【更年期世代の白髪問題】白髪を予防し黒髪に戻る!?頭皮が蘇る生活習慣&マッサージ|育毛プロが伝授

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【更年期世代の白髪問題】白髪を予防し黒髪に戻る!?頭皮が蘇る生活習慣&マッサージ|育毛プロが伝授

白髪は遺伝や加齢が原因だからと諦めていませんか?白髪家系の人は白髪を予防することも難しく、一度白髪になったら元に戻せないのでしょうか? 予約が取れない人気のヘッドスパ専門店「プーラ」の創業者で、白髪ケアと育毛のプロフェッショナルである辻敦哉さんに、白髪の正しい知識と対策をうかがいました。

白髪家系でも諦めないで!問題は体質より生活習慣

―年齢を重ねると目立ってくる白髪。正しくケアするためにも、まず白髪になるメカニズムを教えてください。

「髪の毛はもともと白色の状態で作られ、色素細胞のメラノサイトの働きによって黒色に色づけされます。しかし髪の毛に届く栄養は毛髪を作ることに優先的に使われるため、栄養が尽きてしまうとメラノサイトの働きが低下し、メラニン色素が生成されず白髪が増えてしまうのです」(辻敦哉さん)

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―つまり「栄養不足」は白髪の大敵ということですね。ほかにはどんな原因がありますか?

「遺伝により白髪のDNAを受け継ぐことはありますが、日頃の生活習慣が髪の健康状態を悪化させているケースがほとんどです。その一因が食生活の乱れによる栄養不足であり、また栄養は足りていてもそれが髪に十分に運ばれなければ白髪を招きます。髪に栄養を運んでいるのは血液なので、『血液が正常に作られ、その血液が肝臓できちんと貯蔵され、さらに髪に血液が送り出される状態』ができていることが大事。血液の生産、貯蔵機能の低下は食事の質と関係があり、またストレスフルな生活は血流を停滞させます。リラックスできず交感神経が活発な状態が続くと血管が収縮して血流が悪くなり、髪に栄養が行き届きにくくなるので休息も大切に」(辻敦哉さん)

―また女性の場合、更年期になると女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が低下しますが、それも白髪に影響しますか?

「女性ホルモンのエストロゲンには、髪を健康に保つ働きがあります。だから分泌量が減ると白髪だけでなく髪のハリ、コシ、ツヤが失われてしまいます。更年期が始まる40代半ばから髪に元気がなくなりロングのストレートヘアを保ちにくくなった、と思うのはエストロゲンの減少が影響していると言えます。更年期は避けては通れない体のステージなので、食事や睡眠など生活習慣を整えてカバーしましょう」(辻敦哉さん)

気になる「部分白髪」も、原因がわかれば対策可能

―髪全体ではなく一部分が集中的に白くなる「部分白髪」に悩む女性も多いです。白くなる箇所によって原因は異なるのでしょうか?

前頭部の白髪

「前頭部の白髪は眼精疲労と関係があります。目の周りの眼輪筋は前頭筋とつながっているので、目の疲れを放っておくと前頭筋や視神経が緊張して血流が悪化し、前頭部の白髪が増える可能性があります」(辻敦哉さん)

こめかみの白髪

「奥歯の噛みしめが強いとあごの外側に位置する咬筋が緊張し、血液の流れが停滞しこめかみに白髪ができやすくなります。集中しているときや緊張を感じたときは、無意識に奥歯を噛んでいることがあるので意識して力を抜く習慣をつけて」(辻敦哉さん)

生え際の白髪

「生え際の白髪は顔のむくみが原因です。顔がむくんで皮膚が下に引っ張られると生え際にテンションがかかり、血液の流れに支障が現れます。むくみやすいときは、腎臓と肝臓の働きが低下し、デトックスが正常に行われていない可能性があります」(辻敦哉さん)

分け目の白髪

「頭頂の分け目の白髪は、紫外線による髪へのダメージが一因。また頭頂部は心臓から遠く、なおかつ血管が細いため血液が十分に届きにくいので血行不良も影響します」(辻敦哉さん)

 

頭部の緊張を取るにはマッサージが効果的。次に辻敦哉さんが紹介する「マッサージ法」を試してみましょう!

