濃い味のものを食べたくなるのは消化力が落ちているサイン?今日の消化力をチェックする方法と対処法

 濃い味のものを食べたくなるのは消化力が落ちているサイン?今日の消化力をチェックする方法と対処法
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HIKARU
HIKARU
2023-07-15

ヨガ講師でアーユルヴェーダカウンセラーとしても活動するHIKARU先生に、アーユルヴェーダの知恵を借りて、日々を心地よく過ごすヒントを教えていただきます。

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バテる季節、夏真っ只中ですね。みなさん、胃腸の調子はいかがですか?アーユルヴェーダの古典書には、“太陽が力を奪う季節”と表現されているように、夏は一年の中で一番力が低下する季節です。アーユルヴェーダが考える生命の3本柱は、“食事、睡眠、性行為”で、その一番最初に出てくる“食事”がうまく消化されることによって、体力が生まれ、抵抗力を発揮することにもつながります。

消化力がうまく働いていることが大切であるのは当然のことながら、そもそも消化力が低下している時には、どんな状態になって現れるのでしょうか?

食欲がない、ご飯が美味しく感じられない、この辺りは分かりやすい状態かもしれませんが、濃い味のものを欲する時も要注意です。素材が持つシンプルな味を楽しむことができる時もあるのに、どうも醤油やソースをもうひと回ししないと美味しく感じない、ジャンクフードが無性に食べたくなる時なども消化力の低下により味覚が鈍くなっているのかもしれません。また食後に膨満感があったり、ゲップが出続けたりする時にも、消化不良の可能性があります。

この消化不良を引き起こしやすい時は、疲れている、熱がある、排泄に問題があるなどの肉体の調子だけでなく、落ち込んでいる、不安を感じている時などの精神的な要因からも発生します。また女性特有の時期の月経中も、心身共に力は低下するのでケアが必要です。

今日の消化力をチェックする方法

ケアをした方が良さそうなのは分かってはいるけれど、忙しい日々が続くと、自分のことは後回しになりがちですが、まずは今日の消化の力がどのような状態なのかを目で見ることから始めてみませんか?朝起きてすぐ、味のするものを口に入れる前にタングスクレーパーというツールを使って、舌を掃除してみましょう。舌苔(ぜったい)という白い白濁色のやや粘り気のあるものがたくさん取れた時は、体内に未消化物が溜まっていて消化の力が低下しているバロメーターです。そのような日には、腹八分目を守ったり、消化しやすいメニューをチョイスしたりと工夫ができます。

極度に疲れている時には、スタミナをつけなきゃと栄養価の高いものを頑張って食べるのではなく、シンプルで食べやすいものをよく噛んで、食べられるだけにしておくのも良いです。

前の食事が予想以上に消化が難しかった、食べ過ぎてしまったなどでお腹が空いて来ない時には、思い切って一食スキップするのもアイディアです。軽食のスープ、またはお水などでしのいでおくことによって消化機能が休まり、次の食事の時間には復活して、またお腹が空いてくることでしょう。

じわっと発汗する程度の運動もおすすめ

そして消化力の底上げを期待できるのが、運動です。とは言ってもこの時期、猛暑の炎天下での激しい運動はかえって体力を奪い、疲労になってしまうので、程度を気をつける必要があります。朝晩の比較的気温が落ち着いている時間帯を利用して、じわっと発汗があり、運動後に喉が渇き、適度に心拍数が上がる程度を目安に、快適な温度調節ができる室内でのヨガの練習は最適です。ポーズの練習の終わりには、シャバーサナ死体のポーズ)を取って、十分にリラックスできる時間を作りましょう。

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HIKARU

HIKARU

アンダーザライト ヨガスクール リードトレーナー、全米ヨガアライアンスE-RYT500、YACEP認定講師、シヴァナンダヨガ正式指導者。アーユルヴェーダ・ヒーリングコンサルタント(日本アーユルヴェーダスクール認定)、Ayurvedic Medicine Practitioner(米国補完医療大学発行)など各資格を取得。AyuSya(アーユシュヤ)にて、ヨガとアーユルヴェーダの叡智を統合させたセルフケアの方法を提供する。著書に「やさしいヨガ」「HIKARUの楽しいヨガ」「はじめての楽しいヨガ」「はじめてのアーユルヴェーダ」(主婦の友社) www.ayusya.jp



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