ダイエット効果以外にも!管理栄養士が教える【高たんぱく食】のメリットは?食べすぎるとどうなる?
コンビニエンスストアなど、街の中でも「高たんぱく」を売りにする商品を目にする機会が増えましたね。「体に良さそう」なイメージのある「高たんぱく食」ですが、実際はどのような効果があるのでしょうか?管理栄養士がご紹介します。
高たんぱく食のメリットとは?
たんぱく質は、炭水化物(糖質)、脂質とともに「三大栄養素」と呼ばれ、体をつくったり酵素やホルモンとして体の機能の調整をしたりします。
たんぱく質はほかの三大栄養素、炭水化物・脂質に比べて「脂肪になりにくい」という特徴があります。炭水化物や脂質の食べ過ぎを防ぎ、その分たんぱく質を多く食べることは脂肪を体に増やさないために効果的なのです。
また、たんぱく質はアミノ酸からつくられています。人の体に必要なアミノ酸は20種類。そのなかで9種類のアミノ酸は体内で合成できないので、食事から取り入れなければなりません。高たんぱくな食事を心がけることで、不足しがちなアミノ酸もしっかり摂取できますね。
たんぱく質は、筋肉や内蔵だけでなく、人の髪の毛や皮膚などもつくります。人は生命を維持するために必要な部分から優先してつくるため、たんぱく質が不足したら髪の毛や皮膚の調子が悪くなり美肌からも遠ざかってしまいます。
脂肪を増やさない体、健康的な見た目のためにも、必要な量のたんぱく質をしっかりとることが重要だとわかりますね。
手軽に食べられる高たんぱく質な食材とは?
「高たんぱくな食事をこころがけるには、なにを食べたらいい?」という疑問にお答えします。特別なものではなく、スーパーやコンビニなどで気軽に手に入る食材ばかりです。
乳製品
牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品は、良質なたんぱく質を含むおすすめの食品です。砂糖の多い甘いおやつをやめて、チーズやヨーグルトを間食にしてみるのもいいですね。
たまご
日々の食事に取り入れやすいたまごも、良質なたんぱく質を得られる食品です。サラダや小鉢料理など、低たんぱくになりやすいおかずに、たまごをトッピングすると不足しがちなたんぱく質を手軽にプラスできますよ。
肉類
牛肉、豚肉、鶏肉などさまざまな肉類がありますが、なかでも鶏肉は「高たんぱく、低カロリー」な食材です。気になる脂も、鶏皮の部分を取り除くことで脂質をおさえられます。
魚類
良質なたんぱく質を含む魚は、中性脂肪やコレステロールを低下させるDHAやEPAも含む食材です。特にいわしやサバなど青魚にDHA、EPAが豊富に含まれています。たんぱく質とともに摂取しておきたいですね。
大豆類
大豆は植物のなかではめずらしく、良質なたんぱく質を含む食材です。豆腐、豆乳、納豆など、大豆の加工製品はさまざまなものがあるので、メニューに合わせて大豆を取り入れたいですね。
たんぱく質には、肉や魚などの動物由来のたんぱく質と、大豆などの植物由来のたんぱく質があります。
食べすぎるとどうなる?
必要なアミノ酸を摂取するためにも、1種類の食材だけでなく、さまざまな食品からたんぱく質を食べるのがおすすめです。「豆腐が低カロリーだから」と、豆腐ばかりをたんぱく源にしていると、動物性たんぱく質の摂取量が少なくなってしまいます。
また「高たんぱく」を意識しすぎてしまうと、栄養バランスが崩れるかもしれません。「主食(ごはんやパン)を食べずに、その分たんぱく質を食べる!」といった偏ったことはやめましょう。
てのひらサイズのお茶碗1杯のご飯に、しっかりとたんぱく質、サラダ、などバランスをとって食事をしてみてくださいね。
AUTHOR
なつめももこ
管理栄養士/Webライター/イラストレーター。管理栄養士として病院に7年間勤務。出産を機に「子どもとの時間を大切にしながら働くこと」を目標にフリーランスのWebライター&イラストレーターとして活動開始。現在は栄養に関する記事を執筆するほか、未経験からイラストレーターになる方法について発信している。
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