更年期にトラブルが重なったら…年間500件以上の相談を受ける私が必ず伝える【必須の対処法】とは
更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。
「チームを組む」ことはなぜ大事なのか
更年期は自分自身の体の変化に戸惑うと共に、家族や仕事、人間関係のトラブルも重なりやすい時です。特に育児・夫婦関係・介護やキャリアなど一気に問題がふりかかってきます。人によっては健診で精密検査を言われて悩む人も。
私は年間500件以上の更年期女性のカウンセリングをしておりますが、こういったご相談で必ずお伝えしていることがあります。
それは「チームを組む」ことの重要性です。
例えば子供の不登校の場合は、スクールカウンセラーや学校の担任などになります。更年期の体調の事であれば医師になりますし、医師との間で困り事があれば、当社のようなサービスを使っていただくのも良いでしょう。また、介護の関係であれば地域包括センターなどの専門家がいます。
ここで大事なのは「友達に相談する」のではなく「専門家とつながっていく」ということです。友達はあくまで「情報提供者」くらいに思って、良い情報があればその情報をもとに専門家につながっていったり、問題解決のための便利な道具を見つけていく、といった感じでしょうか?
ところが深刻になる人ほど、問題を一人で抱え込んでしまっています。例えば子供の問題で学校の担任と関係がこじれてしまう場合もあるでしょう。もしくは、学校の担任が原因で不登校になることもあります。そうなる前からできればスクールカウンセラーに相談するのが大事です。彼らは「客観的な意見」を言ってくれます。「客観的過ぎて、味方に思えない」ということもあるかもしれませんが、「客観的」であることは時にご自身の立場を危うくすることを防げます。
医師に対してもそうです。医師とあなたは対等な立場ですから、質問したければ質問をしてください。治療方針が意に添わないのであれば、自分がなぜ嫌なのか、何が不安なのか、など説明した上で違う方法を一緒に考えてもらいましょう。
よく「医師に何て伝えたらよいのかわからない」というご相談もありますが、医師に何をして欲しいかを明確化し、緊張するようであれば事前にメモ書きをしてそのメモを渡す、でも良いと思います。
介護の関係でもそうです。私自身どれほどケアマネさんや地域包括センターの人たちにお世話になったかわかりません。例えば親に認知症の受診を促すだけでも一苦労です。しかし第三者が入ってくれることにより、うまく動くことが多いです。
更年期で不調になる人ほど「自分で頑張らなければ」と思いがちです。時には自分が抱える辛さをうまく伝え、上手にプロとチームを組みながら進めていただくのが良いと思います。
家族もチーム
また「家族」の協力も不可欠です。両親の場合であれば自分の兄弟の協力が必要になるかもしれません。また、更年期で体調が悪くなれば都度家族にお願いをすることもあるでしょう。我が家でも私が介護や仕事、体調不良で手が回らない時は夫や長女が色々協力をしてくれています。ですから、「家族もチーム」と思ってフル活用してくださいね。
これができるかできないかで問題の解決速度は驚くほど変わります。
どうやって家族に働きかけたらよいかわからない、どうやって専門家にうまく伝えたらわからない、そんな場合はそういったことに関しても「よりそる」ではサポートしています。是非外部サービスを活用し、そこで「チーム」を作ってくださいね。
AUTHOR
高本玲代
フェムテック起業家・社会活動家。自身のウツや更年期の経験から更年期女性のケアプロ グラム「よりそる」を立ち上げる。東京都をはじめとする自治体やポーラをはじめとする 企業向けに研修を実施。NHKをはじめメディア掲載50社以上。「がんばらない更年期」 についてYoutube「更年期アカデミー よりそる」で発信中。
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