正しくケアすれば、「白髪は黒髪に戻ります!」

― 鏡で白髪を見つけると、年齢を感じてガッカリすることも……。一度白くなった髪は、もう黒髪に戻りませんか?

「そんなことはありません。ただし髪の健康に関しては解明できていないことが多く、『○○をしたら100%白髪が黒髪に戻る』というエビデンスに基づく方法はないのが現状です。そうは言っても『食事の質を高め、血流を良くする』、このふたつを行うだけでかなりの改善効果が期待できますし、実際に私は白髪が黒髪に戻った例をたくさん見てきました。次の『5つの生活習慣』を白髪の予防と対策に役立ててください」(辻敦哉さん)

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画像提供:ヘッドスパ専門店ソライロ PRODUCE BY プーラ(愛知県岡崎市)

白髪が根元から徐々に黒髪に戻った実例。

白髪を増やさないための5つの習慣

1.食事の質を上げる

「五大栄養素の炭水化物、脂質、タンパク質、ミネラル、ビタミンをバランスよく摂取したうえで、『アントシアニン』という栄養素を含む黒ゴマ、ブルーベリー、赤シソなどを意識して食事に取り入れると効果的です。また調味料の「さしすせそ」(砂糖・塩・酢・醤油・味噌)を天然のものに変えることをおすすめします。精製された砂糖はカリウム、カルシウム、亜鉛などのミネラルが失われ、精製された塩もミネラルがほとんど含まれていません。サプリメントをたくさん買うより、昔ながらの製法で作られた調味料を選ぶほうが高いコストパフォーマンスで白髪予防に必要な栄養素を摂取できます。そして野菜や果物は旬のものを選び、添加物を含む加工食品を食べる回数を減らしましょう」(辻敦哉さん)

2.運動習慣をつける

「血流を促進するには筋肉を動かす必要があります。運動の中でもヨガは、筋肉を使うだけでなく呼吸を意識することで交感神経と副交感神経のバランスが整い、ストレスからくる自律神経の乱れを改善できるとても有効なツールです」(辻敦哉さん)

3.生活習慣の改善

「長い時間椅子に座り続けていると、全身の筋肉が緊張し頭部への血流が悪くなります。デスクワークの人はスタンディングデスクを取り入れたり、ストレッチをしたりして体の緊張をほぐす習慣をつけましょう。またスマホを手放せない人も要注意。目、首、胸周りが緊張するほか、情報過多の状態は交感神経を活性化させるのでスマホなどのデジタル機器とは適度な距離を取るように意識して」(辻敦哉さん)

4.白髪は抜かない

「白髪を見つけるとつい抜きたくなりますが、絶対にNG。白髪を拭くと毛穴にストレスがかかったり、炎症を引き起こしたりするリスクがあります。髪の毛はひとつの毛穴から数本生えているので、白髪以外の毛にも悪影響を及ぼす可能性も。また抜き続けると生えてこなくなることもあるので、少ない白髪ならカットして対処しましょう」(辻敦哉さん)

5.マッサージ法

「マッサージは、筋肉の緊張をほぐして血液とリンパの流れを良くするのが目的ですが、頭だけほぐしても不十分。頭・首・鎖骨にかけてほぐし、脇の下の腋窩(えきか)リンパ節に続く『老廃物の通り道』を作る必要があります。まず腋窩リンパ節に近い胸周りからほぐし、次に首・頭の順にマッサージしましょう」(辻敦哉さん)

・胸周り

左手の親指以外の4本の指を、右鎖骨から指3本ぶん下にセット。後方に押し開くイメージで、胸の中心から外側に向かってらせんを描きながら大胸筋をほぐす。痛すぎず気持ちいいと感じる強さで2~3セット×1日3回。反対も。

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『「髪が増えるしくみ」から考案 頭皮が蘇るすごいマッサージ』(アスコム)より

