【自分の時間がなさすぎる…】諦めないで!先輩ワーママが語る、自由な時間の作り方

 【自分の時間がなさすぎる…】諦めないで!先輩ワーママが語る、自由な時間の作り方
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「母親として/妻として/社会人として、こうあるべき」——『先輩ワーママと考える 仕事と育児のちょうどいいをみつける本』(ハガツサ)の著者であるみなさんが悩みを共有したところ、そのような無意識のバイアス・思い込みに悩んでいたことに気づいたそうです。本書は無意識のバイアスの正体を明らかにし、真に正しい知識や先輩ワーママの経験談を提示し、無意識のバイアスから抜け出すためにそっと背中を押してくれます。第3回は「送迎、荷物準備、残業調整......飲み会だって行けない 育児の担当がママばっかりで自分の時間がない問題」を抜粋してお届けします。

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書籍
『先輩ワーママと考える 仕事と育児のちょうどいいをみつける本』(ハガツサ)より

【正しく知る】

いま悩んでいるあなたが知っておきたいTips!「自分時間を作るためにできること」

A:外注

●ベビーシッターの活用
ベビーシッターサービスの利用の仕方は以下の3つです。

「シッターサービス提供者の種類」の表
『先輩ワーママと考える 仕事と育児のちょうどいいをみつける本』(ハガツサ)より

●自治体の一時預かり事業の活用

一時預かり事業とは、自治体が提供する保育サービスです。「保護者の出産・病気・冠婚葬祭、習い事、ショッピング、美容院などのほか、育児疲れで子どもからちょっと離れたいときなど、理由を問わず利用できる」のが特徴。

児童館や認可保育園などで実施されているケースが多く、保育料も1時間数百円と安価なものが多いのも特徴です。ただ、その分、予約が激戦になる地域もありますので、活用したい場合は早めに調べておくようにしましょう。
お住いの自治体のホームページに「一時預かり事業」「一時預かり保育」のページがある可能性が高いので、実施場所や申し込み方法について調べてみましょう。事前に登録が必要であったり、予約も電話でOKのところもあれば、直接窓口に用紙を提出しなければいけないところなど、ルールや使用方法はまちまちです。
※自治体や施設によっては、就労や通院などの利用理由を要件としていることもありますので、詳しくは自治体又は実施施設へ直接お問い合わせください。

●習い事の活用
生後半年くらいから通える習い事は意外とあるので、ぜひ探してみましょう。年中までは親も一緒に参加する必要がある習い事がほとんどですが、年長になるとほとんどが「送り迎えだけでOK」になります。子どもが習い事中の1時間でもゆっくり自分の時間を取れるのはいい息抜きに。人気の習い事や土日のクラスは早くから枠が埋まりがちです。1人で通わせられる年長を待ってから入れようと思ったら、下からの持ちあがりで枠が空かないというケースもしばしば ! 行かせてみたい習い事があったら、未来の自分時間確保もかねて早めに始めてみるのもおススメです。

B パートナーとの分担

ママが時短を取りやすく、会社でも気を遣ってもらいやすい環境にいがちなことから、ママの復職直後は「ママが送りも迎えも行って、さらに寝かしつけまでワンオペ」という、完璧に無理のある分担でスタートしてしまうケースが実はとっても多い !これから復職予定の人はぜひ事前に現実的な分担を話し合ってみて。家族内での分担だけでは難しい場合は上述の外注サービスの導入も視野に入れましょう。

C その他

パートナーが激務で分担が難しい、外注もなかなかお願いしにくいママは
●時短勤務にシフト、もしくは時短勤務時間をさらに繰り上げて、時間を作る
●転職して、在宅勤務や裁量労働が可能な仕事を選んで勤務の自由度を上げるなど、自身の働き方を見直した人も。

在宅ワーク
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【対処する】こんなときはどうした? 先輩ワーママの体験談

