口臭や虫歯につながるだけじゃない【ドライマウス】口の中の乾燥を軽減し潤いを取り戻すセルフケア

 口臭や虫歯につながるだけじゃない【ドライマウス】口の中の乾燥を軽減し潤いを取り戻すセルフケア
Adobe Stock
仁平美香
仁平美香
2022-10-03

女性に特に多いドライマウス。その原因や症状も個人差があり、自分でも気づかないうちに乾ききっていたということも。放っておくと虫歯や口臭の原因となるだけでなく、味覚にも影響を与えてしまいます。今日は日常で気を付けたいこと、また唾液の分泌を促進し、呼吸の改善にもつながる簡単なセルフケアを紹介していきます。

広告

ストレスや薬の副作用、疾患や喫煙などでおこるドライマウスですが、更年期に女性ホルモンが低下した際にも起こりやすく、男性に比べて女性に多い症状と言われています。口だけでなく膣や目などの粘膜組織が乾燥する症状に悩む方も女性ホルモンの減少は大きな原因です。

ドライマウス主な原因と症状

口の渇きに気づいていない方も、ひとつでも症状が当てはまる方は知らず知らず唾液の分泌量が減っているかも。

ドライマウスの原因

ストレス、薬の副作用、女性ホルモン低下、口呼吸、糖尿病、腎不全、シェーグレン症候群(自己免疫疾患)、加齢による唾液や筋力低下.etc

ドライマウスの症状の例

口が渇く、虫歯が急に増えた、歯周病になった、口臭が気になる、口の中のネバつき、パンなど乾いたものを飲み込みにくい、舌に痛みを感じる、舌がまわらす話しにくい、食べ物の味が感じ取りにくく、濃い味付けでないと美味しいと感じない etc

※ドライマウスの症状には個人差があり、原因も更年期症状やストレスだけでなく、病気が隠れていることもあります。口以外の乾燥もある、関節の痛み、疲れ、だるさ等々つらい症状が続く場合は必ず専門医にご相談ください。

口の中の潤いは健康に欠かせないもの

唾液はたくさんの働きがあり、さまざまな症状を抑えるだけでなく、私たちの健康を守ってくれています。食事の際には唾液に含まれるアミラーゼが、ご飯やパンなどのデンプン質を分解して、麦芽糖という体に吸収しやすい形に変えてくれます。消化は胃からではなく、口の中からはじまっているのですね。また唾液には、歯についてしまった食べ物のカスを洗い流す役割もあるので、虫歯や口臭の予防にも一役かっています。さらに、酸性になった口内を中性に戻して、歯のカルシウムが溶けるのを防ぐ&再石灰化する作用も持っています。さらには傷を修復する作用も!知れば知るほど、口の中の潤いは大切だと実感しますよね。

口の中の乾燥を軽減し、潤いを作ろう

ストレスが原因になっている場合も多いので、規則正しい生活をし、適度な運動をする、睡眠の質をあげる努力をするなど基本的なところから見直し、よく噛んで食べること、そして酸っぱいものを食べて唾液の分泌を促しましょう。レモンや梅干しなどを思いうかべるだけでも唾液線が刺激されます。水分や油分をこまめにとる、姿勢を整えて腹式呼吸をゆったり行うこともおすすめです。症状がつらいときはアルコールやカフェイン、塩分の多い食べ物を控えることも口腔内の乾燥の緩和につながります。以下に口の中の潤いをアップさせるセルフケアを2つ紹介しますので、よけれは実践してみてください。

唾液分泌を促すマッサージ

まずは舌下線、顎下線、耳下線を刺激するセルフマッサージから。

1)顎の下に両手の親指を当て、エラの裏側の部分を耳の下まで何か所かにわけてやさしく圧を加える。そのあと、顎の下から耳の下までエラの部分を親指で下から上にやさしくこすり上げる。

2)人差し指と中指をほほに当て、奥歯のあたり(耳のたぶの前あたりからエラにかけて)をやさしく指で円を描くようにマッサージ。

※強く押しすぎないように痛くない範囲でおこないましょう

唾液分泌を促す舌のワーク

舌を動かすことで唾液の分泌がよくなるだけでなくインナーマッスルを刺激して呼吸を整える効果も期待できます。

1)両耳を横にひっぱる

2)舌を上に向けてべーっと出す

3)舌を舌に向けてベーっと出す

4)口を閉じ、舌で円を描くように口の中をなめる、左右5回ずつくらい

これからの季節、秋は乾燥により不調がでてきやすい時期。口の中の潤いを守って健やかに過ごしていきましょう。

広告

AUTHOR

仁平美香

仁平美香

WAY-TOKYOヨガ&ボディケアサロン主宰 パーソナルヨガおよびグループレッスンの他、オイルマッサージ、指圧整体等を様々な年代のクライアントに提供。ヨガ講師(WomensAwarenessYoga、月経血コントロールヨガ、産後、マタニティヨガ等、講師養成スクールにて講師育成を行うほか、イベントやレギュラークラスで指導中)、栄養士。女性のためのヨガ協会代表。「カラダをゆるめてこころを整えるはじめての月経血コントロールヨガ」「医師もすすめる血管美人ヨガ」等8冊の著書がある。雑誌・WEB等コラム連載&監修多数。



RELATED関連記事