漢方家・ロン毛メガネさんに聞いた、心と体を養う生活 #デジタルネイティブたちの食わずらい|特別編

 漢方家・ロン毛メガネさんに聞いた、心と体を養う生活 #デジタルネイティブたちの食わずらい|特別編
canva
腰塚安菜
腰塚安菜
2023-05-20
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今日からできる、心と体を養う生活|漢方養生家・ロン毛メガネさんに聞いた

筆者は4月、SNSや動画で、初心者にもやさしく「漢方養生」を発信するロン毛メガネさんに出逢う機会がありました。

今回は「食わずらい」を抱えた際に、心身の不調に最も大きく関わる胃腸を大切にすべき理由(漢方では五臓六腑の「脾胃(ひい)」と呼ばれます)、心と体を養うヒントを伺いました。

ロン毛メガネさん

ロン毛メガネさん
Youtuber/漢方養生指導士のロン毛メガネさん

漢方養生の見方では、胃腸がとても大切です。なぜなら、胃腸が悪ければ、痩せている人も、太っている人も、どちらも悩むことになるからです。

「気血」をつくっているのが胃腸。「気血」とは漢方の言葉ですが、これをわかりやすく言い換えると「エネルギーをつくっているのが胃腸」ということになります。

体を車で例えると、胃腸がエンジンで、食べ物はガソリン。ですから、豪華で美味しくても体によくないものを沢山食べていたら動かなくなってしまうので、たまにはお休みさせることも大事になるのです。

体の問題で悩んでいる若い方、特に女性に特にお伝えしたいのは「気血」が不足になりやすいということです。

「気血不足」は、低体温、冷え、下痢気味、疲れやすくなる、憂鬱になるなど、心の部分まで影響が出るほか、むくみやすくなったり、食べていないのに太って見えたり「老けて見える」という現象もあります。

これから歳を重ねても若々しい大人の女性でいたい10代20代の皆さんだって、気になることですよね。

胃腸を養い「気血」を補う、食の具体的な選択で、例えばこんなことができます。

・疲れている日は「卵料理やお肉料理を選ぶ」「玄米ではなく、白米にする」

・お腹の調子が良くない日は「生野菜のサラダやお刺身といった、火を通していない食べ物を控える」

・胃腸が疲れている日は「味が薄いもの」「あっさり・さっぱり系」「スープ系」を選ぶ

胃腸をケアすることはもちろんですが、過労や夜更かしをしないことも大切です。特に女性の方は、胃腸を弱らせる「冷えを避ける」ことも。

体質には様々あるので全ての方にまとめて言えることではありませんが、冷え性の人や、常に冷たいものを食べている人は「外側、内側の両方から体を温める」方がよいでしょう。

外側からは、足首、膝、腰、お腹あたり、首回りを。内側からは、冷たいもの、乳製品、生ものを避ける(引き算)。白湯、生姜湯、シナモン紅茶、ミカンの皮やナツメが入った漢方茶を飲んで温める(足し算)といった生活の心がけが出来ますよ。

 

-例えば、1日1個、自分の心と体にいいことを始めるならば?という筆者に

すぐにできるのは、香港式でも日本式でも簡単にできる「スープ養生」です。

香港では、常に温かいものを出す文化がありますが、肉、ナツメ、山芋などと季節に合わせた野菜を入れたスープを毎日の食事に取り入れる習慣もあります。

それを日本式にすると、やっぱりお味噌汁を中心に、白米ご飯を添えた和食なら安心ですね。

 

-胃腸や「気血」のために具体的にどんな食材を選んだらいいですか?という筆者に

「山芋、かぼちゃ、ジャガイモ、鶏肉、赤身の魚」など、身近なスーパーで手に入る食材でも「気血」を補う養生の食事が出来ます。

「ナツメ」や「クコの実」のように特別な薬膳の食材が入っていなくても、自分の体調を考えて準備すれば、それだけでも「薬膳」になるんです。

あなたの意識次第で、今日から変われますよ!

終わりに

「養生」というと、特別な食事法のプログラムや、療養生活のようなイメージも持ちますが、ロン毛メガネさんのお話を聞いて筆者なりの言葉にすると、まずは「自分の心と体にいいことをする」と決めるだけでも、1つの「養生」アクションになっていると考えられました。

これは10代の方々はもちろん、周囲で働く全ての人にも、自分にも言えることです。

筆者が参考にしたこの本を教科書に、まずは「1日1個、自分の心と体にいいことをする」と決めて、学業や仕事に取り組む上で土台となる生活を整え始めてみてはいかがでしょうか。

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誰もが不安なアンダーコロナ時代だから、みんなで共感できる。

デジタル時代の「わずらい」(患い・煩い)に社会みんなで共感するためのヒントをお届けしました。

 

*これを読んでいる10代の方がいらしたら、以下をご紹介します。

ポータルサイト:「10代のあなたへ」

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腰塚安菜

腰塚安菜

慶應義塾大学法学部政治学科卒業。学生時代から一般社団法人 ソーシャルプロダクツ普及推進協会で「ソーシャルプロダクツ・アワード」審査員を6年間務めた。 2016年よりSDGs、ESD、教育、文化多様性などをテーマにメディアに寄稿。2018年に気候変動に関する国際会議COP24を現地取材。 2021年以降はアフターコロナの健康や働き方、生活をテーマとした執筆に転向。次の海外取材復活を夢に、地域文化や韓国語・フランス語を学習中。コロナ後から少しずつ始めたヨガ歴は約3年。



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