【更年期世代は熱中症のリスク大】なぜなりやすい?2つの原因と熱中症対策になる筋トレ

 【更年期世代は熱中症のリスク大】なぜなりやすい?2つの原因と熱中症対策になる筋トレ
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永田京子
永田京子
2023-09-01

今年も体温と同じくらいの気温が続く地域もあるほど、非常に暑い夏です。暑いときに最も気をつけるべきは熱中症。命に関わることもある熱中症、実は更年期からは特になりやすいことをご存じでしょうか。今回は、なぜ更年期の女性は熱中症になりやすいのか、また、予防するためにふだんからできることは何かをお伝えします。

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更年期に起こる自律神経の乱れが熱中症のリスクを高める

熱中症は、高温多湿な環境下で体温が上がることによって、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節ができなくなったりして起こります。めまいやけいれん、頭痛などの症状が起こり、場合によっては命に関わることもあります。

更年期は、他の年代と比べて熱中症になりやすい状態です。それには2つの理由があります。

1つ目は、自律神経の乱れです。更年期には体内で女性ホルモンの「エストロゲン」の分泌が急激に減少することによって、自律神経が乱れます。

自律神経の役目は、体温から血圧、心拍、消化など、生命活動の根幹を一手にコントロールすること。体温調節がうまくできなくなることで起こる代表的な症状として「ホットフラッシュ」があります。急に上半身の体温が上がり、熱くなって顔がほてり、滝のように大量の汗をかいたり、逆に手足が冷えたりします。

このように自律神経が乱れた状態で汗をかくと、体の水分が多く外に出てしまい、熱中症のリスクが高まります。

更年期には特に、こまめな水分補給と適度な塩分(ナトリウム)の補給が大切です。

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筋力低下が体内の水分量を減らし水の巡りを悪化させる

2つ目は、筋力の低下です。特に40代を過ぎると、意識的に筋肉を鍛えないと筋肉量はみるみる低下してしまいます。筋肉は体の水分を蓄える役割があり、“貯水タンク”といってもよいような働きをしています。筋肉量が低下すると、体に水分を蓄えにくくなるため、熱中症のリスクが上がります。

また、筋肉は貯水だけでなく、血液を押し流すポンプのような役割もしており、筋肉を動かすことで水分を体の隅々に巡らせることができます。

そのため、筋トレで筋肉を鍛えておくことがとても大切になります。

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永田京子

永田京子

NPO法人 ちぇぶら代表理事、更年期トータルケアインストラクター 1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。口コミで広まり、企業や医療機関など国内や海外で講演を行い述べ3万人以上が受講。2018年カナダで開催の国際更年期学会で発表。著書「女40代の体にミラクルが起こる!ちぇぶら体操(三笠書房)」、「はじめまして更年期♡(青春出版社)」。



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