・首

頭の重みを利用して、20秒~30秒かけてゆっくり首を左回りで回す。首筋、首の前後をまんべんなくストレッチし、特に凝っている部分は動きを止めてじっくりストレッチ。早く回すとストレッチ効果がなくなるのでNG。1セット×1日3回。反対も。

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『「髪が増えるしくみ」から考案 頭皮が蘇るすごいマッサージ』(アスコム)より

・頭

机に両肘をついて腕を固定し、頭の重さを利用して力をかけて側頭筋を指の腹で円を描くようにマッサージする。次にこめかみから前髪の生え際に手首をあて、前頭筋をゆっくりと押し上げる。各1分×1日3回。

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『「髪が増えるしくみ」から考案 頭皮が蘇るすごいマッサージ』(アスコム)より

カラーリングの一歩はヘアマニキュアから。ヘアカラーは最終手段

― 白髪を染めたいけれど髪へのダメージが心配。ダメージを少なく染める方法はありますか?

「酸化染料のヘアカラーは刺激が強いので、白髪が少ないうちは使用を避けたいところ。それに化学成分で染めると白髪だけでなく黒髪の部分にもしっかり色が入るため、根元が伸びてくると白・黒・染めたカラーにくっきりわかれてしまい頻繁に染めることになり、髪がどんどんやせ細っていきます。対策としては、最初からヘアカラーを使うのではなく、髪と頭皮へのダメージが少ない植物成分のヘナ、または髪の毛の周りを色でコーティングするだけのヘアマニキュアを使うことをおすすめします」(辻敦哉さん)

― 白髪が増えてカラーリングを使わざるを得なくなったら、美容院でオーダーするとき、また自宅で染めるときは何に気をつければいいですか?

「ヘアカラーは刺激が強いので頭皮につかないように、美容院では『根元を浮かせてください』とオーダーしましょう。市販のヘアカラー剤を使って自宅で染める場合、泡タイプはムラなく染まりますが頭皮につくため、クリームタイプを選んでください」(辻敦哉さん)

― また最近では、エイジングを受け入れてグレーヘアを楽しむ人も増えています。白髪染めからグレーヘアへ、自然に移行するためのアドバイスをお願いします。

「グレーヘアをお考えの場合も、ヘアカラーではなくヘアマニキュアを使うのがおすすめです。その場合、薄い色味を選ぶとうっすらと色が入り、その色が少しずつ抜けていくので自然な移行が可能に。白髪に薄い黄色が混ざって気になるときは、反対色である紫色のヘアマニキュアを使うときれいで上品なグレーヘアになりますし、ヘアマニキュアは髪にツヤを与える効果も期待できます。白髪を増やさない対策をしながら、自分の年齢を受け入れて髪の変化をポジティブに楽しんでください」(辻敦哉さん)

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『「髪が増えるしくみ」から考案 頭皮が蘇るすごいマッサージ』(アスコム)

教えてくれたのは…辻 敦哉さん

ヘッドスパ専門店「プーラ」代表。現在は東京・埼玉・栃木・神奈川・愛知・兵庫・大阪に店舗展開し「プーラ式ヘッドスパ」を普及させる。ヘッドスパプロデューサーの傍ら脱毛症の研究に取り組み免疫力を上げて脱毛症の改善を目指す免疫育毛法®を提供。社会貢献の一環として、小児がんや脱毛症・抜け毛に悩む小児とその家族の支援に従事。また白髪ケア・育毛に関する著書を執筆し、ベストセラーも多数。最新刊『「髪が増えるしくみ」から考案 頭皮が蘇るすごいマッサージ』(アスコム)では、辻式育毛マッサージ法を紹介。ヘッドスパ専門店「プーラ」https://www.spa-pula.com/

監修医師/佐藤瑠美先生
内科医として朝倉医師会病院に勤務。医学博士、内科認定医、総合内科専門医、感染症専門医、感染症指導医、呼吸器専門医、呼吸器指導医、アレルギー専門医、化学療法認定医、化学療法指導医、抗酸菌症認定医、抗酸菌症指導医、インフェクションコントロールドクター、肺がんCT検診認定医

text by Ai Kitabayashi

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ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。

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