「体力が落ちた…」疲れやすさを実感中の人はやってみて|運動が苦手でも筋力が無理なくつくポーズ
40代以降は体力の低下や疲れやすさを感じやすくなります。健康のためにも筋力をつけたいとは思うけれど、体力に自信がない、体が疲れてやる気が起こらない…そんな人にこそおすすめの、全身をしっかり使う「バッタのポーズ」にトライしてみませんか?
体力アップ、疲れにくい体づくりには筋力
体力の衰えや疲れやすさは筋力の低下も理由の一つとして考えられます。バッタのポーズは以下のような体の背面のさまざまな筋肉を使い、この中には全身の中で大きな面積を占める筋肉も含まれています。筋肉を使うと、体に熱が生まれてエネルギー消費量がアップして(代謝アップ)、太りにくい体づくりにつながっていきます。
また、バッタのポーズでは姿勢改善、体幹強化、肩こりや腰痛の解消などの効果も期待できます。きつい運動や筋トレに苦手意識を持つ人、何から始めたら良いのかわからない人へのはじめの一歩としておすすめです。
背面にはこのような筋肉があります。
前鋸筋
肩甲骨と肋骨をつなぐ、脇の下付近にある筋肉。腕の動きに関わるだけでなく、肩を下げる働きもあり、硬くなると肩をすくめる(肩が上がっている)状態になってしまうため肩こりの原因に。
脊柱起立筋
背面から深い位置、首から腰まで、背骨の両側にある、腸肋筋・最長筋・棘筋の総称。背骨をあるべき状態に保って姿勢を維持するので、筋力が弱くなると姿勢のくずれやそれに伴う腰痛が起こりやすい。
大臀筋
お尻の外側の筋肉。体の中で大きな面積を占めているので、ヒップアップだけでなく代謝アップにも効果的。
ハムストリング(もも裏)
骨盤の一部とつながっている筋肉。あまり使われずに硬くなると、骨盤を正しい位置に安定させることができず、姿勢が崩れる(猫背)原因に。
ヒラメ筋
ふくらはぎの主な筋肉のひとつ。「第二の心臓」としての働きがあるため、筋力が弱くなると足元の血液を心臓に戻す力が弱くなって血流が悪くなり、冷えやむくみのもとに。また足首を伸ばす働きもするので、しゃがむのが苦手な人は鍛えておきたい筋肉。
バッタのポーズやり方
体の後ろ側の筋肉を意識しながらやってみましょう。
① うつ伏せになっておでこを床につけ、腕は手のひらを上に向けて胴体の横に
② 息を吸いながら、胸、腕、足を持ち上げる。指先とつま先を後ろにしっかり伸ばす
③ 目線は前方の床の方へ向ける。顎をあげすぎず、首の後ろのスペースを保てるようにする
④ 3-5呼吸を目安にポーズを保ち、最後の吐く息が終わったらゆっくりとうつ伏せに戻る
上半身や脚を高く上げることがポーズの目的ではありません。また、腰から体を反らせようとすると腰椎に負担がかかって腰痛のもとになってしまいます。
高く上げることよりも、首から腰まで背骨のラインを意識して、長く伸ばすようにポーズをとりましょう。
AUTHOR
吉田加代子
オーストラリア・ブリスベン在住、東京都出身。日本とオーストラリアでの会社員生活を経て、2012年よりオーストラリアでヨガ講師としての活動を開始。ハタヨガやリストラティブヨガクラスの他、音響楽器シンギング・リン®を使ったサウンドセラピーも提供。ヨガや音の効果を活かして、クライアントの心身の健康をサポートしている。
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