A:外注の事例

【ベビーシッター活用事例】
1 パートナーが出張、私が繁忙期、頼れる親族もいないので、ベビーシッターサービスを利用しました。子どもが打ち解けるかが心配だったので在宅勤務にし、私が家にいる状態でお願いしました。最初は不安でしたが、さすが相手もプロ。すぐに子どもと打ち解けて、私も仕事に集中できました。子どもも普段できないような凝った遊びが楽しかったようで、また利用してもいいかなと思っています。

2 働き始めてからは週に1回定期でお迎えから寝かしつけまでをシッターさんにお願いしていました。私もパートナーもじっくり仕事をしたり飲み会に行ったり、趣味の時間に使ったりしていました。お互いに予定がない時は2人でゆっくり外食をしながらコミュニケーションをとる時間にもでき、お互い心身共にとても余裕ができました。毎回同じ人がくるので子どもも懐いていましたし、安心してお任せできました。

3 在宅勤務が増えてきたので、30分送迎シッターさんを活用しはじめました。きょうだい違う園に通っているので、送り迎えが大変なのですが、週に1回、シッターさんにお迎えのみお願いすることで、バタバタする夕方に余裕が生まれました。短時間で利用料が手頃なので気軽にお願いできます。

【自治体の一時預かり活用事例】

1 育休中、認可保育園の一時預かりを活用しました。私がずっと1人で面倒を見てきたこともあり、子どもにとっても同じくらいの月齢のおともだちと、広いところでたくさんのおもちゃで遊ぶのも楽しかったみたい。保育園入園の慣らしにもなりました。

2 子どもが通う保育園では勤務証明がなければ土曜日は預かってもらえませんが、一時保育なら誰でも預かってもらえるので、時々、土曜日に予約を取り、普段できない家事をしたり、カフェで読書したりする時間に使っています。1人でゆっくりする時間があるだけで心に余裕が生まれるので定期的に活用していますよ!

ベビーシッター
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【習い事活用事例】
1 土曜日にダンス教室に通わせています。送迎は必要ですが、クラス中は自由時間になるので、近くのカフェでゆっくりおひとり様時間を満喫しています。

2 英語教室に通い始めましたが、決め手は送迎があること! 夕方保育園にお迎えに来て、教室で英語のクラスを終えた後に、家の近くまで連れて来てくれます。子どもは延長保育がてら英語を習えますし、私にとってもお迎えが要らない分、ゆっくり仕事したり、夕食の準備をしたりする時間ができ、助かっています。

B:パートナーとの分担事例

【分担を見直してストレス軽減】
1 復職から1カ月。保育園への送り迎えも私、おまけに連日ワンオペで心身ともに限界に。「明日は飲み会だから遅くなるね」と悪びれもせず言うパートナーに、とうとう心の糸がプツンと切れた私は「私も飲み会に行きたい!」と素直に言ってみました。私が復職してもパートナーの生活は変わらないので、パートナーの意識も切り替わっていなかったようです。それ以降、パートナーが夜や週末に、飲み会などで家を空けるときは同じ回数、私もひとりで外出したり、仕事をしたりする時間をもらいました。

2 時短をとって復職したので、保育園への迎えは毎日私でした。送りはパートナーがほとんど行ってくれていたので「半分にした」と思っていましたが、始業時間前に送って行くよりも、お迎えに遅れないように仕事を調整して切り上げて会社をでることのプレッシャーの方がはるかに重くてつらい、ということに気づき始めました。連日、上司や同僚に「すみません」と謝りながらバタバタと会社を出て、ギリギリに保育園に滑り込み、先生や子どもに「遅くなってごめんね」と言い、飲み会や残業があると毎回パートナーに「ごめんね」と謝ってお迎えに行ってもらう生活を1カ月ほどしていたら、「なんで私ばっかりこんなに謝らなければならないのだろう......」とノイローゼ気味に。パートナーと相談して、送りとお迎えで分けるのではなく、送りもお迎えも2人で分担する形に変えました。自分がお迎えの担当ではない日にじっくり仕事をしたり、飲み会に行ったりができるようになり、「ごめんなさい」を言う機会が激減して、メンタルも落ち着きました。

