも賞味期限を気にしたことがない」という方もいるかもしれません。ペットボトルの水はどのくらいの期間安全に飲めるものなのか、今回は水の賞味期限についてお伝えします。
「水」の賞味期限とは?
「未開封」のペットボトルの場合
水はほかの飲料と同じように賞味期限が設定されており、ペットボトルのふたやラベル部分などに印字されています。
一般的に、ペットボトルの水は雑菌などが取り除かれて、腐りにくい状態で販売されています。そのため未開封の状態で、高温多湿を避けて保存していたら品質は保たれます。賞味期限が数日切れたからといって、飲めない状態になるわけではありません。水の賞味期限とは「劣化してしまう期限」というよりも、水が蒸発して規定量を保てなくなるまでの期限として設定されているのです。
「開封後」のペットボトルの場合
食品に表示されている「賞味期限」とは、未開封で適切な保存をしていた場合の期限のことです。そのため開封後は賞味期限に関わらず、早めに飲み切るようにしましょう。開封することで雑菌が水に入るリスクがあり、菌が繁殖してしまうかもしれません。
飲む前の水は「口をつけていないから大丈夫」と思うかもしれませんが、手が触れたり、空気中の雑菌が入ったりすることも考えられます。特に湿度の高い梅雨や気温の高い夏は雑菌の繁殖のスピードが速いので注意が必要です。
賞味期限が切れた水は飲めない?
未開封のペットボトルの場合、賞味期限が切れたあとただちに飲めなくなるわけではありません。適切に保存することで、賞味期限が切れても腐っておらず飲める状態を保てます。
ただし、状態により風味が劣化したり、もともとのおいしさを損なったりしている場合も考えられます。期限が切れてしまったものは、飲み水としてではなく、生活用水として使用すると良いでしょう。
長期的に水を保存するには?
ペットボトルの水を保存するには、未開封のまま高温多湿の場所を避けておくのが安全です。また、災害に備えて長期的に保存したい場合は「長期保存用」の水を選ぶのがおすすめです。一般的なペットボトルの水の賞味期限は約2年ですが、長期保存できる水は5〜10年保存できます。
防災用として水を保存するときは、期限が長く設定されている長期保存水を選ぶことで
・買い替えの頻度を減らせる
・うっかり賞味期限を切らす心配が少ない
といったメリットがあります。
年に一度、たとえば9月1日の防災の日などに防災用品をチェックして、水や保存食の賞味期限を確認しておくと安心ですね。
水は、甘いジュースや牛乳などに比べて「腐りにくい」イメージがある飲料かもしれません。未開封のペットボトルであれば適切に保存することで腐らず保存できますが、開封すると他の飲料と同じように菌が繁殖し、状態が悪くなってしまいます。高温多湿を避けて未開封で適切に保存する、もしくは開封後すぐに飲み切るなどして安全な状態で飲むようにしましょう。
参照:
農林水産省|地震発生時などの防災備蓄用の水
警視庁|ペットボトル水の賞味期限について
AUTHOR
なつめももこ
管理栄養士/Webライター/イラストレーター。管理栄養士として病院に7年間勤務。出産を機に「子どもとの時間を大切にしながら働くこと」を目標にフリーランスのWebライター&イラストレーターとして活動開始。現在は栄養に関する記事を執筆するほか、未経験からイラストレーターになる方法について発信している。
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