【秋に起きやすい不調とは】東洋医学に学ぶ、秋を迎える身体の準備「肺をケアする陰ヨガポーズ」

 【秋に起きやすい不調とは】東洋医学に学ぶ、秋を迎える身体の準備「肺をケアする陰ヨガポーズ」

秋の季節の気が少しずつ立ち込めてきます。季節は陽から陰へ。そんな自然界の変化に寄り添い一年を通して健やかに過ごせるように準備をしていきましょう。夏のうだるような暑さと湿気から秋は気温が下がり、空気が乾燥する季節。肺と大腸の経絡の滞りを陰ヨガポーズでじっくりと解消して秋に起きやすい鼻詰まり、咳、呼吸器系の不調を未然にケアしましょう

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陰ヨガは中医学と陰ヨガを融合したヨガ

陰ヨガは、3〜5分ほど筋肉をお休みさせた状態で1つのポーズを行う静的なヨガです。じっくりと時間をかけて重力に身体を委ね、関節や靭帯、腱といった身体のより奥にある組織に刺激を与えて柔軟性としなやかさを引き出していきます。

陰ヨガ
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中医学の概念の中には人体には、"経絡"という目には見えないエネルギーラインが全身をくまなく巡っていると考えられてきました。経絡は五臓(内臓)を中心に全身に栄養を供給している為、経絡のラインの流れの詰まりや滞りがさまざまな不調を引き起こす一因に。陰ヨガは、そのエネルギーラインにじっくりとアプローチをして巡りをよくすることで身体を内側から滋養し、バランスを整えていきます。

また、中医学は別名"陰陽バランスの医学"とも呼ばれています。この世のあらゆるものは陰と陽、例えば太陽と月、火と水、男性と女性、昼と夜、など真逆の性質のものが同時に存在し、常に変化しバランスを取り合いながら成り立っているというシンプルで奥深い概念です。

陰と陽、どちらかが正しい、優れているという事ではなく、どちらか一方が過剰になりすぎたり不足したりして不調和が起きる事で人の心身もさまざまな不調を引き起こすと考えられているのです。

陰と陽
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例えば、何気ない1日の中でも朝、太陽が登れば目が覚め、活動しはじめて子午線、13時に陽のピークを迎えると同時に、陰の性質へ切り変わることで日が暮れていきます。そして夜が深まると共に身体は休息モードに。

この自然な変化と逆の生活習慣を続けていると、不眠、倦怠感、過食や便秘などの不調を引き起こし、やがては生活習慣病へと繋がっていく一つの要因に。とはいえ、忙しいこの現代社会の中で極端に生活環境を変えることは簡単なことではありません。ですので日頃から身体の声に耳を傾け、疲労が溜まったり体調不良を感じた時には素直に体からのメッセージを受け止めましょう。

消化に良いものを食べて胃を休め、日中は適度に身体を動かし、夜は早寝をして良質な睡眠を取ることで身体をリセットし活力を養うことが出来ます。普段意識していなくても、人間の身体は、無意識のうちに肉体的にも感情的にも自然界の陰陽の変化に影響を受けているのです。

朝と夜
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また、1日から1年間へと視野を広げてみると、春夏秋冬一年の四季の移り変わりの中にも陰陽があります。中医学では、春は風、夏は暑、秋は燥、冬は寒というように、六気にはそれぞれ対応する季節があり、各季節の正常な気候変化を六気(ろっき)といい、風・寒・暑・湿・燥・火の6つの気候の変化があります。

夏は、一年の中で一番陽のエネルギーが高まる季節。夏の陽ピークを迎えると同時に、暦の上でも立秋を迎え、少しずつ秋の陰の気が立ちはじめます。残暑の時期に雨が降るたびに少しずつ夏の暑さが冷まされ、秋の気配が深まっていきます。立秋はまだまだ夏の暑い時期に8月の前半に訪れるのでピンとこない方も多いと思いますが、暦は次の季節への気の変化をお知らせしてくれる、身体と心の養生のお知らせと捉えてみてください。

次に迎える季節にトラブルが起きやすい内臓ケアや養生を生活に取り入れておくことで、身体の不調が起きてからのケアだけではなく、季節の変化に馴染みながら健やかに過ごす準備をすることが出来ます。

秋に起きやすい不調と養生のポイントは?

中医学では、秋は乾燥によって肺と大腸のはたらきが高まり、同時に呼吸器系の不調が起きやすい季節と考えられています。肺は乾燥に弱く、鼻からダイレクトに呼吸が入っていくため外気の影響を受けやすいデリケートな臓器です。鼻詰まりや、喘息、アトピーなどの皮膚疾患や、乾燥による便秘などの症状は乾燥によって引き起こされるので肺を潤すことが秋の養生のポイントです。
梨や大根、百合根や山芋、はちみつなどの白い食べ物や、身体を潤す旬の食材をいただいて自然の恵みを頂きましょう。

梨
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ドラゴンフライのツイストバージョン

今回ご紹介する陰ヨガポーズはドラゴンフライのツイストを入れたバリエーションのポーズ。肺の経絡の詰まりを解消するポーズです。首肩こりの解消にも効果が期待できます。丁寧にゆったりと呼吸を積み重ねながら、肩関節の前側がじわじわと広がっていく感覚を味わいながら行ってみてください。

ポーズのとり方

①安楽座の姿勢から右脚を横に伸ばして座ります
※骨盤が安定しない場合は安楽座、股関節が柔軟な方は両脚開脚でもok
②吸って背骨を長く伸ばして、左腕を背中の後ろにつき、背骨をねじります。
③左肩の肩関節の前側がじんわり伸びるところで2分ほどポーズを保持し、丁寧にポーズから抜けます。
④反対側も同様に行います。

動画で動きを確認した方はこちら

 

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高西由貴子

高西由貴子

内臓ケアサロンMaitriesセラピスト 陰ヨガを通じて出会った中医学の学びを続けながら、都内を中心にサロンオーナー、ヨガインストラクター、セルフケア講座のセミナー講師と多岐に渡って活動。2020年、より一人一人の心と身体をサポートしたいという想いを元にボディケアサロンMaitriesをオープン。心と身体両面から、女性の美と健康のサポートをしている。



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