【里芋】ジャリジャリ食感の里芋とほっくりした里芋、違いは何?どうやって見分ける?管理栄養士が解説
里芋はほくほくして美味しいですが、ときにはジャリジャリしたものもあります。ジャリジャリした里芋は固くて美味しくないため、できるだけ避けたいですよね。そうは言っても、どこで見分ければ良いかわからない方もいらっしゃるでしょう。 そこで里芋の見分け方について解説します。
そもそも里芋とは?特徴や旬などについて紹介!
里芋はサトイモ科に属する植物です。
茎が肥大したものであり、親芋を中心に周りに芋が育っていきます。
親芋から分球したものを小芋、小芋から分球したものを孫芋といいます。
一般的に小芋がよく食べられています。
北海道を除く全国で生産されており、主な産地は宮崎県や千葉県です。
初夏から秋にかけて収穫されます。秋に収穫された里芋は貯蔵され、5月頃まで出荷されます。
里芋は芋類の中では特にカロリーが低いことが特徴です。また、血圧の低下に役立つカリウムや腸内環境の改善に良いとされる食物繊維などの栄養素が多く含まれています。
なぜジャリジャリした食感になる?
なぜ里芋がジャリジャリした食感になってしまうのか気になる方もいらっしゃるかもしれません。
その理由としては主に2つ挙げられます。
1つ目は、里芋が水晶症になっていることです。
里芋は芋が固くなる水晶症を引き起こすことがあります。品種によっては、芋が成長する過程で、他の芋にデンプンが取られてしまいジャリジャリとした固い食感になり品質が落ちてしまいます。里芋の生産が終わる時期には水晶症の芋が増えやすくなるため、秋以降に購入する際は硬い里芋が混ざっている可能性があると考えられます。
2つ目は、里芋が冷え過ぎてしまうことです。
里芋は寒さに弱く、冷えすぎると固くなります。固くなると調理しても柔らかくならないといわれています。
そのため、冷え過ぎないように保存方法を工夫することが必要です。
美味しい里芋の見分け方とは?
美味しい里芋はどうやって見分ければ良いのでしょうか。ここからは里芋を選ぶポイントを紹介します。
まず、皮は乾燥しておらず、しっとりと湿っているものが新鮮であるとされます。また、皮のしま模様がくっきりして等間隔のものを選びましょう。
最もおすすめの里芋は、泥が付いたものです。泥がついたものは風味が良く品質が良いとされています。できれば泥が付いたものを選ぶと良いでしょう。
保存を工夫して里芋を長持ちさせよう!
里芋を買ってもすぐに使用できない場合もありますよね。そこで里芋を美味しく長持ちさせる方法を紹介します。
里芋は高温多湿を好み、乾燥や寒さに弱い食品です。
そのため、泥付きのものは新聞紙に包んで常温か冷暗所で保存するようにしましょう。冷蔵庫での保存は避けてください。
またビニール袋に入れられている里芋はカビが生え腐りやすいため、ビニール袋から出して保存することがポイントです。
洗ってあるものはなるべく早く使い切るようにしましょう。
里芋の見分け方と保存方法について解説しました。
泥付きの里芋は洗うのに手間がかかりますが、風味が良く品質が良いとされています。できれば泥が付いた湿った状態の里芋を選ぶと良いでしょう。
ビニール袋に入れることや冷蔵庫で保存することは品質の劣化を招くため、新聞紙に包んで常温か冷暗所で保存することがポイントです。
今回の記事を参考に里芋を美味しく食べてくださいね。
【参考文献】(2023年3月1日閲覧)
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・農林水産省「さといもを下茹でしたところ、非常に固くて食べられたものではありませんでした。さといもが固かった理由は何ですか。」
AUTHOR
一ノ木菜摘
管理栄養士/ライター。短大卒業後、病院で栄養士として働きながら管理栄養士免許を取得。その後は病院の管理栄養士やコールセンターなどの経験を経てライターとして活動を始める。ダイエットや食品、メンタルなどのヘルスケアについて論文などの科学的根拠をもとにコラムを執筆している。
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