ダイエットの大敵「冷え」の原因は、貧血or血行不良?管理栄養士が教える【ダイエット朝ごはん】

 ミネストローネ
GLOCAL EATs|トトノイメシ
石松佑梨
石松佑梨
2023-01-07

アスリート専属管理栄養士として活動する石松佑梨さんが提案する、ダイエット朝ご飯。今回は血流改善をテーマにした食トレです。

広告

ダイエットの大敵「冷え」の原因は、貧血or血行不良?

日本人女性の半数近くが「かくれ貧血(貧血の診断はないが、貯蔵鉄が不足している状態)」と言われています。自覚はなくても、普段の小さな不調の数々が、貧血を原因としている可能性は大いにあるのです。

あなたの不調は、貧血or血行不良?どっち??

以下に①貧血、②血行不良が原因で起こる不調を挙げてみました。思い当たる症状があればチェックしてみてください。

①貧血による不調

  1. 不安になりやすい
  2. 動悸、めまい、立ちくらみ
  3. 物忘れ
  4. 不眠、多夢
  5. 目のかすみ
  6. 白髪
  7. 抜け毛
  8. 生理不順
  9. 乾燥肌
  10. 冷え

②血行不良による不調

  1. イライラしやすい
  2. しみ、そばかす、目の下のクマ
  3. 内出血ができやすい
  4. 血管が浮き出る
  5. 頭痛
  6. 肩こり
  7. 関節痛
  8. ひどい生理痛、レバーのような塊
  9. カサカサ肌
  10. 手足の冷え

いかがでしたか? 

症状が①か②のいずれかに集中した方もいれば、両方とも当てはまる方も多かったのではないでしょうか。両方とも当てはまる方は、貧血(①)改善を行ってから、血行不良(②)を改善しましょう。①②を同時に進めてもいいのですが、まずは貧血改善に集中することで、血行改善は進めやすくなるのです。

どちらのタイプも、とにかく冷やさないで!

また①② に共通するのが「10.冷え」です。

ひどい貧血は冷えを悪化させます。貧血の改善には胃腸を整えながら、血液の材料となる鉄やたんぱく質を摂るようにします。※詳しくは3つ前の記事(→コチラ)をご覧ください。

一方、手足の冷えが顕著な方は血行不良の可能性があります。血液の巡りが悪いため、体の隅々まで栄養や酸素が届かないのです。さらにこれから寒くなってくると、体は熱を逃さないように血管を収縮させて血流量を減らします。血行不良は冷えをもたらし、冷えはさらなる血行不良を招くことになるのです。このような悪循環に陥らないためにも、とにかく体を冷やさないようにしましょう。

朝におすすめ「+プラス温巡」薬膳3選

薬膳には、体を冷やす「寒涼性」、体を温める「温熱性」、体を冷やすことも温めることもしない「平性」の食材があります。寒涼性の食材には温熱性の食材を組み合わせて、冷やさない工夫をしましょう。

①リンゴヨーグルト+シナモン

りんごヨーグルト
リンゴヨーグルト+シナモン
Photo by Adobe Stock

リンゴヨーグルト(涼性):リンゴには胃腸を整えて栄養を吸収しやすくする働きがあります。ヨーグルトに含まれる鉄やたんぱく質の吸収率を高めることで貧血改善に繋がるのです。また、リンゴポリフェノールの脂質代謝を促す働きは、動脈硬化予防への効果も期待できます。

シナモン(熱性):リンゴヨーグルトは血流改善に向いています。ただし体を冷やしてしまうので、シナモンで冷えを取り除きましょう。シナモンアルデヒドという成分は末梢血管を拡げて手足先まで血液を届けてくれます。

②わかめうどん+七味唐辛子

わかめうどん
わかめうどん+七味唐辛子
Photo by Adobe Stock

わかめうどん(寒性):わかめは体内にこもった熱と水分を排出し、気を巡らせる働きがあります。また、ぬめり成分であるアルギン酸は血中コレステロールの上昇を抑え、動脈硬化を防ぐ働きがあります。

七味唐辛子:わかめの冷やす作用は七味唐辛子で和らげましょう。七味唐辛子は唐辛子、山椒、黒ごま、陳皮、青のり、麻の実、けしの実などのミックススパイスです。発汗を促す唐辛子や、冷えを取り除く山椒は熱性の食材です。また、黒ごま(平性)に含まれるセサミンやビタミンEはコレステロールの酸化を防ぐことで血流改善に繋げられます。みかんの皮を干した陳皮は温性です。爽やかな香りは巡りをよくしてくれます。

③トマトスープ+黒胡椒

トマトスープ
トマトスープ+黒胡椒

トマト(寒性):胃の働きを正常にし、消化を助けてくれる食材です。またリコピンの抗酸化作用には動脈硬化を防ぐ働きがあると言われています。

黒胡椒(熱性):トマトの体を冷やす作用は、黒胡椒をトッピングして軽減させましょう。またニンニクやタマネギには気血を巡らせ、体を温める働きがあります。

いかがでしたか?

血流は4ヶ月〜半年で改善できます。冬がんばったら、春には違うわたしが待っていると思うとワクワクしませんか。何かを始めたいと思っている方は、ぜひこの冬一緒にチャレンジしましょう。

広告

AUTHOR

石松佑梨

石松佑梨

サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

りんごヨーグルト
わかめうどん
トマトスープ