【スケジュール共有でストレス軽減】
1 パートナーとママがいつ「絶対に動かせない予定」が入っているのかを事前に共有しておくと、お迎えの調整に加え、突然の残業や子どものお熱対応などの時にやりとりが減り、便利なのはもちろん、「え、なんで突然飲み会とか言うの?」「今日はお迎えをお願いするって言ってたじゃん !」とスケジュールの認識違いによるストレスも減ります。我が家では「Time Tree」という共有スケジューラーを使っています。

2 私がシフト制の仕事をしているので、毎週土曜日の夜にパートナーと一緒に1週間後のお迎え当番決めや予定の共有時間を紙のカレンダーに書き込んでいます。定期的に仕事の状況などをゆっくり話す機会にもなり、いい習慣だなと思ってます。

C:その他

【働き方を見直し】
 我が家は私が激務かつ重い役職についていたこともあり、パートナーが働き方を見直し、在宅勤務OK、働く時間の自由度も高い会社へ転職し、家事育児をメインで担ってくれました!

【子連れOK! できる範囲でストレス軽減】
 子連れでもOKな気分転換法を探すのもオススメ。ママ友とおうちでデリバリーランチをすれば、子どもを見ながらゆっくり話せるのでストレス発散になります。寝かしつけ後の少し遅めの時間でも、ママ友となら気兼ねなく、時間を気にせず話せるオンライン飲み会が気分転換にはとてもよかったです ! ゆっくり、悩みを共有できる大人と話す時間があるだけで気持ちが軽くなるのでぜひ大事にしたい!

【対処する】パートナーの巻き込み方!

その1:いざというときのために日ごろから分担を

ママが復職後は、保育園から発熱によるお迎え要請がきたり、ケガで通院が必要になったりと、突然のハプニングの連続。ママがなんとかしてくれると思わず、いつでも子どもの面倒を1人で見られるように、パートナーにもママの復職前からできるだけ日常的に家事育児にかかわってもらいましょう。

その2:育児サポーター選びは共同作業で納得&安心

シッターさんを検討する場合は、パートナーと一緒にどんなサービスがあるかを調べたり、シッターさんを一緒に選んでもらったり、事前面談に同席してもらったりと共に悩んでもらって。子どもを預ける人を選ぶのは、とても悩むし、責任も伴う作業なので、ママ 1人ではとても重荷になるはず。パートナーと一緒に納得して選べば、自分では気がつかなかった視点で見てもらうことができ、安心感にもつながります!

その3:スケジュールの事前共有で“チームプレー”を大事に

残業、飲み会、ゴルフなどはママが復職前と同じように「勝手に」「突然」決めてもなんとかなるものではなくなったことを改めて伝えましょう。自分の予定の間、必ず誰かが子どものために時間を割いていることを理解してもらい、保育時間外に誰がどう見るのかを相談・調整する癖をつけてもらうことがママのストレス軽減にとても大事です!

<まとめ>

●ママだって自分の時間を持っていい! 当たり前!!
●ママが家事育児を手放す=悪じゃない!
家事育児はチームで行うもの
●無理をしても長続きしない。
使えるものはなんでも使って、持続可能性のある
生活を仕組み化することが大事

『先輩ワーママと考える 仕事と育児のちょうどいいをみつける本』(ハガツサ)の書影
『先輩ワーママと考える 仕事と育児のちょうどいいをみつける本』(ハガツサ)

 

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雪代すみれ

雪代すみれ

フリーライター。企画・取材・執筆をしています。関心のあるジャンルは、ジェンダー/フェミニズム/女性のキャリアなど。趣味はヘルシオホットクックでの自炊。



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